こんにちは。ワケガイ編集部です。
人口減少が進む地域や、相続した家に誰も住まないといったケースでは、使われない住宅が放置され、治安悪化や倒壊リスク、資産価値の低下といった問題が発生します。その際に注目すべきなのが「空き家問題」です。
空き家問題とは、管理されない住宅が増えることで個人だけでなく地域全体にも悪影響を及ぼす社会課題を指します。
適切に対応しなければ、固定資産税などの経済的負担や近隣トラブルにつながりかねません。そこで本記事では、日本で拡大する空き家問題の背景や具体的なデメリット、解決につながる対策について詳しく解説します。
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編集ポリシー・コンテンツ制作方針の詳細日本で拡大する「空き家問題」とは?
かつて日本では、新築住宅を所有することが一つの生活目標とされ、多くの家庭が郊外にマイホームを構えてきました。
しかし、少子高齢化や人口減少が進むにつれて、使われない住宅が目立つようになっています。
誰も住まない家はやがて老朽化し、防犯や防災の面で近隣に不安を与える存在となります。加えて、資産価値の低下や固定資産税などの経済的負担も続くため、所有者本人にとっても悩みの種です。
空き家問題は個人の事情にとどまらず、地域の治安や景観、ひいては社会全体に広がる課題として注目されているのです。では、なぜこれほど空き家が増え続けているのでしょうか。その背景を大きく二つに分けて見ていきます。
背景①:人口減少と少子高齢化による住宅需要の低下
日本の人口は2008年をピークに減少に転じ、地方では特にその傾向が顕著です。
若い世代が都市部へ移り住み、地方に残るのは高齢者が中心という構図が広がっています。こうした状況では、親が建てた家を引き継ぐ人がいなくなり、空き家が自然に増えていきます。

(出典:総務省「人口推計(2025年(令和7年)4月確定値、2025年(令和7年)9月概算値) (2025年9月19日公表)」)
かつては核家族が郊外の戸建てに移り住むのが一般的でしたが、今では共働き世帯が利便性の高い都市部のマンションを選ぶ傾向が強まり、郊外や農村の住宅は敬遠されがちです。
その結果、需要と供給のバランスが崩れ、築年数が古い家は買い手がつかずに取り残されます。人口構造の変化が空き家増加の大きな要因であることは、統計からも明らかでしょう。
背景②:相続や転居による空き家の増加
もう一つの背景は、相続や転居によって住宅が空いたまま放置されるケースです。
親から家を相続しても、既に自宅を持っていたり、勤務地が遠方で生活の拠点を移せなかったりすれば、利用する見込みがないまま管理だけが重荷になります。
相続人の間で話し合いがまとまらず、誰も活用できないまま放置される例も少なくありません。また、都市部では転勤や住み替えによって持ち家を残すことがあり、その家を貸すわけでも売るわけでもなく空き家としてしまう人もいます。
(参考:総務省「令和5年住宅・土地統計調査 住宅数概数集計(速報集計)結果」)
こうした事情が積み重なり、全国的に空き家が増えているのです。個々の家庭の選択が集まった結果として、社会全体の課題へとつながっている点がこの問題の難しさといえます。
空き家を所有し続ける7つのデメリット
空き家を所有し続ける7つのデメリットは、以下のとおりです。
- 防犯・治安リスクが高まる
- 建物の老朽化による倒壊や事故の危険がある
- 火災や害虫被害のリスクがある
- 近隣住民とのトラブルが発生しやすい
- 行政指導や「特定空き家」に指定される可能性がある
- 固定資産税や維持管理コストの負担が続く
- 資産価値が下落し売却が難しくなる
それぞれ個別に解説します。
防犯・治安リスクが高まる
長期間人が出入りしていない空き家は、不法侵入や窃盗などの犯罪に利用されるおそれがあります。
郵便物がたまっているポストや割れた窓、伸び放題の雑草などは、建物が管理されていないことを周囲に知らせる要因にもなります。
特に注意したいのは、窓や玄関の破損によって第三者が侵入しやすくなることです。建物内に不審者が出入りするようになると、所有者だけでなく近隣住民にも防犯上の不安が広がります。放火などの被害につながる可能性も否定できません。
こうしたリスクを抑えるには、施錠状態の確認や郵便物の回収、庭木の手入れなどを継続する必要があります。遠方に住んでいて頻繁に訪問できない場合は、管理を代行する業者の利用も有効です。
(参照:国土交通省「空き家を放置するリスク」)
建物の老朽化による倒壊や事故の危険がある

空き家の劣化が進むと、屋根材の落下や建物の倒壊によって近隣に被害が及ぶおそれがあります。
空き家は適切に管理されない状態が続くと、雨漏りや湿気、設備の不具合などを発見できず、建物の劣化が進みやすくなります。
特に屋根や外壁の破損を放置すると、雨水の浸入によって内部の木材が腐食し、建物の安全性にも影響します。
老朽化した建物では、台風や地震などをきっかけに屋根材や外壁材が落下したり、建物の一部が倒壊したりする危険があります。通行人や近隣住宅に被害が及べば、所有者が損害賠償責任を負う場合もあるため注意が必要です。
民法第717条では、土地の工作物の設置または保存の瑕疵によって他人に損害が生じた場合の賠償責任が定められています。空き家であっても所有者の責任がなくなるわけではありません。
建物の傾きや屋根材の剥がれ、外壁のひび割れなどが見つかった場合は、早めに修繕の必要性を確認することが大切です。すでに危険な状態にある建物については、所有者だけで点検せず、専門業者に調査を依頼する方法もあります。
(参照:e-Gov法令検索「民法第717条」)
火災や害虫被害のリスクがある
空き家は火災の危険にも直結します。老朽化した配線やガス設備が原因となるほか、不法侵入者の火の不始末が火災につながることもあります。
一度火が出れば、消火活動が遅れる分、被害が拡大する恐れも大きいのが特徴です。
さらに、人のいない住宅はネズミやシロアリ、ハチなどの害虫・害獣の住処となりやすく、周辺環境に悪影響を及ぼします。これらは見た目の問題にとどまらず、衛生面や建物の強度にも深刻なダメージを与えるため、長期間放置することは非常に危険だといえます。
関連記事:空き家の火災保険はどう選ぶ?加入の必要性から保険料相場を解説
近隣住民とのトラブルが発生しやすい
空き家が放置されると、真っ先に迷惑を被るのは周辺に住む人々です。
雑草が伸び放題になれば景観を損ねるだけでなく、害虫や小動物が繁殖して悪臭を生み出す原因にもなります。
また、庭木の枝が隣家へ伸びたり、落ち葉が排水路を塞いだりすれば、近隣からの苦情に発展しかねません。さらに、放置された家はごみの不法投棄場所にされやすく、その処理をめぐってトラブルが拡大することもあります。
所有者が遠方に住んでいる場合、苦情への対応が遅れるため、地域の人間関係を悪化させる火種となってしまうのです。
行政指導や「特定空き家」に指定される可能性がある

管理不全空家等や特定空家等として勧告を受けると、住宅用地特例が適用されなくなり、税負担が増える可能性があります。
管理状態の悪い空き家は、自治体から改善を求められる場合があります。
根拠となるのは「空家等対策の推進に関する特別措置法」で、2023年12月に施行された改正法によって、行政が対応できる範囲も拡大しました。
現在は、倒壊などの危険性が高い「特定空家等」だけでなく、そのまま放置すると特定空家等になるおそれがある「管理不全空家等」も指導・勧告の対象です。
例えば、屋根や外壁が破損したまま放置されている場合や、樹木の繁茂などによって周辺環境に悪影響を及ぼしている場合には、管理状態に応じて自治体が改善を求めることがあります。
管理不全空家等または特定空家等として勧告を受けると、その敷地は固定資産税などの住宅用地特例の対象から除外されます。 指導を受けただけで直ちに税額が上がるわけではありませんが、勧告まで進むと税負担が増える可能性があります。
さらに、特定空家等に対する命令に従わない場合は、50万円以下の過料が科されることがあります。必要な措置が行われなければ、行政代執行によって建物が解体され、その費用を所有者が負担するケースもあります。
このように、行政措置による不利益は建物の状態と手続きの段階によって異なります。自治体から通知を受けた場合は、その内容を確認し、必要な改善を進めることが重要です。
(参照:国土交通省「空家法とは」)
固定資産税や維持管理コストの負担が続く
空き家は使用していなくても、所有している限り固定資産税の負担が続きます。
市街化区域などの課税対象区域に所在する土地や建物には、都市計画税が課される場合もあります。
住宅の敷地には、一定の要件を満たすことで固定資産税の課税標準が軽減される「住宅用地特例」があります。小規模住宅用地では200㎡以下の部分について課税標準が6分の1に軽減されますが、管理不全空家等や特定空家等として自治体から勧告を受けると、この特例の対象から除外されます。
ただし、住宅用地特例がなくなった場合でも、固定資産税の納税額が必ず6倍になるわけではありません。実際の税額は土地の評価額や負担調整措置などによって変わります。
税金以外にも、屋根や外壁の修繕費、草刈り・清掃費、現地までの交通費などが発生します。遠方にある空き家では、管理業者への委託費用が継続的な支出になる場合もあるでしょう。
空き家を所有し続けるか判断する際は、固定資産税だけでなく、修繕・管理に必要な年間費用と今後の利用予定を合わせて確認することが大切です。
(参照:国土交通省「土地の保有に係る税制」)
関連記事:空き家の固定資産税が6倍に!? 適用される条件や対策方法を完全解説
資産価値が下落し売却が難しくなる
空き家を適切に管理しないまま所有し続けると、建物の劣化が進み、売却時の評価が下がるおそれがあります。
特に雨漏りやシロアリ被害、設備の故障などが見つかった場合は、買主が修繕費用を見込んで購入価格を判断することになります。
ただし、空き家になっただけで必ず資産価値が下がるわけではありません。売却価格は建物の状態に加え、土地の立地条件や周辺の住宅需要などにも左右されます。
例えば、住宅需要がある地域なら、建物が古くても中古住宅や土地として売却できる可能性があります。一方、人口減少が進む地域では、建物の状態が良くても買主を見つけるまでに時間がかかる場合があります。
老朽化が著しい物件では、建物を修繕して売る方法と、解体して土地として売る方法を比較することも必要です。どちらが適しているかは、工事費用と売却見込額によって変わります。
売却を考えている場合は、建物が著しく傷む前に状態を確認し、複数の不動産会社から査定を受けると、売却する場合と所有を続ける場合を比較しやすくなります。
(参照:国土交通省「空き家になったら早めの行動を」)
空き家のデメリットを相殺するための対策法
空き家のデメリットを相殺するための対策法は、以下のとおりです。
- 対策①:定期的な管理・メンテナンスを行う
- 対策②:管理を専門業者に委託する
- 対策③:売却して現金化する
- 対策④:空き家活用を検討する
- 対策⑤:自治体や専門家に相談する
次項より、詳しく解説します。
対策①:定期的な管理・メンテナンスを行う

空き家を適切に管理するには、雑草やツルの繁茂、窓・外壁の状態、建物外周の見通しなどを定期的に確認することが大切です。
空き家をすぐに売却・活用できない場合は、定期的な点検と清掃によって建物の劣化や周辺への悪影響を抑えることが大切です。
管理する際は、室内の換気だけでなく、建物の外側や敷地内の状態も確認する必要があります。
具体的には、通風・換気、水回りの通水、郵便物の整理、庭木の剪定、建物周辺の清掃などを行います。屋根材や外壁材の破損、窓の割れ、建物の傾きなども確認したい項目です。
雨漏りや設備の故障を発見した場合は、被害が拡大する前に修繕の必要性を判断します。台風や大雨の後には、屋根や外壁、庭木などに異常がないか確認することも欠かせません。
管理の頻度は建物の状態や周辺環境によって検討します。年に数回訪問するだけでは、途中で発生した雨漏りや建物の破損に気づくのが遅れる場合があります。
国土交通省が公開している「空き家管理チェックリスト」を利用すれば、確認すべき箇所を整理できます。所有者自身で安全に点検できない場合は、専門業者への依頼も検討するとよいでしょう。
(参照:国土交通省「空き家の管理のやり方」)
対策②:管理を専門業者に委託する
空き家が遠方にある場合や、定期的に訪問する時間を確保できない場合は、空き家管理サービスを利用する方法があります。
専門業者に巡回を依頼することで、建物や敷地の異常を早期に発見しやすくなります。
管理サービスでは、建物の外観の点検、室内の換気、通水、郵便物の整理、簡単な清掃などを依頼できます。ただし、対応できる作業は業者や契約内容によって異なり、庭木の剪定や修繕、災害後の臨時点検などは別料金になる場合があります。
依頼先を比較する際は、月額料金だけでなく、訪問頻度や点検範囲、作業報告の方法も確認しましょう。写真付きの報告書を受け取れるサービスなら、現地へ行かなくても建物の変化を把握しやすくなります。
また、破損箇所が見つかった場合に、業者がどこまで対応するのかも重要です。異常の報告だけを行う契約なのか、修繕業者の手配まで依頼できるのかによって、所有者の負担は変わります。
管理費用は継続的に発生するため、将来の売却や活用を考えている場合は、委託期間も踏まえて判断することが大切です。
対策③:売却して現金化する
空き家の維持に困ったとき、もっとも現実的な方法の一つが売却です。
利用予定のない家を持ち続けても、固定資産税や修繕費といった支出が重なるだけで、資産価値は時間とともに下がっていきます。
早めに売却すれば、まだ市場で評価されるうちに現金化でき、生活資金や別の投資に充てることも可能です。売却方法には仲介と直接買取がありますが、仲介は時間がかかる代わりに高値が期待でき、直接買取は価格が下がる反面スピーディーに現金化できるという違いがあります。
築年数が古い家や再建築不可物件は市場に出しても買い手がつきにくいため、専門業者による買取が現実的な解決策となることも少なくありません。売却を検討する際には、複数の業者に査定を依頼し、相場を把握したうえで判断しましょう。
まずは空き家の簡易査定で相場を確認できます。以下より試してください。

対策④:空き家活用を検討する
すぐに売却するのではなく、収益化を視野に入れて活用するという選択肢もあります。
賃貸住宅として貸し出せば家賃収入が得られますし、立地によっては民泊やシェアハウスへの転用も考えられます。広い土地を活かして駐車場やトランクルームにする方法もあり、地域の需要次第では安定した収益源となり得ます。
ただし、活用には初期投資や管理の手間が伴うため、長期的な視点で収支を見極めなければなりません。また、耐震性や設備の不備など、法令上の基準を満たすために改修工事が必要になる場合もあります。
自分や家族が将来利用する可能性がある場合は、活用を通じて資産価値を維持することも一つの手段です。空き家を単なる負担ではなく、柔軟に使える資産と考える発想が求められています。
対策⑤:自治体や専門家に相談する
空き家の扱いに迷ったら、自治体や専門家に相談するのが賢明です。
多くの自治体には「空き家相談窓口」や「空き家バンク」が設けられており、売却や活用のサポートを受けることができます。
地域によってはリフォーム補助金や解体費用の一部を負担する制度もあり、活用や処分のハードルを下げる助けとなるでしょう。さらに、相続登記や税金の問題を抱えている場合は、司法書士や税理士、不動産に強い弁護士に相談することで、法的なリスクを回避できます。空き家問題は一人で抱え込むと判断を誤りやすく、結果的に時間もお金も余計にかかることになりかねません。
専門的な知見を取り入れ、制度や支援策を活用しながら最適な方法を選ぶことが、空き家の負担を軽減する近道といえるでしょう。
空き家を相続することになったらどうするべき?
空き家を相続することになったときの主な選択肢は、以下のとおりです。
- 選択肢①:相続放棄をする
- 選択肢②:相続後に売却する
- 選択肢③:相続後に賃貸・活用する
- 選択肢④:相続後に自治体に寄付・譲渡する
以下より、詳しく解説します。
選択肢①:相続放棄をする
相続した空き家を引き継ぎたくない場合は、家庭裁判所で相続放棄の手続きを行う方法があります。
相続放棄が認められると、原則として初めから相続人ではなかったものとみなされ、空き家を含む被相続人の財産や債務を承継しません。
ただし、相続放棄は空き家だけを選んで手放す手続きではありません。預貯金やその他の不動産なども含め、相続財産全体を放棄することになります。
相続放棄の申述期間は、原則として自己のために相続の開始があったことを知った時から3か月以内です。 財産の調査が終わらず、期間内に判断できない場合は、家庭裁判所に期間の伸長を申し立てられます。
また、相続放棄によって空き家に関する義務が必ずすべて消滅するわけではありません。民法第940条では、相続放棄をした時点で相続財産を現に占有している場合、相続人または相続財産清算人に引き渡すまで、その財産を保存する義務が定められています。
相続人が複数いる場合は、自分が放棄することで次順位の相続人が相続する可能性もあります。空き家以外の財産や負債の内容、次順位の相続人への影響を確認したうえで判断することが重要です。
(参照:裁判所「相続の放棄の申述」)
選択肢②:相続後に売却する
空き家を現金化する方法として最も一般的なのが売却です。
売却することで固定資産税や維持費の負担から解放され、まとまった資金を手に入れられます。売却方法には、仲介によって一般の買主を探すやり方と、業者に直接買取してもらう方法があります。
仲介は高値で売れる可能性がある一方、買い手が見つかるまで時間がかかることがあります。直接買取は価格は下がるものの、短期間で現金化できる点が特徴です。特に築年数の古い物件や再建築不可の土地では、専門業者による買取が現実的な手段となるケースが多くなっています。
相続した空き家の現金化を検討しているなら、まずは空き家の簡易査定ができるので以下より試してください。

選択肢③:相続後に賃貸・活用する
空き家を手放さずに収益化する方法もあります。
賃貸住宅として貸し出せば家賃収入を得られますし、立地条件によっては民泊やシェアハウスへの活用も可能です。
また、駐車場や倉庫といった形で土地を利用することも考えられます。ただし、賃貸経営には管理や修繕の手間がつきものですし、初期投資も必要です。想定どおりに借り手が見つからないリスクもあります。そのため、収支のバランスや将来的な需要を見極める視点が求められます。相続した不動産を「負動産」にしないためには、活用方法を冷静に検討することが求められます。
選択肢④:相続後に自治体に寄付・譲渡する
空き家を自分でも活用できず、売却も難しい場合には、自治体や法人に寄付・譲渡するという方法があります。
近年は空き家対策の一環として、地域の空き家を活用する仕組みを設ける自治体が増えており、条件によっては受け入れてもらえることがあります。
ただし、老朽化が進み解体費用がかかるような物件は受け入れを断られることも多く、誰もが選べる方法ではありません。それでも、地域活性化や公共利用につながるケースもあるため、他の手段が難しいときに検討する価値はあります。
買い手が見つからない空き家は専門業者への直接買取がおすすめ
空き家を売却しようとしても、立地や築年数の問題でなかなか買い手が現れないことがあります。
そうした場合に有効な手段となるのが「直接買取」です。専門業者が買主となるため、仲介よりもスピーディーかつ確実に処分できます。ここからは、直接買取の主な特徴を四つ紹介します。
直接買取の特徴①:仲介売却よりも圧倒的に早い
直接買取は、不動産会社が買主となるため、一般の購入希望者を探す工程を省ける点が特徴です。
仲介売却では買主の募集や内覧対応、価格交渉などが必要ですが、直接買取では業者との間で売買条件がまとまれば契約手続きに移れます。
そのため、早期に空き家を手放したい場合や、遠方に住んでいて売却活動に時間をかけられない場合に適しています。
ただし、実際に現金化できるまでの期間は、物件の状態や権利関係、必要書類の準備状況などによって変わります。相続登記が済んでいない場合や権利関係が複雑な場合には、売却前の手続きに時間がかかることもあります。
また、直接買取では、再販売に必要な費用やリスクを考慮して買取価格が決められるため、仲介売却より価格が低くなる場合があります。
売却までの早さを重視するのか、時間をかけて高値で売却することを優先するのかによって、適した方法を選ぶことが大切です。
直接買取の特徴②:築古や再建築不可でも対象になる
築年数が古い住宅や再建築不可の土地は、一般市場では買い手がつきにくい典型例です。
しかし、専門業者は再販や再利用のノウハウを持っているため、このような不動産でも買取してもらえる可能性があります。
古家付きの土地をまとめて活用する、リフォームやリノベーションを前提に再販売するなど、独自のルートを持つからこそ対応できるのです。「売れないから仕方ない」と諦める前に、直接買取を検討する価値は十分にあります。
直接買取の特徴③:仲介手数料が不要
不動産会社が直接買主となる買取では、売買を仲介する業者が入らないため、仲介手数料が発生しません。
仲介売却と比較する際には、この費用の違いが判断材料になります。
仲介売却の手数料には法令上の上限が定められています。例えば、売買価格が1,000万円(税別)の場合、通常の仲介手数料の上限は39万6,000円(税込)です。
計算式は以下のとおりです。
200万円×5.5%+200万円×4.4%+600万円×3.3%=39万6,000円
また、2024年7月1日からは、売買価格800万円以下の宅地・建物について、仲介手数料の特例が適用できるようになりました。この特例による上限は33万円(税込)です。実際の仲介手数料は、適用条件や不動産会社との合意内容によって決まります。
一方、直接買取で仲介手数料が不要になっても、売却代金がそのまま手取り額になるわけではありません。売買契約書の印紙税や登記関連費用などが必要になる場合があり、譲渡益が生じれば譲渡所得に対する税金も考慮する必要があります。
仲介売却と直接買取を比較する際は、査定価格だけでなく、各種費用を差し引いた手取り額で判断しましょう。
(参照:国土交通省「不動産取引の仲介手数料について」)
直接買取の特徴④:管理や維持費の負担から解放される
空き家を直接買取によって売却すると、売却後の建物管理にかかる手間や費用を減らせます。
草刈りや清掃、建物の点検、修繕業者への依頼など、所有している間に必要だった管理を続ける必要がなくなるためです。
特に遠方に空き家を所有している場合は、現地への移動にかかる時間や交通費の負担を解消できる点もメリットになります。
ただし、売買契約を締結した時点で、すべての負担が直ちになくなるわけではありません。建物の引渡しまでに必要な管理や、契約で取り決めた費用については、売主が対応する場合があります。
また、固定資産税は原則として毎年1月1日時点の所有者に課税されるため、年の途中で売却しても、その年度の納税義務者が自動的に買主へ切り替わるわけではありません。売買契約では、引渡日を基準に固定資産税相当額を精算することもあります。
売却後の負担を正しく把握するには、引渡し時期や費用の精算方法を契約前に確認することが大切です。
(参照:国土交通省「空家法とは」)
関連記事:空き家の買取価格を上げるコツとは?相場や業者選びのポイントを解説
「ワケガイ」なら空き家もすぐに買い取りいたします!

当社(株式会社ネクスウィル)は、共有持分や再建築不可物件、空き家や事故物件といった、一般の市場では売却が難しい不動産を専門に扱う「ワケガイ」という買取サービスを提供しています。
これまで全国各地で多様な物件を取り扱ってきた実績があり、条件が厳しい物件であっても迅速に対応できる体制を整えています。最短で即日の現金化が可能なケースもあり、所有者の方が抱える税金や管理費といった負担から早期に解放されることが大きな特徴です。
他社で断られた不動産についてもご相談いただけますので、まずはお気軽に無料査定をご活用ください。
税金や管理費の負担から早く解放されたいなら、まずは空き家の簡易査定ができるので以下より試してください。

空き家のデメリットに関してよくある質問
空き家のデメリットに関してよくある質問は、以下のとおりです。
- 空き家の欠点は何ですか?
- 空き家があると困ることは何ですか?
- 空き家が増えるデメリットは?
- 空き家を放置するとどんなリスクがありますか?
- 空き家になるとゴキブリは増えますか?
- 空き家を3年放置してもいいですか?
それでは、それぞれの質問とその回答を紹介します。
空き家の欠点は何ですか?
最大の欠点は「使っていないのに維持費がかかる」点です。固定資産税や修繕費は所有している限り発生し続けます。さらに、人が住んでいない家は劣化が早く、防犯上も狙われやすいため、資産価値の低下やトラブルの原因になりやすいのです。
空き家があると困ることは何ですか?
所有者にとっては税金や管理の負担が続きますが、周辺住民にとっても迷惑の種になります。雑草や害虫の発生、外壁の崩落などで生活環境に悪影響を及ぼし、苦情やトラブルに発展するケースが少なくありません。
空き家が増えるデメリットは?
地域全体で見ると、治安の悪化や景観の低下につながります。人が住まない家が並ぶことで地域の活気が失われ、地価の下落や人口流出を加速させる要因となります。結果として、地域の将来にも深刻な影響を及ぼします。
空き家を放置するとどんなリスクがありますか?
空き家を放置すると、建物の老朽化による倒壊や外壁の落下、害虫の発生、不法侵入などのリスクが高まります。周辺住民への被害が生じた場合には、所有者の賠償責任が問題になることもあります。また、管理状態によっては自治体から管理不全空家等や特定空家等として指導・勧告を受ける場合があります。勧告を受けると敷地の住宅用地特例が適用されなくなり、固定資産税などの負担が増える可能性もあります。
空き家になるとゴキブリは増えますか?
空き家では、室内に食べ物の残りやごみが放置され、湿気がたまりやすい状態になると、ゴキブリなどの害虫が住み着くおそれがあります。特に水回りの汚れが残っていたり、室内の換気が行われていなかったりする場合は注意が必要です。ただし、人が住まなくなっただけで、必ずゴキブリが増えるわけではありません。予防するには、食べ物やごみを残さず、定期的に清掃・換気を行うことが大切です。長期間訪問できない場合は、管理業者に室内の点検や清掃を依頼する方法もあります。
空き家を3年放置してもいいですか?
空き家の放置について「3年間までは問題ない」と定めた法律上の基準はありません。自治体による指導や勧告は、放置した年数だけでなく、建物の状態や周辺環境への影響などを踏まえて判断されます。そのため、3年が経過していなくても、管理状態によっては管理不全空家等や特定空家等として指導を受ける可能性があります。さらに、勧告を受けた場合は敷地の住宅用地特例が適用されなくなり、固定資産税などの負担が増えるおそれがあります。特定空家等については、必要な措置が行われず、行政代執行に至る場合もあります。長期間利用する予定がない空き家については、放置できる年数を基準にするのではなく、建物の状態に応じた管理を続けるか、売却・活用を検討することが重要です。
まとめ
空き家は所有者だけでなく、地域や社会全体に多くの負担を与える存在である。
放置を続ければ固定資産税や維持管理費を支払い続けるだけでなく、倒壊や火災といったリスクから近隣とのトラブルにも発展しかねません。
相続放棄を検討する場合は空き家以外の遺産も含めて判断し、すでに所有している空き家については、売却や活用、継続管理などの方法を早めに比較することが大切です。
買い手がつかない物件であっても専門業者による直接買取なら売却可能なケースも多々あります。空き家問題を自分ごととして捉え、適切な対策を講じることで、将来的なリスクを未然に防ぎましょう。











