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空き家を所有していて、固定資産税や維持費の負担が続くケースでは、売却したくても買い手がなかなか見つからず、物件が放置される問題が発生します。
また、老朽化や立地条件の悪さなどの理由で、不動産市場では売れにくい物件もあります。その際に有力な選択肢となるのが「空き家の直接買取」です。
直接買取とは、不動産会社が物件を直接購入する売却方法で、仲介のように買い手を探す必要がありません。
そのため、売却までの期間が短く、手数料も不要でスムーズに取引を進めることが可能です。ただし、市場価格より低めの査定になる傾向があるため、適切な業者選びが重要になります。
本記事では、神奈川県で空き家を直接買い取ってくれるおすすめの業者、選び方のポイントを解説します。
目次
空き家の直接買取とは?
空き家の売却方法には「仲介」と「買取」の2種類があります。仲介は不動産会社が買い手を探し、成約後に売却が完了する仕組みですが、直接買取は業者が直接物件を買い取るため、手続きがシンプルでスピーディーなのが特徴。
不動産市場で時間をかけて希望価格で売ることを重視するのが仲介、手間をかけずに素早く現金化したい場合に向いているのが買取、といった違いがあります。
仲介ではなく直接買取を選ぶべきケース
すべての空き家が買取に適しているわけではありません。仲介での売却も選択肢になりますが、特定のケースでは直接買取のほうが合理的です。
例えば、売却を急いでいる場合や、通常の市場では買い手がつきにくい物件を所有している場合は、直接買取が適しています。
まず、早期売却を希望する場合です。仲介では、売却活動を行いながら買い手を探すため、数ヶ月から1年以上かかることも珍しくありません。
一方で、買取なら業者が即時に査定を行い、最短数日から数週間で現金化できます。相続で引き継いだ空き家の管理が負担になっている、固定資産税の支払いを早く終えたいといったケースでは、直接買取が合理的な選択肢になります。
また、築年数が古い、再建築不可、事故物件などの「売りにくい」物件を所有している場合も、直接買取が向いています。これらの物件は一般の買い手がつきにくいため、仲介では長期間売れ残るリスクがあります。
空き家の買取価格を決める要素
空き家の買取価格は一律ではなく、さまざまな要因によって変動します。主なものとしは、以下が挙げられます。
- 立地条件
- 建物の状態
- 土地の広さと形状
- 用途地域と法的規制
- 市場動向と需要
- 近隣の売却事例
それぞれ個別にみていきましょう。
立地条件
買取価格を決定するうえで、最も重要視されるのが「立地条件」です。同じような築年数や建物の状態であっても、エリアによって査定額は大きく異なります。
神奈川県内でも、横浜市や川崎市のように都心へのアクセスが良いエリアでは、空き家の需要が高く、買取価格も比較的高めに設定される傾向があります
建物の状態
空き家の築年数や劣化状況も買取価格に影響を及ぼします。特に、築年数が古く、修繕が必要な物件は査定額が下がることが一般的です。
ただし、築年数が古くても「再利用可能な状態」であれば、買取価格が比較的高くなることがあります。
例えば、建物の主要な構造部分(基礎・柱・屋根)がしっかりしており、リフォームすれば十分に活用できる場合は、リノベーション向け物件として評価されるといった形です。
土地の広さと形状
土地の広さや形状も査定額に大きく関わります。一般的に、土地が広ければ広いほど高額査定になりやすいですが、土地の形状によっては評価が変わります。
<査定額が上がりやすい土地の特徴>
- 整形地(長方形・正方形):建築しやすく、使い勝手が良いため、評価が高い
- 道路に面している:再開発や新築の際に有利
<査定額が下がりやすい土地の特徴>
- 旗竿地(道路に面する部分が狭く、奥に広がる土地):日当たりやアクセスの悪さから評価が下がる
- 高低差がある土地:造成工事が必要になるため、価格が下がる
都市部では狭小地でも評価されやすいですが、郊外では土地が広いほうが価値がつきやすい傾向があります。
用途地域と法的規制
土地がどの用途地域に属するかによっても、買取価格が大きく変わります。用途地域とは、都市計画法によって定められた「このエリアではどのような建物を建てられるか」を示した区分のことです。
例えば、以下のような違いがあります。
用途地域 | 買取価格への影響 |
住宅地(第一種・第二種低層住居専用地域など) | 住宅需要が安定しており、高値がつきやすい |
商業地域 | マンションや商業施設が建てられるため、高額査定になる可能性あり |
市街化調整区域 | 原則として新築が認められず、買取価格が低くなる傾向 |
また、「再建築不可」の物件は、新たに建物を建てられないため、市場価値が低くなります。こうした規制の影響を考慮しながら、買取査定が行われます。
市場動向と需要
不動産市場の動向も買取価格に直結します。例えば、近年はリモートワークの普及により、都心から離れたエリアでも住宅需要が増加しています。神奈川県内では、横浜・川崎のような都市部だけでなく、湘南エリアなどの人気が上昇していることが影響しています。
また、空き家対策が進むなかで、自治体による補助金制度や税制優遇措置が導入されると、一部エリアで需要が高まり、査定額が上昇することもあります。
近隣の売却事例
買取価格を判断する際には、近隣の売却事例が大きな目安になります。 同じエリア・条件の空き家がどの程度の価格で取引されたかを知ることで、自分の物件の相場感がつかめます。
不動産会社の査定では、過去の売却データを基に価格を算出するため、周辺地域での取引価格が高いほど、自分の物件の査定額も高くなる可能性があります。不動産ポータルサイトや買取業者の実績を調べることで、相場を把握しやすくなります。
空き家を直接買取してもらうメリット
空き家の買取は、通常の不動産売却(仲介)とは異なるメリットがあります。具体的には、以下のとおり。
- 早期に現金化できる
- 仲介手数料が不要
- 売却活動の手間がかからない
- 老朽化した物件でも売却可能
- 近隣住民とのトラブルを回避できる
- 固定資産税や管理費の負担を軽減できる
次項より、個別に解説します。
早期に現金化できる
買取は、通常の仲介による売却と比べて早く現金化できるのが特徴です。買い手を探す時間が不要なため、買取業者と契約すればすぐに売却が成立し、早ければ数日から1ヶ月以内に現金化することも可能。
このスピードを活かして、急いで現金が必要な状況では、複数の業者に査定を依頼し、最も高い査定額を提示する業者を選ぶことが重要です。
一社のみに相談すると、相場より低い価格で買い取られてしまう可能性があるため、最低でも3~4社に見積もりを依頼し、比較することでより良い条件で売却できるでしょう。
仲介手数料が不要
仲介で空き家を売却する場合、売却価格の3%+6万円(税別)の仲介手数料がかかります。例えば、1,000万円で売却すると、約36万円の手数料が必要になります。一方、買取の場合は不動産会社が直接購入するため、仲介手数料が発生しません。
これにより、手元に残る金額が増え、トータルで考えた際に買取が有利になるケースもあります。特に、査定額が大きく変わらない場合は、仲介手数料の負担を考慮して買取を選択するのもひとつの手です。
売却活動の手間がかからない
通常の売却では、買い手を見つけるために広告を出したり、内覧対応をしたりする必要があります。空き家の状態によっては、清掃やリフォームを求められることもあり、売却完了までに時間と労力がかかる可能性が懸念されます。
老朽化した物件でも売却可能
築年数が古く、傷みが目立つ空き家は、仲介では売れにくいことがあります。特に、雨漏り・シロアリ被害・傾きがあるなどの状態では、一般の買い手が敬遠しやすく、長期間売却できないケースも珍しくありません。
近隣住民とのトラブルを回避できる
空き家は、長期間放置されることで近隣住民とのトラブルの原因になることがあります。雑草が伸び放題になったり、不法投棄の対象になったりすると、苦情やクレームが発生することも。
また、老朽化が進むと、屋根や外壁の一部が崩れるなどの危険性もあり、近隣への被害が発生すれば、所有者が責任を負うことになります。
固定資産税や管理費の負担を軽減できる
空き家を所有していると、使用していなくても固定資産税や管理費がかかります。特に、2015年施行の「空き家対策特別措置法」により、管理が不十分な空き家は「特定空き家」に指定され、固定資産税の軽減措置がなくなる可能性があります。
これにより、通常の住宅の約4倍の固定資産税がかかるケースもあり、放置すればするほどコストが増えることになります。
買取を利用して早めに売却すれば、これらの維持費の負担を軽減できるため、税金や管理費の面でもメリットがあるのです。
信頼できる買取業者の選び方
空き家を買取に出す際、安心して取引できる業者を見極める上では、以下のポイントを押さえることが大切です。
- 実績や買取件数を確認する
- 買取価格の透明性をチェックする
- 契約内容や手数料の有無を事前確認する
- 口コミや評判を調べる
それぞれ個別にみていきましょう。
実績や買取件数を確認する
買取業者を選ぶ際、まず重要なのはその業者がどれだけの実績を持っているかを確認することです。
不動産買取には経験が必要で、特に空き家の買取では、物件のリフォームや再販のノウハウを持つ業者のほうが、より適正な価格で買い取ってくれる可能性が高くなります。
以下の点をチェックしましょう。
- 過去の買取実績(公式サイトに掲載されているか、問い合わせれば教えてくれるか)
- 年間の買取件数(数多くの取引をしている業者は信頼度が高い)
- 神奈川県内の取引経験が豊富か(エリアごとの市場を理解しているか)
例えば、地域密着型の業者で買取実績が豊富な場合、地元の市場動向をよく把握しているため、より適正な査定をしてくれる傾向があります
買取価格の透明性をチェックする
信頼できる業者を見極めるポイントのひとつに、「買取価格の透明性」が挙げられます。査定額を提示する際、どのような基準で金額が決まるのかを明確に説明してくれる業者は、信頼性が高いと考えられます。
悪質な業者の場合、査定額の根拠を曖昧にしたり、「追加費用がかかる」と後になって減額したりするケースがあります。買取価格を決める際に、以下の点を確認しましょう。
- 査定額の内訳が明示されているか(土地・建物・修繕費用の考慮など)
- 契約後の減額リスクがないか(「最終確認後に減額」と記載されていないか)
- 解体費用や手続き費用が査定額に含まれているか
特に、「最終査定後に減額される可能性があります」といった記載がある業者は注意が必要です。契約を進める前に、最終的な支払額がどうなるのかをしっかり確認しましょう。
口コミや評判を調べる
買取業者の信頼性を確認するうえで、実際に利用した人の口コミや評判をチェックするのも有効です。公式サイトの情報だけでは、良い面しか見えないことが多いため、第三者の評価を参考にすることで、より客観的な判断ができます。
口コミを調べる際のポイントは以下のとおりです。
- Googleマップの口コミ(★の評価やコメントの内容を確認)
- 不動産系の口コミサイト(悪評が多くないかチェック)
- 知人や地元の不動産会社の評判(実際の取引経験を聞く)
ただし、インターネット上の口コミには、競合業者によるネガティブキャンペーンや、不当に高評価をつける自作自演のレビューが含まれている可能性もあります。そのため、特定のサイトだけではなく、複数の情報源を比較しながら判断することが重要です。
神奈川県でおすすめの空き家買取業者5選
ここからは、神奈川県内で実績のある買取業者5社を厳選してご紹介します。
- ワケガイ|株式会社ネクスウィル
- 株式会社ラビックス
- 空家買う株式会社
- リブレ株式会社
- リアルティマート株式会社
個別に紹介しますので、各社の特徴を比較しながら、自分に合った業者を見つける参考にしてください。
ワケガイ|株式会社ネクスウィル
ワケガイは、当社(株式会社ネクスウィル)が運営する「訳あり物件専門」の買取サービスです。神奈川県を含む全国の空き家や、相続問題を抱えた物件、再建築不可の土地など、通常の市場では売却が難しい不動産を積極的に買い取っています。
特に、「ゴミ屋敷」「事故物件」「老朽化が進んだ空き家」など、一般の不動産業者では取り扱いが難しい物件でも買取可能な点が強みです。
また、売主の事情を考慮したスピーディーな査定や秘密厳守の対応にも定評があります。
株式会社ラビックス
(出典:株式会社ラビックス)
株式会社ラビックスは、横浜市を拠点に不動産買取・売却サポートを提供する企業です。特に、横浜市・川崎市・湘南エリアに強いのが特徴で、地域に根ざした不動産取引を得意としています。
空き家買取に関しては、築年数が古い物件や、相続したまま放置されている住宅も積極的に買取対応。また、売却後の活用方法についても提案できるため、「売った後の土地活用を考えたい」という人にも向いています。
空家買う株式会社
(出典:空家買う株式会社)
空家買う株式会社は、全国展開している空き家買取専門の業者です。神奈川県内の空き家買取にも対応しており、再建築不可の物件や、傾いた家屋、接道条件が悪い土地でも買取を行っているのが特徴。
査定は無料で、最短即日で買取金額を提示できるスピード感も強みのひとつ。売主の負担をできる限り減らすことを目的に、解体や残置物の処分も業者側で対応してくれるケースが多いのも魅力です。
リブレ株式会社
(出典:リブレ株式会社)
リブレ株式会社は、横浜市を拠点に不動産買取・再生事業を手掛ける企業です。「売れない」と思われるような物件でも柔軟に対応し、個々の状況に合わせた買取プランを提案しています。
特に、立地条件が悪い物件や築50年以上の古い住宅、ゴミ屋敷化した空き家でも査定を行い、適正価格での買取を進めてくれるのが特徴です。
リアルティマート株式会社
(出典:リアルティマート株式会社)
リアルティマート株式会社は、藤沢市を拠点に湘南エリアの不動産買取を行う企業です。特に、藤沢・茅ヶ崎・鎌倉・横須賀エリアの空き家買取に強みを持っており、地域密着型の査定が受けられます。
「売却を考えているが、どの業者に相談すればいいかわからない」という人向けに、売却相談や買取査定を無料で実施しています。
空き家の直接買取の流れ
最後に、空き家を直接買取してもらう流れを紹介します。大きく分けると、6つのステップに大別可能です。
- 手順①:買取業者を選定する
- 手順②:査定を依頼する
- 手順③:買取価格の提示を受ける
- 手順④:売買契約を締結する
- 手順⑤:引き渡し準備を進める
- 手順⑥:物件の引き渡しと代金の受け取り
次項より、個別に解説します。
手順①:買取業者を選定する
最初に、どの買取業者に依頼するかを決める必要があります。不動産会社のなかには、仲介のみを扱う業者もあるため、「買取専門」または「買取対応可能な業者」を選ぶことが重要です。
業者選びでは、前述したポイントを意識しましょう。
手順②:査定を依頼する
買取業者を選んだら、次は査定を依頼します。査定方法には、「机上査定(簡易査定)」と「訪問査定(詳細査定)」の2種類があります。
- 机上査定(簡易査定):物件の住所や築年数、間取りなどの基本情報をもとに、おおよその買取価格を算出する。短時間で結果が出るが、正確な価格はわからない。
- 訪問査定(詳細査定):業者が実際に物件を訪れ、状態や立地条件などを確認して査定額を提示する。より正確な買取価格がわかる。
訪問査定を受ける場合、できるだけ家の整理や簡単な清掃をしておくと、業者の印象が良くなり査定額が少し上がることもあります。
手順③:買取価格の提示を受ける
査定が完了すると、買取業者から正式な買取価格が提示されます。買取価格は、市場相場より低めに設定されることが一般的ですが、業者によって査定基準が異なるため、必ず複数の業者から査定を受けて比較することが重要です。
手順④:売買契約を締結する
買取価格に納得したら、売買契約を締結します。この際、契約書の内容をしっかり確認し、不利な条件がないかをチェックすることが大切です。
契約時に確認すべきポイントは以下のとおり。
- 手数料や違約金の有無(通常、買取では仲介手数料は不要だが、例外がある場合も)
- 引き渡し日程(売却後すぐに退去が必要か、猶予があるか)
- 契約不適合責任の有無(売却後に瑕疵が発覚した場合の責任範囲)
契約書の内容に不明点があれば、業者に質問し、納得のいく形で進めましょう。
手順⑤:引き渡し準備を進める
契約が完了したら、物件の引き渡し準備に入ります。通常、以下の書類や手続きが必要になります。
- 登記済権利証(または登記識別情報)
- 固定資産税納税通知書
- 本人確認書類(運転免許証、マイナンバーカードなど)
また、買取業者によっては家具や家電をそのまま残しておいても引き取ってくれる場合があります。処分の手間を省きたい場合は、契約時に確認しておくとよいでしょう。
手順⑥:物件の引き渡しと代金の受け取り
最後に、物件の引き渡しを行い、売却代金を受け取ります。一般的には、司法書士が立ち会いのもとで所有権移転登記が行われ、その後、買取業者から売却代金が支払われます。
通常、売却代金は銀行振込で支払われますが、業者によっては即日現金払いに対応している場合もあります。支払い方法やタイミングについては、契約時に確認しておくと安心です。
まとめ
空き家をスムーズに売却し、管理の負担をなくすには、適切な方法を選ぶことが大切です。直接買取は、買い手を探す手間を省き、短期間で売却できるメリットがありますが、買取価格は市場価格よりも低くなりやすいため、業者選びが重要になります。複数の業者に査定を依頼し、買取価格の内訳や契約条件を比較検討することが求められます。
また、売却後の確定申告や税金の処理についても、事前に確認しておくとスムーズに手続きを進めることができます。
買取業者ごとに強みや対応エリアが異なるため、「実績」「契約の透明性」「評判」を基準に適切な買取業者を選びましょう。