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実家を相続したものの、使う予定がなく処分を検討するケースは少なくありません。
しかし、実家を処分する際には「売却活動に時間がかかる」「解体による税負担が増える」「親族間の合意形成が難航する」などの問題が生じることがあります。
こうした課題に直面した際に重要なのが、適切な処分方法を選び、スムーズに手続きを進めること です。
実家の処分には、仲介売却、買取、寄付、リースバック などの方法があり、それぞれメリット・デメリットが異なります。
さらに、処分に伴う税金や諸経費、業者の選定、近隣への配慮など、注意すべき点も多くあります。
そこで本記事では、実家の処分方法ごとの特徴や手順、処分にかかる費用や税金、スムーズに進めるための注意点を詳しく解説します。
目次
実家を処分する方法
実家の処分方法として、最も一般的なのが「売却」です。その中でも、不動産会社を通じて買主を見つける「仲介売却」は、相場に近い価格で売れる可能性がある方法として、多くの人に選ばれています。
しかし、それ以外にも「直接買取」「寄付」「リースバック」といった選択肢もあります。
ここからは、3つの売却方法について個別にみていきましょう。
方法①:「仲介」で売却する
仲介売却では、不動産会社が買主を探し、成約に至るまでのサポートを行います。一般的には、査定から売却完了まで3カ月〜半年ほどかかることが多いです。
少しでも高く売りたい場合には有効な方法ですが、時間的な余裕がない人や、すぐに現金化したい人には向いていません。
仲介売却を成功させるためには、適切な不動産会社を選び、スムーズに売却を進めることが重要です。以下の手順を参考に、売却を進めていきましょう。
手順①:不動産会社に査定を依頼する
仲介売却をするには、まず不動産会社に査定を依頼することから始めます。査定とは、その物件が現在の市場でどの程度の価格で売れるのかを判断するための調査のことです。
査定価格は、周辺の取引事例や土地・建物の状態、需要の有無などを基に算出されます。
査定には「簡易査定」と「訪問査定」の2種類があります。簡易査定は、不動産会社が過去の取引事例や立地条件をもとに、おおよその価格を提示する方法です。
一方、訪問査定は、不動産会社の担当者が実際に現地を訪れ、建物の状態やリフォーム履歴、周辺環境などを詳しく調査した上で価格を算出します。
複数の不動産会社に査定を依頼し、提示された価格を比較するのが望ましいでしょう。同じ物件でも不動産会社によって査定額が異なることがあるため、複数社の査定を受けることで適正な価格を把握できます。
手順②:媒介契約を結ぶ(一般・専任・専属専任)
査定額に納得し、売却を進める不動産会社を決めたら、次に「媒介契約」を結びます。媒介契約とは、不動産会社に売却の仲介を依頼するための契約で、これにより不動産会社は売却活動を正式に開始できます。
媒介契約には3つの種類があり、それぞれに特徴があります。
- 一般媒介契約:複数の不動産会社に売却を依頼できる。ただし、不動産会社側の販売意欲が低くなる可能性がある。
- 専任媒介契約:1社のみに依頼するが、自分で買主を見つけることも可能。不動産会社は2週間に1回の進捗報告が義務付けられる。
- 専属専任媒介契約:専任媒介契約と同じく1社のみに依頼するが、自分で買主を見つけることはできない。不動産会社は1週間に1回の進捗報告が義務付けられる。
どの契約を選ぶかは、売主の状況や希望によって変わります。できるだけ早く売却したい場合は「専任媒介契約」や「専属専任媒介契約」が向いていますが、不動産会社の対応や売却活動の実績をよく確認することが大切です。
手順③:売却活動を行い、買主を見つける
媒介契約を結んだ後、不動産会社は買主を見つけるための売却活動を開始します。具体的には、不動産ポータルサイトへの掲載、チラシや広告の配布、購入希望者への物件案内などが行われます。
売却活動の際には、物件の魅力を正しく伝えることが重要です。特に、物件を内見に訪れる購入希望者に対しては、できるだけ良い印象を与えるように工夫しましょう。
手順④:売買契約を締結する
購入希望者が見つかり、売却条件がまとまったら、「売買契約」を締結します。この契約では、売買価格、引き渡し日、手付金の額、契約解除の条件などが記載されます。
契約時には、以下のような費用が発生します。
- 印紙税:契約書に貼付するための税金(売買価格に応じて異なる)
- 仲介手数料:売却成立時に不動産会社へ支払う手数料(一般的には売却価格の3%+6万円)
契約を交わす際には、契約内容をしっかり確認し、不明点があれば不動産会社に相談しましょう。
手順⑤:引き渡しと残金決済を行う
売買契約が締結されたら、最後に「残金決済」と「物件の引き渡し」を行います。残金決済では、買主から売却代金の残額が支払われ、それと同時に所有権移転登記が行われます。
引き渡し前には、以下の点を確認しておくとスムーズです。
- 公共料金の精算:電気・ガス・水道などを停止または名義変更する
- 鍵の引き渡し:すべての鍵を準備して、買主に渡す
- 最終確認:契約内容通りの状態で引き渡しできるか確認する
すべての手続きが完了すると、売却代金が手元に入り、正式に実家の売却が完了します。
方法②:「直接買取」で売却する
買取とは、不動産会社や買取専門業者が直接物件を買い取る方法です。仲介売却とは異なり、買主を探す手間がなく、スピーディーに売却が完了するのが大きなメリットです。
一方で、相場よりも売却価格が低くなりやすいため、価格とスピードのバランスを考慮して決める必要があります。
手順①:買取業者に査定を依頼する
買取を検討する場合、まず買取業者に査定を依頼します。査定では、物件の築年数や立地、建物の状態を基に価格が決定されます。
買取は仲介売却に比べて価格が低めに設定されることが多いため、複数の業者に査定を依頼し、価格を比較することが重要です。
手順②:買取価格の交渉を行う
買取業者から提示された価格をもとに、条件交渉を行います。仲介売却とは異なり、買取の場合は業者側が転売や再活用を前提としているため、リフォーム費用や市場の動向を考慮した価格設定になります。
交渉次第で多少の価格調整が可能な場合もありますが、大幅な値上げは難しいことが一般的です。
手順③:売買契約を締結する
価格に合意したら、売買契約を結びます。契約では、売却価格、支払い方法、引き渡しの期日、契約解除の条件などが詳細に決められます。特に、契約解除に関する規定をしっかり確認しておくことが大切です。
また、買取の場合は契約不適合責任(売却後の不具合に対する責任)が免責になることが多いですが、業者によって条件が異なるため、しっかりと内容を確認しましょう。
手順④:物件を引き渡し、代金を受け取る
契約締結後、引き渡し日までに残っている荷物を整理し、引き渡しの準備を進めます。買取の場合、引き渡しの際に不動産会社が物件の最終確認を行うことが一般的です。
鍵や書類を準備し、所有権移転登記を済ませると、売却代金が支払われます。
買取は仲介売却と異なり、売却後のトラブルが少ないため、スムーズに手続きが完了しやすい点がメリットです。
方法③:寄付する
実家を売却するのではなく、自治体やNPOに寄付するという選択肢もあります。特に、空き家対策を進めている自治体では、物件の寄付を受け入れている場合も。
ただし、すべての物件が寄付できるわけではなく、受け入れ先の条件を満たす必要があるため、事前に確認が必要です。
手順①:自治体やNPOなど寄付の受け入れ先を探す
まずは、物件を受け入れてくれる団体を探します。自治体が空き家活用の一環として寄付を受け付けている場合もあれば、NPOや地域の福祉団体が活用するケースもあります。
受け入れ先が決まっていない場合は、自治体の窓口や不動産の専門家に相談するのもひとつの方法です。
手順②:寄付の条件や必要書類を確認する
寄付の受け入れが可能かどうかは、団体によって異なります。特に、築年数が古い物件や、維持管理に費用がかかるような建物は、寄付を受け付けてもらえないことがあります。
また、寄付には以下のような書類が必要になるかもしれませんので、事前に把握しておきましょう。。
- 物件の登記簿謄本
- 固定資産税の納税証明書
- 所有者の本人確認書類
これらの書類を事前に準備し、寄付の手続きをスムーズに進められるようにしましょう。
手順③:寄付契約を結び、名義変更を行う
寄付の条件が整ったら、正式な寄付契約を結びます。契約書には、寄付の目的や物件の詳細、引き渡し日などが記載されます。
契約の際には、双方の合意を確認し、不動産の権利関係を整理しておくことが大切です。
契約が完了したら、名義変更(所有権移転登記)を行います。この手続きには、登記費用がかかる場合があるため、あらかじめ費用を確認しておくとよいでしょう。
手順④:物件を引き渡す
登記手続きが完了したら、物件の引き渡しを行います。基本的には、寄付先の団体と相談しながら進めることになりますが、物件の鍵の受け渡しや、管理の引き継ぎなども含めて、事前に準備しておくとスムーズです。
方法④:リースバックを活用する
リースバックとは、自宅を不動産会社に売却し、その後も賃貸契約を結んで住み続けられる仕組みです。まとまった資金を得つつ、生活環境を変えずに済むため、高齢者や資金が必要な人にとって有効な選択肢となります。
一方で、売却価格が市場相場より低くなりやすく、賃貸条件も事前に慎重に確認する必要があります。
手順①:リースバック対応の不動産会社に査定を依頼する
リースバックを利用するには、まず対応可能な不動産会社を探し、査定を依頼します。リースバックを扱う業者は限られており、通常の不動産仲介会社とは異なるため、専門の業者や金融機関が提供するサービスを調べることが大切です。
査定の際には、以下のポイントが重視されます。
- 物件の市場価値:周辺の取引価格や建物の状態に基づく
- 売却価格:通常の売却より低め(市場価格の70〜80%が目安)
- 賃貸可能性:買主が投資目的で購入するため、安定した賃貸需要があるか
手順②:売却後の賃貸条件を確認する
査定結果を受け取り、売却価格が決まったら、賃貸契約の条件を確認します。リースバックでは、売却後も借主として家賃を支払うことになるため、賃貸条件が適正かどうかを慎重に判断することが重要です。
特に、以下のポイントを確認しましょう。
- 家賃の設定:市場の相場と比べて適正か
- 契約期間:定期借家契約か普通借家契約か(定期借家契約の場合、契約満了時に退去を求められる可能性あり)
- 更新の可否:契約を更新できるか、更新時の条件変更があるか
家賃が高すぎると、せっかく資金を確保できても毎月の負担が重くなります。契約の種類によっては、一定期間後に退去を求められる可能性もあるため、長期的な住まいの計画を考えた上で契約を結ぶ必要があります。
手順③:売買契約と賃貸借契約を締結する
売却価格と賃貸条件に納得できたら、売買契約と賃貸借契約を締結します。リースバックは、売却と賃貸がセットになっているため、両方の契約内容をしっかり確認することが重要です。
<契約時の主な注意点>
- 売買契約:価格、支払い条件、所有権移転の時期
- 賃貸契約:家賃、契約期間、更新条件
- 契約解除の条件:中解約や家賃未納時の対応
売却後の家賃が想定より高額になると、長期的な生活費に影響を与えるため、家計と照らし合わせて無理のない範囲で契約を進める必要があります。
手順④:売却後も住み続けながら家賃を支払う
契約が完了すると、売却代金が支払われ、正式に所有権が移転します。以降は、賃貸契約に基づいて家賃を支払いながら、引き続き同じ家に住むことになります。
リースバックのメリットとして、まとまった資金を確保できる点が挙げられますが、賃貸契約の条件によっては長期的な負担が大きくなる可能性があります。
実家の処分で発生する税金や諸経費
実家を売却・処分する際には、さまざまな税金や諸経費が発生します。具体的には、以下のとおり。
- 譲渡所得税
- 登録免許税
- 印紙税
- 仲介手数料(※仲介の場合)
- 測量費(※境界が不明な場合)
- 解体費(※建物を解体する場合)
- 遺品整理費
- その他の税金・諸経費
次項より、個別にみていきましょう。
譲渡所得税
譲渡所得税は、不動産を売却した際に得た利益(譲渡所得)に対して課される税金です。売却価格から取得費(購入時の価格+諸費用)と譲渡費用(売却時にかかった経費)を差し引いた金額が課税対象となります。
計算式は以下のとおりです。
- 譲渡所得 = 売却価格 −(取得費+譲渡費用)
課税額は、所有期間によって税率が異なります。
所得税 | 住民税 | 復興特別所得税 | 合計 | |
短期譲渡所得(5年以内) | 30% | 9% | 0.63% | 39.63% |
長期譲渡所得(5年超) | 15% | 5% | 0.32% | 20.32% |
また、「3,000万円特別控除」や「相続空き家の特例」などを利用できれば、課税額を抑えられる可能性があります。これらの控除を受けるには確定申告が必要になるため、忘れずに手続きを行いましょう。
登録免許税
不動産の名義変更(所有権移転登記)をする際にかかる税金が登録免許税です。相続や売却によって名義が変更される場合、それぞれ異なる税率が適用されます。
- 相続による名義変更:0.4%
- 売買による名義変更:2.0%
売却する前に、相続登記(名義変更)を行う必要があるため、相続登記と売却時の登録免許税の両方が発生する可能性があります。名義変更を早めに済ませておかないと、売却手続きがスムーズに進まないこともあるため注意が必要です。
印紙税
印紙税は、不動産の売買契約書を作成する際にかかる税金です。契約書に記載された売買価格に応じて税額が決まります。
契約金額 | 印紙代 |
1〜10万円 | 200円 |
10〜50万円 | 400円 |
50〜100万円 | 1,000円 |
100〜500万円 | 2,000円 |
500〜1,000万円 | 1万円 |
1,000〜5,000万円 | 2万円 |
5,000万〜1億円 | 6万円 |
1億〜5億円 | 10万円 |
5億〜10億円 | 20万円 |
10億〜50億円 | 40万円 |
50億〜 | 60万円 |
契約金額の記載のないもの | 200円 |
契約書を2通作成する場合、売主と買主それぞれが印紙税を負担するのが一般的です。
仲介手数料(※仲介の場合)
不動産会社に仲介を依頼して売却する場合、売却が成立した際に「仲介手数料」を支払う必要があります。仲介手数料は成功報酬のため、売却が成立しない限り発生しません。
法律で上限額が決められており、以下の計算式で算出されます。
- 仲介手数料 =(売却価格 × 3% + 6万円)+ 消費税(※売却価格が400万円以上の場合)
売却価格が大きくなるほど仲介手数料の負担も増えるため、事前に計算しておくと安心です。
測量費(※境界が不明な場合)
売却時に土地の境界が不明確な場合、測量が必要になることがあります。特に、隣地との境界線が曖昧な土地は、測量を行わないとトラブルの原因になるため、売却前に測量を依頼するのが一般的です。
測量費の相場は、以下のようになっています。
<測量の費用相場>
- 簡易測量:10万~20万円
- 確定測量(隣地所有者との立ち合いあり):30万~60万円
売却前に不動産会社に相談し、測量が必要かどうかを確認しておくとスムーズです。
解体費(※建物を解体する場合)
古い建物を解体して更地にする場合、解体費が発生します。解体費は、建物の構造や立地によって変動しますが、一般的な目安は以下のとおりです。
<解体費用の目安(1㎡あたり)>
- 木造:3万円~5万円
- 鉄骨造:4万円~7万円
- RC造(鉄筋コンクリート):6万円~10万円
また、解体後に発生する廃材の処分費用や、アスベスト除去費用などが追加で発生することもあるため、事前に見積もりを確認しておくことが重要です。
遺品整理費
実家を処分する際、家財道具の整理・処分が必要になります。遺品整理業者を利用する場合の費用は、物量や作業内容によって異なります。
<遺品整理の費用目安>
- 1R・1K:3万~8万円
- 2DK・3DK:10万~25万円
- 4LDK以上:20万~50万円
貴重品や形見分けの品がある場合は、事前に仕分けを行い、必要なものだけを残しておくとスムーズです。
その他の税金・諸経費
実家の処分に関連して、その他にも発生する可能性のある諸経費があります。
- 固定資産税の精算:売却した年の固定資産税を日割りで精算することが多い。
- 登記簿謄本の取得費用:登記手続きに必要な書類の取得費(数百円~千円程度)。
- ハウスクリーニング費用:内覧や引き渡し前に清掃する場合の費用(数万円)。
売却や処分の方法によって必要な経費が異なるため、事前に全体の費用を把握し、スムーズに進められるよう準備を整えましょう。
実家の処分で支える節税対策
実家を売却すると、売却益に対して譲渡所得税が課されますが、一定の条件を満たせば節税が可能です。代表的なものに、以下が挙げられます。
- 3,000万円特別控除(マイホームを売ったときの特例)
- 取得費加算の特例
- 低額譲渡・生前贈与
- 売却時期の調整
それぞれ個別にみていきましょう。
3,000万円特別控除(マイホームを売ったときの特例)
「3,000万円特別控除(マイホームを売ったときの特例)」は、不動産を売却した際に発生する譲渡所得から3,000万円を控除できる制度です。課税対象となる譲渡所得が3,000万円以下であれば、譲渡所得税がかからなくなります。
<適用条件>
- 売却する物件が 自身が住んでいた自宅(居住用財産)であること
- 売却する前年および当年に、過去にこの特例を適用していないこと
- 親子・夫婦間や同一生計の親族への売却ではないこと
など
例えば、売却益が2,800万円の場合、この控除を利用すれば課税対象の譲渡所得がゼロになるため、譲渡所得税は発生しません。ただし、投資用の不動産や空き家などには適用されないため、事前に適用条件を確認することが大切です。
取得費加算の特例
相続で取得した実家を売却する場合、「取得費加算の特例」を活用すると、譲渡所得を減らすことができます。
- 譲渡所得 = 売却価格 -(取得費+譲渡費用)
この「取得費」に、相続時に支払った相続税の一部を加算できる のが、この特例のポイントです。
<適用条件>
- 相続税を支払った人が、相続した財産を 相続開始から3年10か月以内に売却 すること
- 売却する財産が 相続税の課税対象になっていること
例えば、取得費が1,500万円で売却価格が3,500万円の場合、通常の譲渡所得は 2,000万円 ですが、取得費に相続税の一部を加算することで課税対象を減らせます。この特例を利用する場合、確定申告が必要です。
低額譲渡・生前贈与
実家を家族に引き継ぎたい場合、低額譲渡(市場価格より安い価格で売却) や 生前贈与 を活用する方法があります。ただし、それぞれ注意点が存在します。
親が子に時価よりも大幅に低い価格で売却した場合、差額が「贈与」とみなされ、贈与税が課される可能性があります。
特に、市場価格の半額以下での売却は税務署に指摘される可能性が高いため、適正な価格設定が必要です。
実家を子どもに生前贈与する場合、贈与税の基礎控除110万円 を超えると贈与税がかかります。
なお、「相続時精算課税制度」を利用すれば、2,500万円まで非課税 で贈与が可能です。ただし、贈与後の相続時に譲渡益が発生した場合には、その分も含めて相続税の計算が行われる点には留意しましょう。
売却時期の調整
実家の売却時期を調整することで、譲渡所得税を節約できる場合があります。特に、所有期間5年を超えると、長期譲渡所得として税率が大幅に低くなる 点は重要です。
仮に、4年11か月所有した物件を売却すると 短期譲渡所得 になり、高い税率が適用されてしまいます。しかし、あと1か月待てば長期譲渡所得となり、税率が約半分になります。
売却を急いでいない場合は、所有期間を5年以上にすることで税負担を軽減できる 可能性があるため、売却のタイミングを慎重に検討しましょう。
実家を処分する際の注意点
実家を処分する際は、以下の点にも留意しましょう。
- 実家は解体すると固定資産税が6倍になる!
- 親族と合意形成する
- 不動産業者を慎重に選ぶ
- 遺品整理や解体業者を適切に選定する
- 近隣住民との関係に配慮する
次項より、詳しく解説します。
実家は解体すると固定資産税が6倍になる!
住宅が建っている土地には、固定資産税が軽減される特例が適用されています。しかし、建物を解体して更地にすると、この特例が解除され、税額が最大6倍 になることがあります。
売却のために解体を検討する場合は、買主が解体費用を負担する形で売却できるか、不動産会社に相談しましょう。
親族と合意形成する
相続人が複数いる場合、実家の処分を巡って意見が対立することがあります。事前に相続人全員と話し合い、売却の方針や代金の分配方法を決めておくことが大切です。
トラブルを防ぐためにも、司法書士や税理士などの専門家に相談し、公平な解決策を模索しましょう。
不動産業者を慎重に選ぶ
実家の売却をスムーズに進めるには、適切な不動産会社を選ぶことが重要です。業者によって買取価格や売却戦略が異なるため、複数の業者に査定を依頼し、条件を比較検討しましょう。
また、手数料の設定や売却までのスケジュールについても確認し、納得できる契約を結びましょう。
遺品整理や解体業者を適切に選定する
遺品整理や解体を業者に依頼する際は、費用やサービス内容をよく確認することが大切です。
特に、解体業者の中には追加費用を請求する悪質な業者も存在するため、見積もりを比較し、実績のある業者を選ぶ ようにしましょう。また、自治体の解体補助制度を活用できる場合もあるため、事前に調べておくと良いでしょう。
近隣住民との関係に配慮する
実家を売却・解体する際は、近隣住民への影響も考慮する必要があります。特に解体工事では騒音や振動が発生しやすいため、事前に近隣住民へあいさつし、理解を得ること が大切です。
トラブルを防ぐためにも、工事期間や作業時間を業者と確認し、できるだけ迷惑をかけないよう調整しましょう。
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実家を処分したいと考えていても、売却が進まないケースは少なくありません。例えば「共有持分があるために全員の同意が得られない」「再建築ができず買い手が見つからない」などの理由 で、売却が難航することもあります。
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まとめ
実家の処分は、売却や買取、寄付、リースバック などの方法があり、それぞれ適したケースがあります。売却する場合は、仲介と買取の違いを理解し、状況に応じた選択をすることが重要です。
また、処分に伴う税金や諸経費は事前に確認し、節税制度を活用 することで負担を抑えられます。特に、譲渡所得税や登録免許税、印紙税 などは見落としがちなため、必要な手続きを早めに進めましょう。
さらに、親族との合意形成や業者の選定、近隣への配慮も不可欠です。特に、解体後の固定資産税の増加には注意が必要で、計画的な対応が求められます。
実家の処分をスムーズに進めるためには、処分方法を理解し、適切な手続きを踏みながら慎重に進めることが大切です。