古い家は買取で売れる?高く売る方法や注意点を解説

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古い家を買取や仲介で高く売る方法を探している方や、そのままで売れるか知りたい方へ。

古い家は、築年数が進むほど一般仲介で買い手が付きにくくなり、「古家付き土地として売るか」「解体して売るか」で迷いやすくなります。

「古い家の買取と仲介はどちらが向いているのか」「買取業者へ依頼する際の注意点」など、知っておくべきポイントがあります。

本記事では、訳あり物件不動産の専門家であるワケガイ編集部が、古い家の買取方法や仲介との違い、売れない場合の対処法について詳しく解説します。

古い家は買取でそのまま売却できる

古い家はそのままで売却可能

古い家は、一般仲介では買い手が付きにくいですが、買取なら売却率が高まります。

空き家や古い家買取専門不動産業者が、「リフォーム再販用」や「土地活用用」として活用するためです。

買取されやすい古い家の特徴や、仲介との違い、買取が向いている人の特徴について解説します。

買取と仲介売却の違い

買取と仲介売却の違い

古い家の売却方法である買取と仲介売却の違いを整理すると、以下のとおりです。

項目仲介買取
売却価格市場価格に近い相場の6〜8割
売却期間3〜1年以上最短数日〜1ヶ月
仲介手数料必要不要
契約不適合責任売主が負う免除されることが多い
内覧対応必要不要
近所への配慮知られやすい知られにくい

買取は、不動産会社が直接購入するため、築古住宅や空き家でも進めやすい特徴があります。残置物が残っている家や、リフォーム前提の古い家でもそのまま買取する買取業者もあります。

一方、仲介売却は、市場で買主を探す方法です。条件が合えば高値で売れる可能性がありますが、内覧対応や販売期間が長引くこともあります。

築年数が古い場合は、1年以上売れないこともあるので、管理や費用負担の懸念から買取を利用する方も多いです。

築年数が古くても買取可能なケース

築年数が古くても買取可能なケース

築年数が古くても、「土地として需要がある家」や「リフォーム再販できる家」は買取率や買取価格が高くなります。

以下のようなケースは買取につながりやすいでしょう。

買取されやすいケース理由
駅近・市街地の物件土地需要がある
空き家になっているすぐ引き渡ししやすい
相続した実家買取需要が多い
リフォーム前提の古家再販しやすい
解体前提の物件土地活用を見込める

一方で、山間部や過疎地域など、住宅需要そのものが少ないエリアでは、買取価格が安くなることもあります。

ただし、「築古だから売れない」と決めつける必要はありません。一般仲介で売れなかった家でも、空き家専門の買取会社では買取可能なこともあります。

買取が向いている人の特徴

買取が向いている人の6つの特徴

古い家をお持ちで、以下のようなお悩みを抱えている方は、買取を選ぶことが推奨されます。

<向いているケース>

  • 相続した実家を早く整理したい
  • 維持管理費が高い
  • 遠方に住んでいる
  • 残置物が残っている
  • リフォーム費用をかけたくない
  • 仲介で売れなかった

築古物件では、「売る前提の追加費用」が発生しやすくなります。解体費、片付け費、測量費などをかけた結果、手元にほとんど残らないケースもあります。

そのため、「いくらで売れるか」だけでなく、「最終的にどれだけ負担を減らせるか」まで含めて比較した方が判断しやすくなります。

 

「古い家」とみなされる築年数の目安

「古い家」とみなされる築年数の目安

古い家は、築20年を超えたあたりから「築古物件」として扱われやすくなります。ただし、実際の評価は築年数だけで決まるわけではなく、住宅構造や管理状態によっても変わります。

特に買取では、「建物が使えるか」だけでなく、「土地活用しやすいか」まで含めて見られるケースがあります。

ここでは、住宅構造ごとの法定耐用年数や、築20年・30年・50年で変わる市場評価について解説します。

住宅構造ごとに法定耐用年数は異なる 

住宅の法定耐用年数は、以下のように建物構造によって異なります。

構造法定耐用年数買取市場での扱われ方
木造22年築20年超から土地評価寄りになりやすい
軽量鉄骨造19〜27年築年数よりメンテナンス状況を見られやすい
重量鉄骨造34年築古でも建物価値が残る場合がある
RC造47年立地次第で築古でも需要が残りやすい

これは税務上の減価償却で使われる年数であり、「住めなくなる年数」ではありません。

不動産査定では、この耐用年数を超えたあたりから、建物価格が付きにくくなる傾向があります。

特に木造住宅は、築20年を超えると「古家付き土地」として扱われるケースも増えてきます。

一方で、リフォーム履歴や管理状態によっては、築30年超でも中古住宅として流通することがあります。そのため、「築年数だけで売れない」と判断する必要はありません。

築20年・築30年・築50年で変わる評価

古い家は、築年数によって「どんな物件として見られるか」が変わります。築年数ごとの見られ方を整理すると、以下のとおりです。

築年数主な見られ方買取で重視されやすい点
築20年前後中古住宅として流通しやすい室内状態・設備状況
築30年前後リフォーム前提で検討されやすい修繕履歴・耐震性
築50年前後古家付き土地として見られやすい土地条件・再建築可否

なお、築年数によって最適な売却方法や価格相場が変わるため、以下を目安に検討しましょう。

築年数建物評価おすすめ売却方法価格目安
築20年未満残存価値あり仲介で売却市場価格に近い
築20〜30年評価が大きく低下仲介またはリフォーム後売却市場価格の7〜8割
築30〜40年ほぼゼロ評価古家付き土地・買取土地値中心
築40年以上マイナス評価の場合もある買取・解体して土地売却土地値−解体費

 

古い家を売る際の6つの方法

古い家を売る際の6つの方法

なお、古い家を売却する際には、以下の6つの選択肢が存在します。 

方法向いているケースメリットデメリット
方法①:古家付き土地として売却解体費をかけたくない解体費不要で売却を進めやすい建物状態によっては売れにくい
方法②:更地にして売却建物の老朽化が激しい土地として検討されやすい解体費・固定資産税負担が増える
方法③:瑕疵保険をつけて売却売却後トラブルを減らしたい買主の不安を減らしやすい検査や保険加入費用がかかる
方法④:リフォームして売却立地が良く需要がある内覧時の印象改善につながる改修費を回収できない場合がある
方法⑤:空き家バンクに登録地方・古民家需要がある地域需要へアプローチしやすい売却まで時間がかかることがある
方法⑥:買取専門業者へ依頼早く現状のまま売りたい解体・片付け不要で進めやすい仲介より売却価格が低くなりやすい

古い家の売却方法は、「そのまま売るのか」「解体するのか」「早さを優先するのか」で選び方が変わります。築年数が古い家は、一般的な中古住宅とは違い、立地や建物状態によって適した売却方法が大きく異なるためです。

特に、空き家や相続した実家では、「リフォーム費用をかけるべきか」「更地にした方がいいのか」で迷う人も少なくありません。

ここからは、それぞれの方法について詳しく解説します。

方法①:古家付き土地として売却

古い家は、解体せず「古家付き土地」として売却する方法があります。建物付きのまま売ることで、解体費用もかかりません。

築30年以上の木造住宅では、「中古住宅」としてではなく、「土地活用前提」で検討されるケースが増えてきます。

向いているケース理由
解体費をかけたくない数十万〜百万円超の費用を抑えられる
駅近や住宅地の物件土地需要が見込める
再建築可能な土地買主が建て替えしやすい

一方で、建物状態が悪すぎる場合は、「解体費込み」で価格交渉されることがあります。

古家付きで売る際は、「建物として価値があるか」より、「土地として需要があるか」を確認することがポイントになります。

方法②:更地にして売却

建物の老朽化が激しい場合は、解体して更地として売却する方法があります。雨漏りや傾きがある家は、更地にした方が買主を探しやすくなることがあります。

特に、再建築可能な土地では、「新築用地」として検討されやすくなります。

解体費用の目安は、以下のとおりです。

建物構造解体費用の目安
木造4〜5万円/坪
鉄骨造6〜7万円/坪
RC造6〜8万円/坪

ただし、更地化は、住宅用地の特例が外れ、固定資産税が上がることがあります。

また、古い家でも立地によっては「古家付きのまま」の方が売れやすいケースがあります。解体前に、不動産会社へ「建物付き需要があるか」を確認しましょう。

方法③:瑕疵担保保険をつけてから売却

古い家は、売却後のトラブルを避けるために、瑕疵保険を付けて売却する方法があります。。瑕疵保険とは、売却後に隠れた不具合が見つかった際、補修費用の一部を保険でカバーする制度です。

特に、水漏れや雨漏りへの不安がある中古住宅では、買主側が気にするポイントになりやすいためです

主な対象内容
雨漏り屋根・外壁の不具合
構造部分柱・基礎の問題
給排水設備水漏れなど

仲介売却では、「契約不適合責任」を理由に、売却後トラブルへ発展するケースがあるので、

「古い家だが、できるだけ安心感を持って売りたい」なら、瑕疵保険を付けることで、売主と買主両方の不安やリスクを減らすことができます。方法④:リフォームして売却

古い家は、部分的にリフォームしてから売却する方法があります。特に、水回り設備のリフォームは、が古い家は、最低限の改装を行うことで内覧時の印象が変わりやすくなります。

一方で、全面リフォームが必ずしも得になるとは限りません。購入希望者によっては、「自分で好みに合わせて直したい」と考えるケースもあるため、おすすめは以下です。

<リフォームがおすすめの箇所>

  • トイレ・風呂の交換
  • 壁紙・床の補修
  • 外壁・屋根補修特に、駅近や住宅需要があるエリアでは、「少し手を入れれば住める状態」にすることで、購入検討されやすくなることがあります。

ただし、数百万円単位の大規模リフォームをしても、売却価格が上がるとは限りません。まずは不動産会社へ相談し、「どこを直せば売却価格が上がる可能性があるか」を相談し、必要なリフォーム箇所を見極めましょう。

方法⑤:空き家バンクに登録

空き家バンクのイメージ

(出典:ちばらしい暮らし

空き家バンクとは、自治体が運営する空き家情報サイトのことで、移住希望者や古民家需要のある人へ情報を掲載できます。

向いている物件理由
地方の空き家移住需要を見込める
古民家DIY・古民家再生需要がある
価格が安い物件問い合わせにつながりやすい

特に、一般仲介では動きにくい地方物件でも、空き家バンク経由で成約するケースがあります。

一方で、登録すれば必ず売れるわけではありません。自治体によって利用者数や需要に差があり、長期間掲載されたままになることもよくあります。

方法⑥:訳あり物件の買取専門業者に依頼する

古い家の買取実績

古い家を買取で売却する場合は、築古物件や空き家を扱っている専門業者へ相談した方が進めやすくなります。一般的な不動産会社との違いをまとめると以下のとおりです。

主な対象建物の状態向いているケース注意点
通常の買取業者築浅・状態が良い家が中心修繕や再販がしやすい物件を好む傾向がある一般的な住宅として再販しやすい物件状態が悪いと査定額が下がる、または買取対象外になることがある
築古物件・空き家に強い専門業者築古物件空き家・老朽化した家にも対応しやすい雨漏り・残置物・老朽化があっても相談しやすい仲介で売れなかった家や管理が難しい空き家業者によって査定額や対応できる物件の範囲が異なる

再建築不可物件や長年放置された空き家でも、買取可能な業者があります。仲介で売れなかった古い家でも、買取成約するケースが多いです。複数社へ査定依頼しながら比較してみましょう。

訳あり物件の買取専門サービスであるワケガイでは、再建築不可の中古戸建の買取実績もあります。古い家をお抱えのままお悩みの方は、ぜひご相談ください。

古い家の買取実績はこちら

 

古い家を売却する前にやっておきたい準備

古い家を売却する前にやっておきたい3つの準備

古い家は、売却前の準備によって「売れやすさ」や「売却スピード」が大きく変わります。古い家を売る前に確認しておきたい主なポイントは、以下のとおりです。

確認項目主な内容
登記簿・権利関係名義・共有状態・抵当権の確認
境界確定・測量越境や土地範囲の確認
残置物・家財整理家具・仏壇・不用品の整理

特に築年数が古い家は、「親名義のまま」「境界が曖昧」といった問題を抱えていることがあります。

そのため、売却活動を始める前に、「そもそも問題なく売れる状態か」を整理しておくことで、後からのトラブルを減らしやすくなります。

登記簿・権利関係を確認する

古い家を売る際は、まず登記簿と権利関係を確認する必要があります。名義や抵当権に問題があると、売却手続きを進められないためです。

よくある問題内容
親名義のまま相続登記が必要
共有名義所有者全員の同意が必要
抵当権が残っている抹消手続きが必要

共有名義になっている場合は、相続人同士で売却方針を決めなければならず、話し合いが長引くことがあります。

まずは法務局で登記事項証明書を取得し、「誰の名義か」「権利関係に問題がないか」を確認してから進めた方がスムーズです。

境界確定と測量を行う

古い家は、境界が曖昧なままになっていることがあり、売却時に買主から敬遠されやすくなります。

よくある問題内容
境界標がない土地範囲が分かりにくい
越境がある塀・樹木・物置などが隣地へ越えている
面積が曖昧登記面積と実測が違う

特に、建て替え前提で土地を探している買主は、「測量済みか」を重視する傾向があります。

また、売却直前に測量を行うと、越境問題や面積差異が発覚し、隣地所有者との調整が必要になることもあります。古い家をスムーズに売るためには、早めに境界状況を確認しましょう。

残置物・家財を整理する

残置物・家財のある家

当社が過去に買い取った物件の残置物

当社が過去に買い取った物件の残置物

古い家は、残置物や家財の整理も必要です。残置物が多いと、内覧時の印象が悪くなるだけでなく、残置物が粗大ゴミや家電であれば処分費用も高額になります。

残置物の例発生しやすい問題
家具・家電処分費用が高額になりやすい
衣類・日用品分別や搬出に手間がかかる
仏壇・遺品処分方法に悩みやすい
物置の荷物想定以上に物量が多い

一般仲介では、「室内を空にして引き渡す」ことを求められる一方で、買取業者によっては、残置物が残ったままでも買取可能な場合があります。

ただし、自分で処分する方が高く売却できる可能性もあるため、買取業者に残置物を自分で処分した場合の買取価格も確認しましょう。

 

古い家を売却する際の注意点

古い家は、築年数だけでなく以下のポイントも確認しておきましょう。

注意点主な内容
再建築不可物件か解体後に建て替えできるか
固定資産税の変化更地化で税額が上がることがある
自治体の補助制度解体・改修補助を使える場合がある

特に築古物件は、売却前に「建物付きの方が良いのか」「更地化した方が良いのか」を整理し、最終的な手取りを見積もりましょう。

それぞれ、解説します。

再建築不可物件かどうかをチェックする

古い家は、解体すると再建築できない「再建築不可物件」の場合があります。特に古い住宅地では、現在の建築基準法を満たしていないケースがあるためです。

主な原因内容問題点
接道義務違反幅4m以上の道路に2m以上接していない建て替えできない場合がある
位置指定道路の問題建築基準法上の道路ではない再建築不可と判断されることがある
道路後退未対応セットバックが必要有効敷地が狭くなる場合がある

多いのが、「接道義務」を満たしていない土地です。再建築不可物件は、建物を解体すると「再建築できない土地」になり、更地にしたことで逆に買い手が減りかねません。
(参考:e-Gov 法令検索「建築基準法」)

一方で、古家付きのままであれば、「リフォーム前提」で検討される場合もあります。解体前に、不動産会社へ「再建築可能か」「建物付き需要があるか」を確認しましょう。

取り壊すと固定資産税の支払額が上昇する

古い家は、解体すると固定資産税が上がることがあります。住宅が建っている土地には、「住宅用地の特例」が適用されているためです。

この特例が外れることで、更地化後に税額が大きく変わるケースがあります。特に、小規模住宅用地は固定資産税評価額が最大6分の1まで軽減されています。そのため、解体後に税負担が大きく増えるケースがあります。
(参考:総務省「固定資産税

また、更地にした後すぐ売れなかった場合は、固定資産税だけ払い続ける状態になりかねません。

自治体の補助制度も確認しておく

自治体の補助制度

(出典:神戸市のすまいの総合窓口「神戸市老朽空家等解体補助事業

古い家は、自治体の補助制度を使える場合があります。特に、空き家対策を進めている自治体では、解体費や改修費の一部を補助しているケースがあります。

主な補助制度の例は、以下のとおりです。

主な制度内容補助金額の目安
空き家解体補助金解体費用の一部補助20万〜100万円前後
リフォーム補助金改修費用の一部補助10万〜50万円前後
移住促進制度空き家活用への支援数十万円〜100万円前後

補助金額や条件は自治体ごとに異なり、数十万円程度の補助が出る地域もあれば、対象エリアが限定されている場合もあります。

また、「契約前の申請が必要」「空き家バンク登録が条件」といったケースもあるため、工事を始めてからでは使えないことがあります。

古い家を売る際に使える控除・特例

古い家を売却した際は、条件を満たすことで税金の控除制度を利用できる場合があります。主な控除・特例は、以下のとおりです。

控除・特例主な内容控除額の目安適用難易度主な注意点
マイホームの3,000万円特別控除自宅売却時の譲渡所得を控除最大3,000万円低め投資用・別荘は対象外
低未利用地の100万円控除一定条件の土地売却で適用最大100万円中程度売却価格に上限がある
相続空き家の3,000万円控除相続した空き家売却で適用最大3,000万円高め耐震・相続期限など条件がある

古い家は、「売却価格」だけでなく、「最終的に税金がいくら残るか」まで含めて考える必要があります。

特に相続した実家は、条件によって数百万円単位で税額が変わることもあるので、売却前に必ず把握しておきましょう。

マイホームの売却で利用できる3,000万円特別控除

自宅として使っていた家を売る場合は、「3,000万円特別控除」を使える可能性があります。これは、売却益から最大3,000万円を差し引ける制度です。
(参考:国税庁「マイホームを売ったときの特例

<主な条件>

  • 自宅として利用していた住宅である
  • 投資用不動産・別荘ではない
  • 親族間売買ではない
  • 一定期間内に売却している
  • 売却時に住民票などで居住実態を確認できる
  • 過去2〜3年以内に同特例を利用していない
  • 売却先が配偶者・親子・同族会社ではない

譲渡所得税は、「売却価格−取得費−経費」で計算されますが、この特例を使うことで税負担を大きく減らせる場合があります。

一方で、この特例は「住まなくなってから長期間放置している空き家」では適用できない場合もあります。売却前に、税理士や不動産会社へ条件を確認しましょう。

低未利用地等を売却したときの100万円特別控除

古い家や空き地を低価格で売却する場合は、「低未利用地等の100万円特別控除」を使える可能性があります。利用されていない土地や空き家の流通促進を目的とした制度です。
(参考:国税庁「低未利用土地等を譲渡した場合の長期譲渡所得の特別控除

一定条件を満たすことで、長期譲渡所得から最大100万円を控除できます。

<主な条件>

  • 所有期間5年超の土地・空き家である
  • 都市計画区域内にある
  • 売却価格が一定額以下である
  • 親族間売買ではない
  • 売却後に利用される見込みがある
  • 自治体の「低未利用土地等確認書」を取得している

ただし、確定申告時には自治体が発行する「低未利用土地等確認書」が必要です。売却後に慌てないよう、不動産会社や自治体へ事前確認しておきましょう。

相続した空き家で利用できる3,000万円特別控除

相続した古い家は、「空き家の3,000万円特別控除」を利用できる場合があります。被相続人が住んでいた家を売却する際に使われる制度です。
(参考:国税庁「被相続人の居住用財産(空き家)を売ったときの特例

<主な条件>

  • 相続した空き家である
  • 被相続人が一人で居住していた
  • 昭和56年5月31日以前築の住宅である
  • 相続後3年以内に売却している
  • 耐震改修済み、または解体後に売却している
  • 親族間売買ではない

この制度を使うことで、譲渡所得から最大3,000万円を控除できます。相続した実家の売却では、もっとも利用される特例の一つです。

また、相続人が3人以上の場合は、控除上限が2,000万円になるケースもあるため、「自分が対象になるか」を税理士や不動産会社へ確認しましょう。

【シミュレーション】500万円で売却した場合の税額計算

古い家は、売却価格がそこまで高額でなくても、譲渡所得税が発生することがあります。特に取得費が不明な場合は、「売却価格の5%」で計算されるため、税額が大きくなるケースがあります。

500万円で売却した場合の簡易シミュレーションを整理すると、以下のとおりです。

条件

控除なし

100万円控除適用

売却価格500万円500万円
取得費・経費100万円100万円
課税譲渡所得400万円300万円

長期譲渡所得の税率は、所得税・住民税を合わせて約20.315%です。そのため、100万円控除が使えるだけでも、税額差が20万円前後になることがあります。

また、3,000万円特別控除が使える場合は、譲渡所得そのものがゼロになり得ます。

 

古い家が売れないときの対処法

一方で、古い家が売れない場合は、主に以下のような対処法を検討する必要があります。

対処法主な内容向いているケース
売却価格を見直す相場との差を調整する問い合わせが少ない
買取業者へ切り替える現状のまま売却を進める早く整理したい
相続土地国庫帰属制度を検討条件付きで国へ返還する売却自体が難しい

古い家は、「建物に需要がない」のか、「価格が相場と合っていない」のかで対処法が変わりますので、しっかりと把握しておきましょう。

売却価格を見直す

古い家が売れない場合は、まず売却価格を見直す必要がありますが、そもそも売れにくい要因としては、以下のものが考えられます。

売れにくくなる要因内容
相場より高い問い合わせが減る
建物評価を高く見積もっている築古は土地評価中心になりやすい
周辺需要と合っていない地方は価格感がシビア
再建築不可・接道問題買主が限定されやすい

古い家は、築年数が進むほど「建物価値」が下がりやすくなります。そのため、「中古住宅価格」ではなく、「古家付き土地価格」で比較されるのです。

一方で、安易に価格を下げすぎると、「もっと値下がりするのでは」と判断され、逆に問い合わせが減りかねないため、慎重に行いましょう。

業者を見直す

古い家が売れない場合は、不動産会社や買取業者を見直すことで状況が変わることがあります。

見直しを検討したいケース内容
長期間売れていない問い合わせがほとんどない
築年数が古い築古に強い会社が少ない
残置物が多い現状売却できないと言われた
再建築不可物件対応できる会社が限られる

築古住宅や空き家は、会社によって得意分野が大きく異なるためです。一般的な仲介会社では動かなかった物件でも、空き家や築古物件を専門に扱う会社では対応できるでしょう。

特に古い家は、不動産会社によって査定額や販売方針が大きく変わるため、3社以上に相見積もりを取ることをおすすめします。

相続土地国庫帰属制度を検討する

相続した古い家がどうしても売れない場合は、「相続土地国庫帰属制度」を検討する方法があります。一定条件を満たした土地を国へ返還できる制度です。

ただし、利用条件は厳しく、古い家であれば使える制度ではありません。

主な条件懸念ポイント
建物がない土地解体が必要
境界が明確測量問題がない
管理負担が小さい崖地・危険地は対象外になりやすい

特に注意したいのが、「建物付きでは申請できない」という点です。古い家を解体したうえで、更地にする必要があります。

また、審査手数料や負担金も必要で、数十万円単位の費用が発生することがあります。

そのため、「無料で国へ引き取ってもらえる制度」というより、「最終的な選択肢の一つ」と考えた方が現実的です。

 

空き家の悩みを解決する「ワケガイ」の空き家買取サービス

訳あり物件の買取サービス「ワケガイ」

本ブログで情報発信を行っている「ワケガイ」は、訳あり物件を積極的に買い取っている専門業者です。

最短1日で最大3億円の一括支払いも可能であり、弁護士や司法書士などの専門家と連携した法的な手続きも対応できます。 

「ご依頼主さまの想い出の詰まった空き家を、再び市場に戻すこと」を理念としており、空き家が共有持分や再建築不可物件であっても全国どこでもオンラインで買取可能です。 

古い家の売却方法についてお悩みの方は、お気軽にお問い合わせください。 

 

FAQ:古い家の買取に関するよくある質問

古い家の買取では、「実家をどう処分すればいいのか」「税金はいくらかかるのか」など、売却前に悩みやすいポイントがあります。

ここからは、古い家の売却や買取でよくある質問について解説します。

住まなくなった実家はどうすればいいですか?

住まなくなった実家は、早めに「売却するのか」「維持するのか」を判断しましょう。

古い家でも、買取や古家付き土地として売却できるケースがありますし、住まない場合でも賃貸や他の用途での活用例も多数あります。まずは情報収集や査定を受けるなどをし、売却か維持かの判断をしましょう。

不動産屋が一番嫌がることは何ですか?

売却条件や権利関係が整理されていない物件を、不動産業者は嫌がります。相続登記が終わっていない家や、兄弟など複数人の共有名義で、売却の同意が取れていなかったりするケースです。

契約直前で話が白紙になるリスクもありますため、不動産屋はとしても避けたいのです。。

不動産の三大タブーは何ですか?

一般的には、「心理的瑕疵」「物理的瑕疵」「法律的瑕疵」の3つを指します。つまり、事故歴・欠陥・法規制の問題です。

これらは買主の意思決定や資産価値に重大な影響を与え、売買トラブルの原因になりやすい3要素です。必ず事前に不動産会社へ共有しておきましょう。

家を500万円で売却したら税金はいくらですか?

家を500万円で売却したときの税金は、取得費・譲渡費用・所有期間・控除の有無によって異なります。

目安として、取得費が不明で譲渡費用がない場合は、約95万円〜190万円程度です。

取得費が不明な場合、売却価格の5%を概算取得費として計算できます。500万円で売却した場合、概算取得費は25万円となり、譲渡所得は475万円です。

このケースでは、所有期間が5年超なら約96万円、5年以下なら約189万円が税額の目安です。

 

まとめ:古い家だからといって買取を諦める必要はない!

古い家の買取は、「築年数が古いから売れない」と決めつける必要はありません。実際には、築30年・50年を超える住宅でも、古家付き土地や空き家として需要があり、買取できるケースがあります。

一方で、古い家は、再建築不可や相続登記未了、残置物など、一般的な中古住宅とは異なる問題を抱えていることも少なくありません。特に、解体費や固定資産税だけが発生し続ける状態になる前に、「仲介と買取のどちらが向いているか」を整理することが大切です。

また、古い家の買取は、不動産会社によって査定額や対応範囲が大きく変わります。築古物件や空き家に強い買取専門業者にも相談しながら、自分の状況に合った売却方法を比較して進めましょう。

この記事の監修者

監修者プロフィール写真

丸岡 智幸 (宅地建物取引士)

訳あり不動産の買取を専門にする会社の代表取締役。
相続やペアローンによる共有持分、空き家、再建築不可物件、借地、底地など、権利関係が複雑な不動産の買取を専門としている。
訳あり不動産の買取サービス「ワケガイ」、空き家、訳あり不動産CtoCプラットフォーム「空き家のURI・KAI」を運営。
買取の経験をもとに、訳あり不動産の解説をする著書『拝啓 売りたいのに家が売れません』を2024年5月2日に出版。

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