について今すぐご相談できます。
そのまま放置すると、建物の老朽化や固定資産税の増額、特定空家への指定など、さまざまな問題が発生する恐れがあります。
こうした事態を防ぐには、適切な空き家対策が不可欠。空き家対策とは、物件の状態に応じて売却や賃貸、解体などの方法を選択し、実行に移すことです。
本記事では、空き家対策の具体的な進め方や、活用できる支援制度について詳しく解説します。
訳アリ物件専門のワケガイ編集部について
「ワケガイ」のコラムは、相続した空き家、共有持分、再建築不可物件、借地・底地など、いわゆる“訳あり不動産”にお悩みの方が、売却・処分・活用の判断を正しく行えるようにすることを目的に運営しています。私たちは運営会社・株式会社ネクスウィルが訳あり不動産の買取実務で培った一次情報にもとづいた記事づくりを徹底しています。
編集ポリシー・コンテンツ制作方針の詳細空き家問題とは
日本の空き家は増加を続けています。2023年10月時点の「令和5年住宅・土地統計調査」によると、全国の空き家は900万2千戸で過去最多となり、総住宅数に占める空き家率も13.8%と過去最高を記録しました。2018年と比べると、空き家は51万3千戸増えています。
主な発生要因の一つが相続です。国土交通省の「令和6年空き家所有者実態調査」では、空き家の取得方法の57.9%を相続が占めています。さらに、相続した空き家の7割超は1980年以前に建築された住宅で、58.3%は所有者の死亡をきっかけに空き家となっていました。
相続した時点ですでに築年数が経過している住宅も多く、活用や処分の方針を早めに決めることが重要です。
(参考:総務省「令和5年住宅・土地統計調査 住宅数概数集計(速報集計)結果 」)
主な発生要因は、相続や高齢者の施設入居です。例えば、実家を相続したものの遠方に住んでいるため管理が難しい、あるいは一人暮らしの親が施設に入居したため家が空いてしまうといったケースが多く存在します。
国土交通省の『令和元年空き家所有者実態調査』によると、相続により取得した空き家が約55%を占めています。また、所有者の約7割が空き家から1時間以内の場所に居住していますが、残りの約3割は1時間以上離れた場所に住んでおり、適切な管理が難しい状況にあることが明らかになっています。
(参考:国土交通省「令和元年空き家所有者実態調査 – 住宅」)
空き家の種類は、売却や賃貸を目的とした「流通用の空き家」と、具体的な使用目的のない「その他の空き家」に大別されます。問題となっているのは主に後者で、相続後の実家や高齢者の施設入居後の住居など、今後の活用方針が定まっていない物件が該当します。
このような背景から、空き家問題は個人の資産管理の問題にとどまらず、地域社会全体の課題として認識されるようになりました。
空き家を放置することで発生するリスク

空き家を放置し、勧告を受けると住宅用地の固定資産税特例が外れる可能性があります。
空き家を放置することで発生するリスクは、以下のとおりです。
- 建物の老朽化が進む
- 固定資産税が上がる
- 特定空家に指定される
それぞれ個別にみていきましょう。
建物の老朽化が進む
いきます。最も深刻なのは、雨漏りによる建物内部の腐食です。
放置された雨漏りは、建物の構造部分にまで影響を及ぼし、最悪の場合、倒壊の危険性も生じかねません。築年数が古い建物では、屋根や外壁の劣化も顕著に現れます。瓦が割れたり、外壁が剥がれたりすることで、近隣への飛散物の危険性も高まります。
定期的な点検や修繕を行わないまま放置すると、建物の資産価値は年々低下していきます。
固定資産税が上がる
空き家の敷地には、一定の要件を満たしていれば住宅用地の固定資産税を軽減する特例が適用されます。
小規模住宅用地に該当する200平方メートル以下の部分では、固定資産税の課税標準が価格の6分の1になります。
ただし、2023年12月に施行された改正空家法により、「特定空家等」だけでなく、その前段階にあたる「管理不全空家等」も制度の対象になりました。自治体から指導を受けても改善せず、勧告を受けた場合には住宅用地の特例が適用されなくなります。
そのため、固定資産税への影響が生じるのは、単に空き家になった場合や指導を受けただけの場合ではありません。管理状態が悪化して自治体から勧告を受ける前に、管理・売却・賃貸・解体など今後の方針を検討することが重要です。
特定空家に指定される
空き家の管理状態が悪化すると、いきなり「特定空家等」として命令を受けるわけではありません。
2023年の法改正により、放置すれば特定空家等になるおそれがある空き家を「管理不全空家等」として、自治体が指導・勧告できる制度が設けられました。
さらに状態が悪化し、倒壊のおそれがある、衛生上有害となるおそれがある、景観を著しく損なっている、周辺の生活環境に悪影響を及ぼしているといった状態になると、特定空家等として措置の対象になる可能性があります。
特定空家等については、助言・指導、勧告、命令と段階的に対応が行われ、必要な措置を取らない場合には行政代執行に至ることもあります。
管理不全空家等・特定空家等のいずれも、勧告を受けた場合には住宅用地の固定資産税の軽減措置が適用されなくなるため、状態が深刻化する前の対応が重要です。
空き家の状態に合わせた対策方法

建物の状態や立地、改修費などを確認し、売却・賃貸・解体から適した対策を検討しましょう。
空き家の状態に合わせた対策方法は、以下のとおりです。
- 売却して現金化する
- 賃貸物件として運用する
- 解体して更地にする
次項より、詳しく解説します。
売却して現金化する
空き家を売却する場合、建物の状態によって2つの選択肢があります。
まず、比較的状態の良い建物であれば、リフォームを行ってから売却する方法が考えられます。築年数が浅く、大規模な修繕が不要な場合は、この方法が有効です。一方、建物の劣化が進んでいても、立地条件が良ければ、現状のまま売却できる可能性もあります。不動産会社に相談すれば、買取を専門とする業者を紹介してもらえるかもしれません。
ただし、築年数や劣化状態によって売却価格は大きく変わるため、複数の不動産会社から査定を受けることをおすすめします。
空き家の売却を検討しているなら、まずは空き家の簡易査定ができるので以下より試してください。

賃貸物件として運用する
立地条件が良く、建物の状態も比較的良好な場合は、賃貸物件としての活用が選択肢に入ります。
賃貸活用のメリットは、毎月の家賃収入を得られることです。また、建物を所有し続けることで、将来の資産活用の可能性も残せます。
賃貸活用を検討する際は、改修費だけでなく、周辺の賃料相場や想定する入居率、管理費、修繕費なども含めて収支を確認する必要があります。必要な工事は建物の状態によって異なるため、水回りや内装を一律に改修するのではなく、入居募集に必要な範囲を見極めることが大切です。
不動産会社に想定賃料を確認するとともに、改修が必要な場合は工事費の見積もりも取り、投じた費用に対して継続的な家賃収入を見込めるか検討しましょう。
解体して更地にする
建物の劣化が著しく、改修費用が高額になる場合は、解体して更地にすることも選択肢の1つです。
特に、土地の評価額が高い地域では、更地にすることで売却しやすくなる場合があります。
解体を検討する場合は、工事費だけでなく、解体後の土地の使い道や固定資産税への影響も合わせて確認する必要があります。建物を解体すると、土地が住宅用地に該当しなくなり、住宅用地の特例を受けられなくなる場合があるためです。
解体費用は、建物の構造や延べ床面積、接道状況、地域、残置物の量、アスベストの有無などによって大きく変わります。一律の金額を前提にせず、現地を確認してもらったうえで複数の施工会社から見積もりを取ると、必要な費用を比較しやすくなります。
費用を抑えて空き家対策を進める方法
費用を抑えて空き家対策を進める方法は、以下のとおりです。
- 行政の支援制度を活用する
- 空き家バンクに登録する
- 専門家に相談する
それぞれ個別にみていきましょう。
行政の支援制度を活用する
自治体によっては、空き家の解体や改修、耐震化などに利用できる補助制度を設けています。
対象となる工事や補助額、対象者、建物の要件は自治体ごとに異なるため、物件所在地の自治体で利用できる制度を確認することが重要です。
支援対象には、次のような費用が含まれる場合があります。
- 空き家の解体費用
- 耐震診断・耐震改修費用
- 空き家の改修費用
- 家財道具などの処分費用
補助制度には申請期限や予算枠があり、工事を始める前の申請を条件としている場合もあります。解体や改修を依頼する前に、対象条件と申請時期を自治体の窓口や公式サイトで確認しておくとよいでしょう。
空き家バンクに登録する
空き家バンクは、空き家を売りたい・貸したい所有者と、購入・賃借を希望する人をつなぐ制度です。
自治体が把握している物件情報は、自治体の空き家バンクに加え、参加している場合は全国版空き家・空き地バンクから検索できることもあります。
登録条件や手続き、宅地建物取引業者が仲介に入るかどうかは自治体によって異なります。そのため、登録料や仲介手数料が一般の不動産取引より安くなるとは限りません。
自治体によっては、空き家バンクへの登録とあわせて改修費や家財処分費、仲介手数料などへの補助制度を用意している場合があります。利用を検討する際は、物件所在地の自治体で登録条件と支援内容を確認してみてください。
専門家に相談する
専門家への相談は有料の場合が多いものの、適切なアドバイスを得ることで、中長期的なコスト削減につながる可能性があります。
例えば、建築士に依頼する建物診断では、必要な修繕箇所を的確に把握でき、無駄な工事を避けることができます。
相談先は目的によって使い分けると効果的です。建物の状態確認は建築士、売却や賃貸の市場価値は不動産会社、税金対策は税理士というように、各分野の専門家の知見を活用することで、より効率的な対策が可能となります。
なお、一般社団法人移住・住みかえ支援機構(JTI)では、空き家の管理や活用に関する無料相談窓口を設けています。このような公的機関の相談窓口を活用することで、初期段階での費用負担を抑えることができるでしょう。
空き家対策の具体的な進め方

現地確認から方針決定、費用算出、支援制度の確認、専門家への相談を経て対策を実施します。
空き家対策の具体的な進め方は、以下のとおりです。
- 手順1:空き家の状態を確認する
- 手順2:対策方針を決める
- 手順3:必要な費用を算出する
- 手順4:行政の支援制度を確認する
- 手順5:専門家に相談する
- 手順6:具体的な対策を実施する
以下より、個別に解説します。
手順1:空き家の状態を確認する
まずは実際に空き家を訪れ、建物の状態を細かくチェックします。
建物内部の確認では、雨漏りの形跡や床の沈み、柱の傾きなどに注意を払います。天井や壁のシミ、カビの発生は雨漏りの可能性を示す重要なサインとなります。
建物の状態によっては、専門家による耐震診断も必要になってくるでしょう。この診断結果は、今後の対策方針を決める重要な判断材料となります。
手順2:対策方針を決める
建物の状態確認が終わったら、具体的な対策方針を検討します。築年数が浅く状態が良好な場合は売却や賃貸が有効です。
逆に、老朽化が進んでいる場合は、解体して更地にすることも選択肢に入ってきます。周辺の不動産相場や地域性も考慮しながら、最適な方針を見極めていきます。
手順3:必要な費用を算出する
対策方針が決まったら、必要な費用を具体的に算出します。売却の場合は仲介手数料や諸経費、賃貸活用ではリフォーム費用、解体の場合は工事費用など、方針によって必要な費用は大きく異なります。
見積もりは複数の業者から取得し、適正な価格を見極めることが重要です。
手順4:行政の支援制度を確認する
空き家対策に関する行政の支援制度は年々充実してきています。
特に改修や解体に関する補助金は、自己負担を軽減する有効な手段です。支援制度は地域によって内容が異なり、申請時期や予算枠にも制限があります。早めに情報を収集し、自身の対策プランに組み込んでいくことが賢明です。
手順5:専門家に相談する
空き家の対策では、解決したい問題に合わせて相談先を選ぶことが大切です。
建物の状態や改修については建築士、不動産の売却や賃貸については不動産会社、税金については税理士に相談できます。相続登記などの登記手続きは司法書士、権利関係をめぐる法的なトラブルは弁護士が主な相談先です。
複数の問題が重なっている場合は、最初から一つの方法に決めるのではなく、それぞれの専門家から必要な情報を集めて比較すると、売却・賃貸・改修・解体のどの方法が適しているか判断しやすくなります。
手順6:具体的な対策を実施する
最後は実際の対策実施です。売却であれば媒介契約の締結から引き渡しまで、改修工事であれば施工業者との契約から工事完了まで、それぞれの工程を丁寧に進めていきます。
実施中も定期的に進捗を確認し、必要に応じて軌道修正を図ることで、より良い結果につながるはずです。
「ワケガイ」なら訳あり物件も短期で買取可能!

当社は、共有持分や管理課題のある空き家など、通常の不動産取引では対応が難しい物件の買取に特化したサービス「ワケガイ」を提供しています。
空き家問題は、建物の状態や権利関係など、さまざまな要因で解決が困難になるケースが少なくありません。当社は、これまで全国で培ってきた豊富な実績と専門知識を活かし、物件の状況に応じた柔軟な対応を心がけています。
例えば、遠方で管理が難しい空き家や、相続で権利関係が複雑化した物件なども、迅速な査定と買取が可能です。物件の状態や所有者様のご希望に合わせて、最適な解決策をご提案させていただきますので、まずはお気軽にご相談ください。
管理が難しい空き家でお悩みなら、まずは空き家の簡易査定ができるので以下より試してください。

空き家問題の対策についてよくある質問
空き家問題の対策についてよくある質問は、以下のとおりです。
- 空き家対策の成功例は?
- 空き家問題が解決しにくいのはなぜですか?
- 遠方に住んでいて空き家を管理できない場合はどうすればいいですか?
- 空き家対策特別措置法とはどのような法律ですか?
- 空き家を活用したビジネスにはどのようなものがありますか?
それでは、それぞれの質問とその回答を紹介します。
空き家対策の成功例は?
空き家をそのまま売却するだけでなく、古民家を宿泊施設や店舗へ改修したり、移住希望者向けの住宅として活用したりする事例があります。成果につながりやすいのは、物件情報を公開するだけでなく、改修支援や移住相談などを組み合わせて、所有者と利用希望者の双方が動きやすい環境を整えているケースです。
空き家問題が解決しにくいのはなぜですか?
所有者が遠方に住んでいて管理や意思決定が難しいことや、相続後に権利関係が整理されていないことなどが理由として挙げられます。共有名義の場合は、売却や大規模な変更を進める際に共有者との調整が必要になることもあり、所有者が一人の場合より対応に時間がかかる場合があります。
遠方に住んでいて空き家を管理できない場合はどうすればいいですか?
定期的に現地へ行くことが難しい場合は、空き家管理サービスなどを利用して、換気や通水、建物の点検、庭木の確認などを依頼する方法があります。管理だけを続けるのではなく、売却・賃貸・解体など将来の方針を決める時期も設定しておくと、放置の長期化を防ぎやすくなります。
空き家対策特別措置法とはどのような法律ですか?
適切に管理されていない空き家への対応や、空き家の活用を進めるための法律です。2023年の改正では、放置すれば特定空家等になるおそれがある「管理不全空家等」が新たに設けられました。自治体から指導を受けても改善されず勧告を受けると、管理不全空家等でも住宅用地の固定資産税の軽減措置が適用されなくなります。特定空家等では、状態や対応状況によって命令や行政代執行へ進む場合もあります。
空き家を活用したビジネスにはどのようなものがありますか?
空き家を宿泊施設や店舗、シェアハウス、コワーキングスペース、レンタルスペースなどへ転用する方法があります。ただし、用途を変更する場合は、建築基準法や消防関係の要件、必要な許認可などの確認が必要になることがあります。改修費と運営後の収入を見積もり、事業として継続できるかを確認したうえで判断することが大切です。
まとめ
空き家対策は、建物の状態確認から始めることが重要です。現地調査で老朽化の程度を把握し、必要に応じて耐震診断を実施。
その結果をもとに、売却や賃貸、解体など最適な対策方法を選択します。
費用面では、国や自治体の支援制度を積極的に活用することで、所有者の負担を軽減できます。また、早めに専門家へ相談することで、より効率的な対策が可能になります。空き家問題は放置するほどリスクが高まります。
家屋の状態が良好なうちに、計画的な対策を進めるようにしましょう。
運営団体 2019年1月29日設立。訳あり不動産の買取を行う不動産会社。相続やペアローンによる共有持分、空き家、再建築不可物件、借地、底地など、権利関係が複雑な不動産を買い取り、法的知識や専門知識を以って、再度市場に流通させている。 訳あり不動産の買取サービス「ワケガイ」、空き家、訳あり不動産CtoCプラットフォーム「空き家のURI・KAI」を展開。 経済界(2022年)、日刊ゲンダイ(2022年)、TBSラジオ「BOOST!」(2023年)、夕刊フジ(2023年)などで訳あり不動産について解説している。2024年度ベストベンチャー100選出。 これまでの買取の経験をもとに、訳あり不動産の解説をする著書『拝啓 売りたいのに家が売れません』(代表取締役 丸岡・著)を2024年5月2日に出版。 |












