空き家

東京都で空き家を買い取ってくれるおすすめ業者5選!買取相場や注意点も詳しく解説

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こんにちは。ワケガイ編集部です。

空き家を相続したものの、老朽化や立地の問題で買い手がつかず、固定資産税や管理費用だけが重くのしかかるケースは少なくありません。また、放置すれば近隣からの苦情や自治体からの指導などトラブルが発生する可能性もあります。

このような場合に検討したいのが「空き家の直接買取」です。直接買取とは、不動産会社などの買取業者が売主から直接空き家を購入する仕組みで、仲介売却よりもスピーディーかつ手間をかけずに現金化できる方法です。

本記事では、東京都内で利用できる買取業者を5選にして紹介します。専門業者の選び方まで詳しく解説しますので、しっかりとみていきましょう。

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目次

空き家の直接買取とは?

空き家を売る方法は大きく分けて「仲介」と「直接買取」の2つがあります。仲介は不動産会社が買主を探し、条件が合う人に売却する仕組みです。一方、直接買取は不動産会社や専門業者が自ら買主となり、所有者から直接物件を購入します。

仲介では広告を出して内覧を繰り返し、買主が見つかるまで時間がかかりますが、直接買取なら交渉相手が最初から業者なので、契約までの道のりが短くなります。

この違いは単なる手続きの差だけではありません。仲介で売れやすいのは、築浅で状態が良い家や立地条件の良い物件です。一方、老朽化が進んでいたり、再建築ができなかったりする空き家は、買主が見つからず長期間売れ残ることも珍しくありません。

そうした物件を抱えた所有者にとって、直接買取は現実的な解決策になりやすい方法です。

「仲介か」「直接買取か」を決めるための判断基準

仲介か直接買取かを決める際は、何よりも「売却にかけられる時間」と「物件の状態」が大きく異なります。時間に余裕があり、できるだけ高値で売りたいなら仲介が向いています。購入希望者が複数現れれば競争で価格が上がることもあります。

しかし、仲介は買主が現れるまで何カ月もかかり、売れないまま固定資産税や管理コストだけが積み重なるリスクもあります。

一方で、老朽化が進んでいたり、事故物件や再建築不可の土地といった「訳あり」の空き家なら、仲介での売却は時間がかかるだけでなく、最終的に価格を大幅に下げざるを得ないことも多いです。こうしたケースでは、専門業者による直接買取を選ぶ方が早く決着がつき、将来の負担も断ち切れます。

<判断基準まとめ>

売却スピード価格の希望物件の状態手間の度合い
仲介数カ月〜半年以上かかっても問題ない少しでも高値で売りたい築浅や状態が良く、市場需要がある内覧対応や修繕、広告活動に対応できる
直接買取早く売却して現金化したい相場より安くても確実に売りたい老朽化、再建築不可、事故物件など「訳あり」残置物や解体も含めて手間なく処理したい

関連記事:家の直接買取の相場はどのくらい?買取を選択するメリットとは

 

空き家の買取を専門業者に依頼するメリット

空き家の売却方法を検討するとき、仲介か買取かで迷う人は少なくありません。仲介は高く売れる可能性がありますが、買主が見つかるまでに時間がかかり、手間も増えます。

これに対して専門業者による買取は、以下のようなメリットを得られます。

  • メリット①:短期間で現金化できる
  • メリット②:仲介手数料や修繕費用が不要
  • メリット③:内覧対応や広告活動が不要
  • メリット④:契約不適合責任を免除できる
  • メリット⑤:訳あり物件でも売却できる可能性が高い

それぞれ個別にみていきましょう。

メリット①:短期間で現金化できる

専門業者が買主となる直接買取では、最初から相手が決まっているため、販売活動を行う必要がありません

仲介の場合は広告を出して内覧を重ね、買主との交渉を経て契約に至りますが、このプロセスだけで数カ月以上かかることも珍しくありません。空き家を急いで処分したい人にとっては大きな負担です。

一方で、専門業者による買取は査定から契約、引き渡しまでの期間が非常に短いのが特徴です。書類さえ整えば、早ければ数日、長くても1カ月程度で売却が完了します。

急な転勤や相続税の納税期限が迫っている場合、こうしたスピード感は大きな安心材料になります。「いつ現金が手元に入るのか」という不安が少なく、資金計画も立てやすいのです。

メリット②:仲介手数料や修繕費用が不要

仲介で売却する場合、不動産会社に支払う仲介手数料が発生します。売買価格の3%+6万円に消費税を加えた金額で、仮に3,000万円の物件ならおよそ100万円近い負担になります。

専門業者による直接買取では、そもそも仲介を挟まないため、この手数料を払う必要がありません

さらに、建物の状態が悪い場合、仲介で売り出すためにはリフォームや修繕を求められることもあります。古い設備の交換、外壁補修、場合によっては室内清掃や残置物の撤去まで負担が生じるケースも少なくありません。

買取業者ならこうした工事や片付けを求めず、現状のままで引き取ってくれることが多いため、余計な出費や準備の手間を避けられます。これらの費用がかからないだけでなく、売主自身の時間や労力を節約できる点も、専門業者に依頼する大きな利点といえます。

メリット③:内覧対応や広告活動が不要

仲介で売却する場合、購入希望者を集めるために広告を出したり、複数の見学者に物件を案内したりする手間が避けられません。

しかも、その過程で「片付けて掃除をする」「内覧の時間に立ち会う」「買主候補とのやりとりを調整する」といった作業が続き、精神的にも体力的にも大きな負担になります。特に空き家が遠方にある場合、毎回立ち会うのは簡単なことではありません。

その点、専門業者による買取なら、こうした内覧対応や広告活動は不要です。そもそも業者が直接買主なので、誰かに家を見せて気に入ってもらう必要はありません。

近所に「売りに出している」と知られる心配も少なく、プライバシーを保ったまま手続きを進められます。「売却のことを周囲に知られたくない」「繰り返し内覧に対応する余裕がない」という人にとって、この点は大きな魅力といえます。

メリット④:契約不適合責任を免除できる

不動産を売却するとき、売主は「契約不適合責任(旧・瑕疵担保責任)」という義務を負います。これは、売却後に建物の不具合が見つかった場合、一定期間は売主が修繕や損害賠償に応じなければならないというものです。

雨漏りやシロアリ被害、構造上の欠陥など、売主が知らなかった不具合であっても責任を問われることがあります。

しかし、専門業者による直接買取では、この契約不適合責任を免除する特約が結ばれるのが一般的です。

つまり、売却後にどんな欠陥が見つかっても、売主が対応を迫られることはありません。これは精神的な安心につながるだけでなく、将来予期せぬトラブルで時間やお金を奪われるリスクを避けられるという意味でも、大きなメリットです。

メリット⑤:訳あり物件でも売却できる可能性が高い

仲介で売れるのは、多くの場合「状態の良い」「立地が良い」物件です。反対に、事故物件や再建築不可、老朽化の進んだ住宅、ゴミ屋敷といった訳あり物件は、買主が現れにくく、売り出しても何年も売れ残ることがあります。

専門業者はこうした物件の取り扱いに慣れており、独自の再生方法や販売ルートを持っているため、仲介では敬遠される物件でも買い取ってくれる可能性が高くなっています

「古すぎて誰も買わないのでは」と諦めている物件や、問題を抱えた空き家こそ、専門業者に相談する価値があります。売れ残りの不安から解放され、今後の管理や税金の負担も手放せるという点で、まさに心強い存在といえます。

 

東京都の空き家の買取価格の相場感

空き家の査定金額は、単に「家の広さ」や「築年数」だけで決まるものではありません。専門業者は複数の視点から物件を評価し、将来の利用価値やリスクまで考慮して金額を算出します。

中でも大きな影響を与えるのが、立地や建物の状態といった基本的な要素です。まずは、この2つがどのように査定額に反映されるのかを見ていきましょう。

世田谷区エリアの買取相場

世田谷区は、都内でも屈指の住宅地として人気が高く、新築や築浅物件はもちろん、築年数の経過した一戸建ても取引されています。国土交通省のデータによれば、取引価格は7,000万円台から1億円超まで幅が広く、中央値は約9,400万円です。

直接買取の場合は市場価格の50〜80%が目安となるため、4,700万〜7,500万円程度が現実的なラインといえます。マンションも3LDKタイプを中心に7,000万円前後が多く、買取なら3,500万〜5,600万円程度と見込まれます。

所在地(地区名)取引価格土地面積土地形状延床面積建築年構造
上馬24億円1,600㎡ほぼ整形2,000㎡以上1989年SRC
上馬22億円1,400㎡不整形2,000㎡以上1991年RC
赤堤19億円2,000㎡以上不整形2,000㎡以上2016年RC
瀬田17億円2,000㎡以上ほぼ長方形2,000㎡以上1995年RC
桜新町15億円540㎡長方形1,300㎡1985年RC

(参考:「国土交通省 不動産取引価格情報」を基に、当社にて作成(※買取価格は市場価格の50〜80%を目安に算定))

目黒区エリアの買取相場

目黒区は、都内でも特に高額取引が多いエリアで、国交省のデータでも1億円を超える事例が多く、中央値は約1億2,000万円でした。

これを基に直接買取の価格帯を計算すると、6,000万〜9,600万円程度が目安です。マンションも広めのファミリータイプは7,000〜8,000万円前後で売買され、買取なら3,500万〜6,400万円程度が想定されます。

所在地(地区名)取引価格土地面積土地形状延床面積建築年構造
中目黒30億円980㎡不整形1,900㎡1997年RC
中町13億円400㎡ほぼ長方形1,200㎡2004年SRC
八雲13億円480㎡ほぼ台形1,100㎡2022年RC
東山13億円480㎡不整形1,300㎡2001年RC
目黒本町12億円780㎡ほぼ長方形1,000㎡1972年RC

(参考:「国土交通省 不動産取引価格情報」を基に、当社にて作成(※買取価格は市場価格の50〜80%を目安に算定))

大田区エリアの買取相場

大田区は羽田空港に近く、都心部へのアクセスも良いエリアです。国土交通省の取引価格情報によれば、中古一戸建ての中央値は約6,500万円で、築浅物件は8,000万円超えの例もあります。直接買取では市場価格の50〜80%が一般的なので、3,200万〜5,200万円程度が目安です。

マンションはエリアによって差がありますが、60〜70㎡台で4,500万〜6,000万円前後の事例が多く、買取なら2,200万〜4,800万円程度になります。

所在地(地区名)取引価格土地面積土地形状延床面積建築年構造
田園調布7億5,000万円800㎡長方形1,500㎡1993年RC
南馬込6億8,000万円720㎡不整形1,200㎡2000年RC
山王5億2,000万円650㎡ほぼ長方形1,100㎡2010年RC
池上4億6,000万円580㎡ほぼ整形1,000㎡1998年RC
矢口3億8,000万円500㎡長方形900㎡2005年

(参考:「国土交通省 不動産取引価格情報」を基に、当社にて作成(※買取価格は市場価格の50〜80%を目安に算定))

足立区エリアの買取相場

足立区は東京23区内でも空き家件数が多い地域で、土地面積の広い物件も多い一方、建物の老朽化が進んでいる例も目立ちます。国土交通省のデータでは一戸建ての中央値は約4,400万円。直接買取では2,200万〜3,500万円程度が中心的な水準です。

マンションは3,000万〜4,500万円前後の取引が多く、買取価格は1,500万〜3,600万円程度と考えられます。

所在地(地区名)取引価格土地面積土地形状延床面積建築年構造
千住4億円520㎡長方形950㎡1991年RC
西新井3億5,000万円470㎡不整形850㎡2003年RC
竹の塚2億9,000万円430㎡長方形800㎡1999年RC
綾瀬2億4,000万円380㎡ほぼ長方形700㎡1987年RC
舎人2億円350㎡不整形600㎡1985年RC

(参考:「国土交通省 不動産取引価格情報」を基に、当社にて作成(※買取価格は市場価格の50〜80%を目安に算定))

市部(23区外の八王子市や武蔵野市など)

東京都は大きく23区と多摩地域に分かれ、23区外の八王子市や武蔵野市、三鷹市、府中市などをまとめて「市部」と呼びます。市部は23区に比べると土地価格が低く、敷地の広い戸建てが多い一方で、老朽化した空き家や相続後に放置された家も目立つエリアです。

直接買取を利用する場合は、市場価格の50〜80%が取引の目安となり、武蔵野市なら3,000万〜4,800万円、八王子市なら1,700万〜2,800万円程度で売却できる可能性があります。

市名市場価格中央値買取価格(50〜80%)
武蔵野市6,000万円3,000万〜4,800万円
三鷹市5,500万円2,700万〜4,400万円
八王子市3,500万円1,700万〜2,800万円

(参考:「国土交通省 不動産取引価格情報」を基に、当社にて作成(※買取価格は市場価格の50〜80%を目安に算定))

 

空き家の買取価格はどう決まる?

空き家を専門業者に査定してもらうと、短い時間で価格が提示されることがあります。しかし、金額の裏には複数の評価基準があり、その組み合わせで最終的な査定額が決まります。

具体的な査定のポイントとしては、以下のとおりです。

  • 査定ポイント①:立地と周辺環境
  • 査定ポイント②:建物の築年数・状態
  • 査定ポイント③:土地の形状・面積・接道状況
  • 査定ポイント④:法的・心理的な瑕疵の有無
  • 査定ポイント⑤:残置物や解体の必要性

次項より、詳しく解説します。

査定ポイント①:立地と周辺環境

空き家の査定において、立地は最も重視される項目です。駅までの距離や主要道路へのアクセス、商業施設や学校・病院といった公共施設の近さが、査定額を大きく左右します。徒歩5分圏内に駅がある物件は、同じ建物状態でも査定額が数百万円単位で上がることも珍しくありません。

さらに、東京都内であってもエリアごとの価格差は顕著です。港区や目黒区などは土地自体の価値が高く、築年数が経っていても価格が下がりにくい一方、足立区や市部の一部では、土地が広くても需要が限られ、査定額は相対的に低めです。

周辺の再開発計画やインフラ整備の状況も、将来の価値を見越して査定に影響します。業者が立地を慎重に確認するのは、こうした複合的な要素が価格に直結するためです。

査定ポイント②:建物の築年数・状態

建物そのものの状態も、査定の際に重要視される要素となっています。一般的に築年数が浅い物件は評価が高く、築10年以内ならリフォームなしでも十分買い手が見込めるため、買取価格も高くなります。

しかし、築30年以上の古い家では、将来的な修繕費や解体費を見越して減額されることが多いのが実情です。

また、業者は現地調査の際に雨漏りやシロアリ被害、外壁のひび割れ、給排水設備の老朽化などを確認します。これらの問題は補修コストとして査定額に反映されるため、見えない部分の劣化ほど価格に響きやすいといえます。

築年数が経っていても、適切にメンテナンスされている家は査定額が下がりにくく、逆に放置されて傷みが進んだ家は大幅に減額される、というわかりやすい差が出ます。

査定ポイント③:土地の形状・面積・接道状況

土地の形や大きさ、そして道路との接し方は、査定額に影響を与えます。整形地(四角形や長方形の土地)は建物を建てやすく利用価値が高いため、査定額が安定しやすい一方、旗竿地や極端に細長い土地、または面積が小さすぎる土地は使い勝手が悪く、価格は低くなりがちです。

さらに、接道状況も重要な要素です。建築基準法上、再建築ができる土地は原則として「幅員4m以上の道路に2m以上接していること」が求められます。

接道が不足していると「再建築不可」の土地とされ、査定は大きく下がります。査定時に業者が境界や接道を細かくチェックするのは、将来の利用可否を見極めるためです。

査定ポイント④:法的・心理的な瑕疵の有無

見た目が良い物件でも、法的な権利関係に問題があれば査定は下がります。代表的なものは、土地の一部しか権利を持たない「共有持分」や、地主に地代を払って使う「借地権」などがあります。

これらは所有権が単純ではないため、売却や利用に制約が生じやすく、買い取り後のリスクを見越して査定額が調整されます。

また、心理的瑕疵と呼ばれるものも査定に影響します。過去に事故や事件があった「事故物件」は一般の買主から敬遠されがちで、相場より安くなるのが普通です。専門業者でもリスクを織り込んで査定するため、こうした瑕疵がある場合は、価格は控えめに算定されます。

査定ポイント⑤:残置物や解体の必要性

家の中に大量の家具や家財が残されている。あるいはゴミ屋敷のような状態だと、処分や片付けにかかるコストを業者が負担する必要があるため、その分が査定額から差し引かれます。残置物が少ない方が、査定額は下がりにくいといえます。

さらに、建物の老朽化が進み「解体前提」と判断される場合は、解体費用が差し引かれます。木造の小さな家なら100万〜200万円程度、鉄筋コンクリート造や敷地が広い家なら数百万円単位の解体費用が想定され、査定にも直接反映されます。

こうした「売る前の状態」がそのまま査定額に直結するため、業者は建物の現状を細かく確認しているのです。

 

空き家を専門業者に買い取ってもらうまでの流れ

空き家を業者に売却する流れは、仲介による通常の売却よりもシンプルですが、事前の準備や手順を踏むことでよりスムーズに進みます。ここからは、実際の買取までの一般的なステップを順を追って説明します。

  • STEP①:物件情報と状況の確認
  • STEP②:専門業者への査定依頼
  • STEP③:査定額・条件の比較と業者選定
  • STEP④:売買契約の締結
  • STEP⑤:引き渡しと代金受領

以下より、個別にみていきましょう。

STEP①:物件情報と状況の確認

まずは、手元の空き家の状況をきちんと整理することから始めます。登記簿謄本、固定資産税納税通知書、間取り図など、基本的な書類を用意しておくと査定がスムーズです。

これらの書類から土地・建物の所有権や権利関係、面積などが正確にわかるため、業者が提示する査定額の信頼性も高まります。

また、相続登記が終わっていない場合は注意が必要です。相続で取得した空き家は、名義を自分に変更する「相続登記」を済ませていないと売却できないため、買取の手続きを進める前に登記を完了させる必要があります。

権利関係が複雑な共有名義の物件も、早い段階で整理しておくことが大切です。

STEP②:専門業者への査定依頼

準備が整ったら、専門業者に査定を依頼します。このとき、1社だけでなく複数の業者に相見積もりをとるのがおすすめです。提示された査定額を比較することで、相場感がつかめ、条件の良い業者を見極めやすくなります。

訳あり物件の場合は、特化した業者に相談することが大切です。再建築不可、事故物件、ゴミ屋敷など特殊な事情を抱えている家は、対応できる業者が限られます。

依頼方法は、現地を訪問して詳しく査定する「訪問査定」と、書類や写真だけで概算額を出す「机上査定」の2種類があります。まずは机上査定でおおよその金額を知り、納得できれば訪問査定に進むという流れが一般的です。

STEP③:査定額・条件の比較と業者選定

複数の業者から査定結果を受け取ったら、金額だけで即決しないことが大切です。同じ物件でも査定額に差が出るのは当然ですが、それ以上に大事なのが契約条件やサービス内容などが挙げられます。

一例を挙げると、残置物をそのまま引き取ってくれるか、契約不適合責任を免除してもらえるかは売主の負担に直結します。

さらに、相続登記のサポートや税務相談など、周辺業務まで対応してくれる業者であれば、売却後の手続きもスムーズです。査定額、契約条件、サポート内容の3点を総合的に比較して、最も信頼できる業者を選びましょう。

STEP④:売買契約の締結

業者を決めたら、次は売買契約の締結です。まず重要事項説明が行われ、売買の内容や条件について確認します。内容に納得できたら、署名・押印を行い、契約書を交わします。

この段階で必要となる書類もあります。本人確認書類、印鑑証明書、登記関係の書類などを事前に揃えておくと手続きがスムーズです。契約締結までの流れは、仲介での売却よりも簡略化されていますが、内容の確認は慎重に進める必要があります。

STEP⑤:引き渡しと代金受領

契約が済めば、いよいよ空き家の引き渡しです。代金の支払いは契約締結から数日〜1カ月程度で行われるのが一般的で、業者によっては即日振込に対応するケースもあります

引き渡し時には建物の鍵や関係書類を渡しますが、もし解体予定の物件であれば、このタイミングで解体作業を業者が進めます。また、残置物がある場合も、契約時の取り決めに基づき業者側が対応します。こうして全ての引き渡しが完了すれば、空き家の売却は正式に終了します。

 

空き家の買取専門業者の選定ポイント

空き家の買取を検討する際は、複数の業者を比較することで、自分の物件に最適な売却先が見つかります。その上では、以下のポイントを意識して業者を選定しましょう。

  • 選定ポイント①:訳あり物件の対応実績があるか
  • 選定ポイント②:買取価格の提示が明確か
  • 選定ポイント③:契約条件の柔軟さ
  • 選定ポイント④:対応スピードとサポート体制
  • 選定ポイント⑤:口コミ・評判・実績の確認

上記についても、個別に解説します。

選定ポイント①:訳あり物件の対応実績があるか

事故物件や再建築不可物件、共有持分のある土地など、一般的に売却が難しい物件でも買い取った実績があるかどうかは、最初に確認すべき項目です。

特に東京都内には、接道義務を満たさない「再建築不可」の物件や複雑な権利関係の土地が多く、専門知識がない業者ではスムーズに買取できません。公式サイトの事例紹介や問い合わせ時の説明から、特殊案件の経験が豊富かどうかを見極めると安心です。

選定ポイント②:買取価格の提示が明確か

査定価格が提示されたとき、その根拠や内訳がきちんと説明されているかを必ずチェックしましょう。土地の評価額、建物の価値、解体や片付けにかかる費用など、数字の根拠が明確な業者は信頼できます。

反対に、「すぐ契約すればこの金額」などと即決を迫る業者や、根拠を示さず曖昧な価格を提示する業者は避けるべきです。

選定ポイント③:契約条件の柔軟さ

単に価格が高いだけでなく、売主の負担を軽減してくれる条件を提示できるかも大切な要素です。

たとえば、契約不適合責任(旧瑕疵担保責任)の免除、残置物処理の対応、解体前提の物件への柔軟な対応など、契約内容がどれだけ売主に寄り添っているかが判断基準になります。

相続登記や名義変更など法務手続きをサポートしてくれる業者なら、手間やコストも大きく減らせます。

選定ポイント④:対応スピードとサポート体制

空き家は、放置すればするほど固定資産税や管理の手間が重くのしかかります。そのため、査定依頼から契約、引き渡しまでのスピード感もチェックしましょう。

さらに、税務や法務の相談窓口がある業者なら、売却の過程で発生する疑問や手続きをワンストップで解決できます。早く売りたい、できるだけシンプルに進めたい場合は、サポート体制の厚い業者を選ぶと安心です。

選定ポイント⑤:口コミ・評判・実績の確認

最後に、第三者の評価も必ず確認しましょう。公式サイトの事例だけでなく、Googleレビューや不動産関連の口コミサイト、SNSなどの評判も参考になります。

過去の取引件数や「訳あり物件」の取り扱い実績がどのくらいあるかも、信頼性を測る目安です。実績豊富な業者であれば、初めての売却でも不安なく進められます。

 

空き家の買取業者のおすすめ5選

空き家の買取を検討する際は、複数の業者を比較することで、自分の物件に最適な売却先が見つかります。ここからは、信頼できる買取業者を5社紹介します。

  • ワケガイ(株式会社ネクスウィル)
  • 不動産買取センター
  • 株式会社カチタス
  • idea株式会社
  • 株式会社レジデンシャル不動産

以下より、個別にみていきましょう。

ワケガイ(株式会社ネクスウィル)

当社(株式会社ネクスウィル)は、訳あり不動産の直接買取サービス「ワケガイ」を提供しています。再建築不可物件や共有名義、ゴミ屋敷、事故物件など、一般的な不動産会社では扱いにくい空き家も対象に、スピーディーに現金化できる仕組みを整えています。

査定から契約、引き渡しまで一貫して自社対応するため、仲介手数料が不要で、最短数日での買取も可能です。残置物があっても片付け不要で対応します。お気軽に無料査定をご活用ください。

会社所在地 東京都港区新橋6-11-8 1F
免許番号 東京都知事(1)第103238号
問い合わせ 0120-536-408

不動産買取センター

(出典:不動産買取センター

不動産買取センター小岩店は、江戸川区を拠点に40年以上の歴史を持つ地域密着型の買取業者です。地元での買取実績が豊富で、顔が見える対応が信頼されています。不動産買取を始め、不動産売却の相談全般に対応可能です。

会社所在地東京都江戸川区東小岩5‑4‑14 小岩セントラルビル1F
免許番号東京都知事(11)第42199号

株式会社カチタス

(出典:カチタス

カチタスは、買取再販で業界を牽引する東証プライム上場の大手です。全国ネットワークを活かし、空き家や中古住宅を自社で買取・リフォームして販売。東京にも東京本部を構え、幅広いエリアに対応しています。専門スタッフによる高品質なサービスが強みです。

会社所在地東京都中央区新川1‑18‑3 新川中埜THビル4階
免許番号国土交通大臣(7)第5475号

イデア株式会社

(出典:イデア

イデア株式会社は、東京都渋谷区を拠点に、東京・神奈川・関東近郊で空き家買取や競売代行など幅広い不動産サービスを展開。地主・法人向けの活用提案も得意としており、売主の状況に応じた柔軟な対応が可能です。

会社所在地東京都渋谷区恵比寿南1‑1‑1 ヒューマックス恵比寿ビル8F
免許番号東京都知事(2)第102574号

株式会社レジデンシャル不動産

(出典:レジデンシャル不動産

レジデンシャル不動産は中古マンションの買取再販に特化した竣工系企業で、全国に展開しています。自社で買取・リノベーション・再販を一貫して行うため、スピードと質の高い取引体験が可能です。

会社所在地東京都足立区千住1‑18‑1 レジデンシャルビル
免許番号国土交通大臣(2)第9073号

 

東京都の空き家で片付けが必要な場合に依頼できる清掃業者3選

空き家の売却時に、残置物のお片付けやゴミ屋敷状態の清掃が必要になることがあります。そうしたケースに対応できる専門業者を3社厳選してご紹介します。どれも迅速対応が可能で、清掃だけでなく不用品回収にも対応できる信頼できる業者です。

  • 東京スマイル回収
  • オールサポート
  • 不用品回収アース東京

清掃業者についても個別に解説します。

東京スマイル回収

(出典:東京スマイル回収

東京スマイル回収は、2012年創業以来、10万件以上の不用品回収実績を誇る業者です。軽トラ積み放題プランが11,000円からと非常にリーズナブルで、即日対応可・見積もり・キャンセル無料の柔軟なサービスが特徴。

女性スタッフ在籍で、丁寧かつ寄り添う対応が好評です。ゴミ屋敷の整理・遺品整理・事業ゴミ回収にも幅広く対応し、東京都内で急ぎの片付けが必要な場合でも安心して依頼できます。

会社所在地東京都品川区南品川4-4-17
免許番号古物商許可:第452560006286号

産業廃棄物収集運搬許可:第203792号

オールサポート

(出典:オールサポート

株式会社Good Face Groupが運営する「オールサポート東京」は、不用品回収・遺品整理・特殊清掃・空き家片付けなどを手がける業者です。

定額パック料金が明快で、軽トラパックで約19,800円〜、2トントラックは59,800円〜と、多様なニーズに対応可能です。分別不要で依頼でき、スタッフの対応評価も高く、「安心して任せられる」という声が多いのが特徴です。

会社所在地大阪市城東区関目1-9-24(※一部抜粋)
免許番号産業廃棄物収集運搬業許可:大阪府全域 第02700211284号(※一部抜粋)

古物商許可番号:第622020123735号

不用品回収アース東京

(出典:不用品回収アース東京

不用品回収アース東京は、東京都内を中心に即日対応が可能な回収業者です。大きな不用品からゴミ屋敷の整理まで幅広く対応し、定額パックプランや積み放題プランも豊富で、急な片付けが必要な物件に適しています。

依頼者の都合に合わせて柔軟に対応してくれる点が評価されています。

会社所在地東京都世田谷区代沢4-40-10-E
免許番号産業廃棄物収集運搬業許可証:東京都 第13-00-166157号

古物商許可証番号:542791100800号

(※一部抜粋)

 

まとめ

空き家は放置するほど管理コストや資産価値の低下、近隣トラブルなどリスクが増していきます。そのため、早期に手放す選択肢として「直接買取」を検討するのは非常に有効です。

直接買取なら仲介売却と違い、短期間で現金化できるうえ、契約不適合責任の免除や残置物処理にも対応してもらえるケースが多く、売主の負担を大きく軽減できます。一方で、買取価格は市場価格よりも低くなる点や業者選びの重要性も理解しておく必要があります。

東京都内で空き家の売却を検討している場合は、複数業者に査定を依頼し条件を比較することから始めましょう。信頼できる専門業者と契約することで、トラブルを避けつつスムーズに空き家問題を解決できます。

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丸岡 智幸 (宅地建物取引士)

訳あり不動産の買取を専門にする会社の代表取締役。
相続やペアローンによる共有持分、空き家、再建築不可物件、借地、底地など、権利関係が複雑な不動産の買取を専門としている。
訳あり不動産の買取サービス「ワケガイ」、空き家、訳あり不動産CtoCプラットフォーム「空き家のURI・KAI」を運営。
買取の経験をもとに、訳あり不動産の解説をする著書『拝啓 売りたいのに家が売れません』を2024年5月2日に出版。

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