違法物件

違法建築の建物を売買することはできるのか?

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相続した建物が違法建築の可能性がある場合、どうすればいいでしょうか?
どのような物件が違法で、違法建築の建物を所有するとどのようなデメリットがあるのでしょうか?
違法建築物を所有していると、どのようなデメリットがあり、どのように売買や利用ができるのでしょうか?

このような疑問にお答えするとともに、違法建築のデメリットや売買・利用方法について解説していきます。

 

■違法建築とは?

まず、違法建築とはどのようなものを指すのかをご紹介します。

違法建築とは、建築基準法などの法律に違反している建築物のことです。建物を建てるためには、建築許可証を申請しなければなりません。これは、建設する建物が建築基準法に違反していないことを確認するためです。

 

建築許可証を申請しないと、建設を開始することができず、完成検査に合格するまで建物を使用することができません。

ただし、建築許可を申請せずに自分で建物を建てたり、許可なく増改築をしたりすることは違法となる場合があります。

 

次に、具体的にどのような場合に違法建築となるのかを見てみましょう。

 

・建ぺい率や容積率を超えている

建ぺい率とは、1つの土地に建てられる建物の面積の割合のことです。

例えば、100m2の土地に建物を建てる場合、建ぺい率60%の建物は60m2の面積の建物を建てることができ、建ぺい率80%の建物は80m2の面積の建物を建てることができます。

 

建ぺい率は、「用途地域」と呼ばれるエリアによって決まります。用途地域には、住居地域、商業地域、工業地域など13種類があります。

用途地域は、都市をどのように開発するかを決める都市計画によって決められており、指定された地域にしか建物を建てることができません。

住宅が建てられるのは主に「住居地域」ですが、建ぺい率は30%から80%と、それぞれによって大きく異なります。

 

建ぺい率を理解せずに家を建てたい地域を選んでしまうと、土地を購入した後に思った以上に制限されたり、希望するサイズの家が建てられなかったりするリスクがあります。

 

建ぺい率が土地に対する建築面積の制限であるのに対し、容積率は敷地面積に対する延床面積の割合です。容積率は建ぺい率と同様に用途地域によって決まり、50%から200%と地域によって大きな差があります。

 

・斜線制限への違反

斜線制限とは、道路や隣地境界線からの距離に応じて、建物の高さを制限するものです。この制限の目的は、隣地の日照権を確保し、通風などの良好な住環境を維持することにあります。

斜線制限は、境界線から一定の角度で対角線を引き、その線に建物が収まるように、建物の各部分の高さを制限するものです。

 

斜線制限には、「隣地斜線制限」「道路斜線制限」「北側斜線制限」などの種類があり、斜線制限が適用される角度は用途地域によって異なります。

 

・道路が接道していない

建物を建てる際には、建物の大きさにもよりますが、建物の間口が法的に認められた道路に面していることが必要です。これは、火災などの緊急時に、緊急車両が建物に入るための十分なスペースを確保するためです。

 

建物の間口が必要な幅を満たしていない場合や、建物に隣接する道路が法的に認められた道路でない場合は、その建物は接道義務を満たしておらず、違法となります。

 

・条例や地方自治体のガイドラインへの不適合

建築基準法に加えて、地方自治体が建築基準に関する独自の規定を設けている場合があります。政令指定都市、県庁所在地、中核市などでは、建築基準法に関する独自の条例やガイドラインを定めています。

防火設備の設置を義務付ける「防火条例」や、集合住宅などで一定台数以上の車を収容できる駐車場の建設を義務付ける「駐車場条例」などがあります。

これらの規制やガイドラインに沿って建築物を建設しない場合も違法とみなされます。

 

・未登記

不動産登記法では、土地や建物の所有者はそれらを登記しなければならないと規定されています。建物が建設されたり、所有者が変わったりした場合には、登記をしなければなりませんが、時間と費用がかかるために登記されていない建物もあります。そのような未登記の建物も違法です。

 

■違法建築物がどうか調べる方法

相続で建物を取得した場合、その建物が違法であるかどうかはどのように確認すればよいのでしょうか。ここでは、違法建築物かどうかを確認する2つの方法をご紹介します。

 

・検査済証の確認

冒頭で述べたように、建物を建てるときには建築確認申請を行います。建物が完成すると、その建物が法律に基づいて建設されているかどうかを確認するために、竣工検査が行われます。検査に合格すると「検査済証」が発行されますので、この検査済証を持っているかどうかを確認する必要があります。

 

検査済証は、建物を担保にローンを組むときや、不動産を売買するときにも必要です。以前は、検査済証の再発行はできませんでしたが、2014年からは再取得できるようになりました。

 

・建ぺい率と容積率から計算する

接道や登記に問題がなければ、建物の建ぺい率と容積率を計算して、違法建築にならないかどうかを確認することもできます。建ぺい率と容積率の計算は、敷地の面積がわかる図面があれば簡単にできます。

 

建ぺい率=建築面積/敷地面積

容積率=延床面積/敷地面積

 

また、建ぺい率や容積率の問題による違法建築を防ぐためにも、自分の敷地の建ぺい率や容積率を知っておくことは重要です。

 

■違法建築の建物が売買困難な理由

違法建築の建物は売買が難しいと言われていますが、なぜ難しいのでしょうか。

その理由を見ていきましょう。

 

・違法建築だとローンが組めない

「違法建築」という名の通り、法律に基づいて建築されていなければ、それは違法建築です。日常生活に支障がなくても、契約行為などの社会活動に支障をきたす可能性があります。

 

最も分かりやすい例は、金融機関から融資を受けられないことです。金融機関から融資を受ける際には、担保を設定します。担保とは、借りたお金が返ってこない場合に備えて、お金の代わりに提供する財産のことです。

ローンを組む際には、「抵当権」という形で担保を設定しますが、違法建築物を担保にすることは難しい場合が多いです。

 

・家の性能に不安がある

法建築の場合、増築や改築の申請ができない。住宅として使用する際に、断熱材を増やしたり、リフォーム工事をするなど、住宅の性能を向上させることはできません。また、地震や自然災害などで家が壊れたり傾いたりしても、修理することはできません。

 

このように、違法建築物は建て替えや修理ができないため、維持・管理に大きな不安があります。

 

■違法建築でも売れる可能性がある?

以上のように、デメリットの多い違法建築物ですが、売却できる可能性はあるのでしょうか。ここでは、違法建築物の活用方法の可能性についてご紹介します。

 

・低価格な住居用として現金購入

居住用として現金で物件を購入するケースもあります。

前述したように、違法建築のためにローンを組むことはできません。しかし、一般の住宅に比べて相場が低いため、安い家を探している買い手がいれば、買い手が見つかる可能性があります。

 

・賃貸需要のある投資物件として売却の可能性を検討する

違法建築の建物にはアパートなどの投資用物件も多く含まれています。投資用物件の違法建築の内容として多いのは、建ぺい率や容積率の制限を超えているケースです。特に都市部では、物件の収益性を高めるために、建ぺい率や容積率の制限を超えてわざと敷地内に物件を建てるケースもあります。

 

投資物件として考えた場合、違法に建てられたアパートは、物件の面積を考えただけでも収益率が高くなります。

賃貸需要が見込める都市部であれば、投資物件として売却する可能性も視野に入れて活用するのも一つの方法です。

 

■まとめ

違法建築にはさまざまな種類があり、違法状態を解消するためには、修繕や登記などで多額の費用が必要になる場合があります。活用するか売却するかという問題がありますが、所有している物件によっては、投資物件としての需要があるかもしれません。

 

相続などで違法建築物を取得した場合は、状況に応じて活用や売却を検討してみてはいかがでしょうか。

 

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