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空き家は、所有しているだけで固定資産税や管理費がかかるほか、適切に管理されないと「特定空き家」に指定され、税負担が増える可能性もあります。また、建物が老朽化すれば売却が難しくなり、資産としての価値を失ってしまうことも少なくありません。
さらに、倒壊や害獣の発生といった問題を引き起こせば、近隣住民とのトラブルに発展するケースもあります。
そこで本記事では、誰も継がない実家を所有し続けることによる具体的なリスクについて解説します。
訳アリ物件専門のワケガイ編集部について
「ワケガイ」のコラムは、相続した空き家、共有持分、再建築不可物件、借地・底地など、いわゆる“訳あり不動産”にお悩みの方が、売却・処分・活用の判断を正しく行えるようにすることを目的に運営しています。私たちは運営会社・株式会社ネクスウィルが訳あり不動産の買取実務で培った一次情報にもとづいた記事づくりを徹底しています。
編集ポリシー・コンテンツ制作方針の詳細誰も継がない実家を所有し続けるリスクとは?

誰も継がない実家を放置すると、費用負担や資産価値の低下、近隣トラブルなどのリスクが高まります。
誰も継がない実家を所有し続けるリスクは、以下のとおりです。
- 維持費の負担が増える
- 特定空き家に指定される可能性がある
- 資産価値が低下する
- 近隣トラブルが発生する
それぞれ個別にみていきましょう。
維持費の負担が増える
空き家を所有している限り、固定資産税や管理費用が発生します。
空き家が建っている土地には、一定の要件を満たすと「住宅用地の特例」が適用され、固定資産税などの負担が軽減されます。
ただし、適切に管理されず、市区町村から「管理不全空家等」または「特定空家等」として勧告を受けた場合、その敷地は住宅用地の特例の対象外となります。
そのため、空き家を所有し続ける場合は、税負担だけでなく、建物や敷地を適切な状態に保つための管理費用も見込んでおくことが大切です。
特定空き家に指定される可能性がある
適切な管理が行われていない空き家は、状態に応じて「管理不全空家等」や「特定空家等」として、市区町村から指導や勧告を受けることがあります。
管理不全空家等は、放置を続けると特定空家等になるおそれがある状態の空き家です。市区町村から改善の勧告を受けると、敷地に適用されていた住宅用地の特例が外れ、固定資産税などの負担が増える可能性があります。
さらに、倒壊のおそれがあるなど状態が深刻な特定空家等については、必要な措置を取るよう命令される場合があります。命令に従わなければ、法定の手続きを経て行政代執行による除却などが行われ、費用を所有者に請求されることもあります。
空き家を残す場合は、特定空家等になるまで放置するのではなく、劣化が進む前から定期的な点検や修繕を行うことが重要です。
(参照:国土交通省「空き家対策 特設サイト」)
資産価値が低下する
空き家は、放置すればするほど資産価値が下がります。
建物が老朽化すると修繕にかかる費用が増えるだけでなく、売却する際にも買い手がつきにくくなります。
特に、築年数が経過した物件は市場価値が低く、土地の価値だけで取引されるケースも多くあります。
また、空き家が周囲に増えると、地域全体の不動産価値が下がる可能性も懸念されます。自治体によっては、空き家対策として売却や活用を促す補助金制度を設けている場合もあるため、活用の可能性を含めて早めに対策を講じることが重要です。
近隣トラブルが発生する
長期間放置された空き家は、近隣住民とのトラブルの原因になることがあります。
特に、建物の老朽化が進むと、屋根や外壁の崩落、倒壊のリスクが高まり、近隣の建物や通行人に被害を与える可能性があります。強風や台風で瓦や看板が飛んでしまえば、賠償責任を問われるケースもあるため、注意が必要です。
また、空き家が害虫や害獣の住処になり、周辺環境に悪影響を及ぼすこともあります。シロアリやネズミが発生すると、近隣の住宅にも被害が広がり、トラブルに発展することも珍しくありません。こうした問題を避けるためにも、定期的な点検や適切な管理を行うことが求められます。
誰も継がない実家を「相続放棄」するのはあり?
相続した実家を取得する意思がない場合、相続放棄も選択肢の一つです。
ただし、実家だけを選んで放棄することはできず、預貯金などのプラスの財産も含めて相続しないことになります。
また、相続放棄後に実家について保存義務を負うかどうかは、放棄した時点でその財産を現に占有していたかによって異なります。以下では、相続放棄による影響と放棄後の保存義務を分けて確認します。
相続放棄の影響
相続放棄をすると、その相続について初めから相続人ではなかったものとして扱われます。
そのため、実家や預貯金などのプラスの財産だけでなく、借金などの負債も原則として引き継ぎません。
相続放棄の申述は、原則として自分のために相続が開始したことを知った時から3か月以内に、被相続人の最後の住所地を管轄する家庭裁判所で行います。
先順位の相続人が全員相続放棄すると、次順位の親族へ相続権が移ります。相続人全員が相続放棄するなどして相続する人がいなくなった場合は、利害関係人などの申立てにより、家庭裁判所が相続財産清算人を選任することがあります。相続財産清算人は債務の支払いなど必要な清算を行い、残った財産について国庫への帰属などの手続きを進めます。
(参照:裁判所「相続の放棄の申述」「相続財産清算人の選任」)
相続放棄後の管理責任
相続放棄をした人が、必ず実家の管理を続けなければならないわけではありません。
民法940条では、相続放棄をした時点で相続財産を「現に占有」している人に限り、相続人または相続財産清算人へその財産を引き渡すまで、自己の財産と同じ注意をもって保存する義務を負うと定められています。
たとえば、被相続人と同居して実家を使用していた人が相続放棄した場合は、実家を現に占有していると判断され、保存義務を負うことがあります。一方、被相続人とは別の場所に住み、実家を現に占有していなかった場合は、相続放棄をしたという理由だけで民法940条の保存義務を負うわけではありません。
実際に「現に占有している」といえるかは個別の状況によって異なるため、相続放棄後の対応に迷う場合は、弁護士や司法書士などへ確認するとよいでしょう。
(参照:法務省「相続の放棄をした者の管理義務の明確化」)
誰も継がない実家を売却する際の手続き

実家の売却は、査定依頼から売却方法の決定、契約、引き渡しまで順番に進めます。
誰も継がない実家を売却する際の手続きは、以下のとおりです。
- 手順①:不動産会社に査定を依頼する
- 手順②:売却方法を決定する
- 手順③:媒介契約を結ぶ
- 手順④:売却活動を進める
- 手順⑤:売買契約を締結する
- 手順⑥:引き渡しと代金の受け取りを行う
それぞれ個別にみていきましょう。
手順①:不動産会社に査定を依頼する
売却を進めるためには、まず不動産会社に査定を依頼し、実家の市場価値を把握することが重要です。
査定には「机上査定」と「訪問査定」の2種類があり、より正確な価格を知るには訪問査定を選択するのが望ましいでしょう。
また、査定は1社だけでなく、複数の不動産会社に依頼することで、適正な相場を確認することができます。査定額が不自然に高い場合は、売却が長引く可能性があるため、信頼できる会社を慎重に選びましょう。
手順②:売却方法を決定する
売却方法には、「仲介」と「買取」の2種類があります。
仲介は一般の買い手を探す方法で、売却価格が市場価格に近づきやすい一方、買い手が見つかるまで時間がかかる可能性が懸念されます。
買取は不動産会社が直接購入するため、短期間で売却できるメリットがありますが、価格は相場より低くなる傾向があります。
どちらの方法を選択するかは、売却のスピードと価格のバランスを考慮して決めるのがよいでしょう。
手順③:媒介契約を結ぶ
売却方法を決定したら、不動産会社と媒介契約を結びます。
媒介契約には、複数の不動産会社に依頼できる「一般媒介契約」、1社のみに依頼する「専任媒介契約」、さらに制限が厳しい「専属専任媒介契約」の3種類があります。
売却を早めたい場合は、専任媒介契約を選択するケースが多いですが、契約内容をしっかり確認し、自分に合った方法を選ぶことが重要です。
手順④:売却活動を進める
不動産会社は、物件情報を不動産ポータルサイトに掲載したり、広告を出したりして買い手を探します。
売却活動の進捗状況は定期的に報告を受けられるため、必要に応じて価格の見直しや条件の調整を行うことも可能です。
売却が長引く場合は、価格設定や物件の状態を見直し、リフォームや修繕を検討することで買い手の関心を高める工夫が求められます。
手順⑤:売買契約を締結する
購入希望者が見つかったら、売買契約を締結します。
契約前には「重要事項説明」を受け、不動産の権利関係や契約条件をしっかり確認することが大切です。
また、契約締結時には手付金を受け取りますが、契約後に売主側の都合でキャンセルすると、手付金の返還や違約金の支払いが発生することもあるため、慎重に判断しましょう。
手順⑥:引き渡しと代金の受け取りを行う
契約が成立した後、買主が売却代金を支払い、物件の引き渡しを行います。
引き渡し前には、物件の最終確認を行い、瑕疵(かし)がないかをチェックすることが重要です。
売却代金の受け取り後は、司法書士を通じて所有権の移転登記を行い、すべての手続きが完了します。売却後に確定申告が必要となるケースもあるため、税務処理についても事前に確認しておくと安心です。
誰も継がない実家を売却する前にやるべき準備
誰も継がない実家を売却する前にやるべき準備は、以下のとおりです。
- 名義を確認し、相続登記を済ませる
- 家財整理と遺品処分を進める
- リフォームが必要かどうか判断する
- 近隣住民への通知・トラブル回避策を講じる
以下より、個別にみていきましょう。
名義を確認し、相続登記を済ませる
実家が亡くなった親の名義のままでは、売却手続きを進めることができません。
相続によって不動産を承継した場合は、まず相続登記(所有権移転登記)を行い、自分の名義に変更する必要があります。
必要な書類は、以下のとおり。
<相続登記で必要な書類>
- 被相続人(亡くなった方)の戸籍謄本
- 相続人全員の戸籍謄本
- 遺産分割協議書(相続人全員の同意が必要)
- 不動産の固定資産評価証明書
- 法務局へ申請する
相続登記は不動産がある所在地を管轄する法務局で行います。司法書士に依頼することもできますが、費用がかかるため、自分で手続きする場合は事前に法務局に相談するとよいでしょう。
2024年4月から相続登記が義務化され、相続を知ってから3年以内に登記をしないと10万円以下の過料が科されることがあります。売却をスムーズに進めるためにも、早めに手続きを済ませましょう。
家財整理と遺品処分を進める
売却する際、家の中に家具や家財が残ったままでは内覧時の印象が悪くなり、売却価格にも影響を与える可能性があります。
そのため、不要な家財を整理し、空き家の状態にすることが理想的です。
<処分方法の選択肢>
- 自治体の粗大ごみ回収:低コストだが、回収日が決まっている
- 不用品回収業者:費用はかかるが、一括で処分可能
- リサイクルショップ:価値のあるものは買取してもらえる
- 寄付・譲渡:家具や家電を必要な人に提供できる
特に、遺品が多い場合は「遺品整理業者」に依頼するとスムーズに進めることができます。ただし、業者によって料金が異なるため、複数の業者から見積もりを取るのがよいでしょう。
リフォームが必要かどうか判断する
築年数が経過した実家を売却する際、「リフォームしてから売るべきか?」と悩む人も多いでしょう。しかし、必ずしもリフォームが必要とは限りません。
<リフォームのメリット>
- リフォームして売る 内覧時の印象が良くなり、売却価格が上がる可能性がある
<リフォームのデメリット>
- リフォーム費用がかかり、回収できないことがある
築年数が古い場合は、リフォームよりも「現状渡し」の方が買い手がつきやすいケースもあります。不動産会社と相談し、費用対効果を考えて判断しましょう。
近隣住民への通知・トラブル回避策を講じる
売却前に、近隣住民への配慮をしておくことで、スムーズに売却を進めることができます。
特に、長年その地域で住んでいた場合、急な売却によって不安を感じる人もいるため、事前に知らせておくとトラブルを防げます。また、解体して更地にする場合は、騒音や粉じんの問題が発生するため、近隣住民への説明を忘れずに行いましょう。
売却で発生する費用と税金
売却で発生する費用と税金は、以下のとおりです。
- 登記関連費用
- 譲渡所得税
- 仲介手数料(※仲介による売却の場合)
- その他の諸費用
それぞれ個別に解説します。
登記関連費用
実家を売却する前に相続登記が必要な場合は、登録免許税がかかります。
相続による所有権移転登記の税率は、原則として固定資産税評価額の0.4%です。
また、売買による所有権移転登記の登録免許税は、売却価格ではなく原則として固定資産課税台帳に登録された不動産の価額をもとに計算します。
| 登記の内容 | 登録免許税 |
|---|---|
| 相続による土地・建物の所有権移転 | 固定資産税評価額×0.4% |
| 売買による土地の所有権移転 | 固定資産税評価額×1.5%※ |
| 売買による建物の所有権移転 | 固定資産税評価額×2.0%が原則 |
※土地の売買による1.5%の軽減税率は、2029年3月31日までに登記を受ける場合です。一定の住宅用家屋については、建物の所有権移転登記にも軽減税率が適用される場合があります。
なお、売買に伴う所有権移転登記の登録免許税を売主と買主のどちらが負担するかは、売買契約の内容を確認する必要があります。相続登記を司法書士へ依頼する場合は、登録免許税とは別に司法書士報酬も発生します。
(参照:国税庁「No.7191 登録免許税の税額表」)
譲渡所得税
相続した実家について一定の要件を満たす場合は、「被相続人の居住用財産(空き家)に係る譲渡所得の特別控除」を利用できることがあります。
譲渡所得から控除できる金額は最高3,000万円ですが、2024年1月1日以後の譲渡で、対象となる家屋や敷地を取得した相続人が3人以上いる場合は、1人当たりの控除上限が2,000万円となります。
対象となる家屋は、原則として1981年5月31日以前に建築されたことなどの要件があります。また、相続開始から3年を経過する日の属する年の12月31日までに売却し、売却代金が1億円以下であることなども必要です。
2024年1月1日以後の譲渡では、売却時点で耐震基準を満たしていない場合や建物が残っている場合でも、譲渡した年の翌年2月15日までに耐震改修または家屋の取壊しを完了すれば、ほかの要件を満たすことで特例の対象となる場合があります。
(参照:国税庁「No.3306 被相続人の居住用財産(空き家)を売ったときの特例」)
仲介手数料(※仲介による売却の場合)
不動産会社の仲介で実家を売却した場合は、売買契約の成立に応じて仲介手数料が発生します。
物件価格が400万円を超える場合、依頼者一方から受け取れる仲介手数料の上限は、速算式では次のように計算できます。
売却価格×3%+6万円+消費税
たとえば、1,500万円で売却した場合は51万円(税別)、消費税を加えると56万1,000円が上限です。
一方、2024年7月1日以降は、価格が800万円以下の宅地・建物を「低廉な空家等」とする仲介手数料の特例があります。この特例では、媒介に要する費用を考慮し、通常の上限を超える仲介手数料を受け取ることができますが、依頼者一方から受け取れる上限は33万円(税込)です。
特例を利用する場合を含め、仲介手数料は媒介契約を結ぶ段階で上限額の範囲内であらかじめ確認しておくことが重要です。
その他の諸費用
売却に伴い、以下のような費用も発生する可能性があります。
- 測量費(隣地との境界を確認する場合)
- 解体費用(更地にして売る場合)
- 引っ越し費用(住んでいる場合)
売却額だけを見て判断せず、こうした費用を考慮した上で、実際に手元に残る金額を計算しておきましょう。
信頼できる不動産会社の選び方
信頼できる不動産会社の選び方は、以下のとおりです。
- 複数の不動産会社に査定を依頼する
- 実績や口コミをチェックする
- 担当者の対応を見極める
- 契約内容を慎重に確認する
それぞれ個別に解説します。
複数の不動産会社に査定を依頼する
売却を検討する際は、必ず複数の不動産会社に査定を依頼することが基本です。
1社だけの査定では適正な相場が分からず、不当に安い価格で売却してしまうリスクがあります。査定には、「机上査定」と「訪問査定」の2種類があります。
| 概要 | メリット | デメリット | |
| 机上査定 | 過去の取引データや近隣相場をもとに価格を算出 | 短時間で査定額が分かる | 実際の状態を考慮しないため、実際の売却価格とズレる可能性がある |
| 訪問査定 | 不動産会社の担当者が現地を確認し、状態や市場動向を反映して査定 | 実際の状態に基づいた正確な査定が可能 | 査定に時間がかかる |
できるだけ複数の会社に訪問査定を依頼し、提示された価格や売却戦略を比較するのが理想的です。査定額だけでなく、担当者の説明や提案の内容も考慮しながら、信頼できる会社を選びましょう。
実績や口コミをチェックする
不動産会社を選ぶ際には、その会社の実績や口コミを確認することが重要です。
実績のある会社ほど、適切な販売戦略を持っており、スムーズな売却が期待できます。
確認すべきポイントは以下のとおりです。
- 公式サイトの成約事例を確認→ 似た条件の物件の取引実績があるかチェック
- 不動産ポータルサイトの評価→ 口コミやレビューを参考に、顧客満足度を確認
- 地元の不動産会社の評判→ 地域の市場に詳しい会社は、地元の買い手をスムーズに見つけやすい
ただし、口コミサイトには個人的な意見も含まれているため、極端に高評価または低評価のものだけを鵜呑みにせず、全体の傾向を見ながら判断しましょう。
担当者の対応を見極める
不動産会社選びでは、会社の知名度や実績だけでなく、担当者の対応の良し悪しも重視すべきポイントです。
担当者の能力や姿勢によって、売却の進み具合が大きく変わることがあるため、以下の点を確認しましょう。
- 質問に対して明確に答えられるか?
- 売却のメリット・デメリットを正直に説明してくれるか?
- 適正な価格を提示しているか?(不自然に高い査定額を出す会社には注意)
- レスポンスが早く、誠実に対応しているか?
担当者の対応が不誠実だったり、説明が不十分だったりする場合は、その会社との契約を見送るのが賢明です。
契約内容を慎重に確認する
不動産会社と媒介契約を結ぶ際は、契約の種類や有効期間、仲介手数料、解除条件などを確認します。
専任媒介契約と専属専任媒介契約の有効期間は、3か月を超えることができません。一方、一般媒介契約には同じ法定上限はありませんが、国土交通省の標準一般媒介契約約款では3か月以内とされています。
そのため、単に「媒介契約は最長3か月」と考えるのではなく、どの種類の契約を結ぶのかを確認したうえで、有効期間や更新方法を確認することが大切です。
- 契約の種類と有効期間
- 仲介手数料の額と支払い時期
- レインズへの登録や活動報告の条件
- 契約解除・更新の条件
媒介契約には「一般媒介」「専任媒介」「専属専任媒介」の3種類があり、それぞれ特徴が異なります。
| 概要 | メリット | デメリット | |
| 一般媒介契約 | 複数の不動産会社に依頼可能 | 販売機会が広がる | 売却活動が積極的でない場合がある |
| 専任媒介契約 | 1社のみと契約、自己売却も可能 | 販売活動が積極的になりやすい | 依頼する会社によっては売却が長引くことも |
| 専属専任媒介契約 | 1社のみと契約、自己売却は不可 | 販売活動の報告義務があるため、進捗が分かりやすい | 売却活動が期待通りに進まない場合、契約解除しにくい |
契約内容をよく確認し、納得した上で契約を結ぶようにしましょう。
売却以外の誰も継がない実家の活用方法

売却以外にも、物件の状態や立地、費用負担に応じて複数の選択肢を比較できます。
売却以外の誰も継がない実家の活用方法は、以下のとおりです。
- 専門業者への買取依頼
- 賃貸やリフォームによる活用
- 解体や寄付、国への帰属
それぞれ個別にみていきましょう。
専門業者への買取依頼
不動産市場での売却が難しい場合、専門業者による買取を検討するのもひとつの手段です。
買取専門業者は、築年数が古い物件や特殊な条件の不動産も買い取ることができるため、早期の現金化を希望する場合に適しています。
<直接買取のメリット>
- 売却までの期間が短い(最短1日で完了することも)
- 仲介手数料が不要
- 内装やリフォームをせずに売却できる
ただし、市場価格よりも買取価格は低くなる傾向があるため、価格よりもスピードを優先する場合に向いています。
早期の現金化を希望しているなら、まずは空き家の簡易査定ができるので以下より試してください。

賃貸やリフォームによる活用
実家を売らずに賃貸として貸し出すことで、家賃収入を得る方法もあります。
特に、立地が良い物件や、需要のあるエリアでは有効な選択肢となります。ただし、築年数が古く設備が老朽化している場合は、リフォームが必要になることもあります。
リフォーム費用と家賃収入のバランスを考えながら、収益性を慎重に見極めることが大切です。
解体や寄付、国への帰属
老朽化した実家の売却や賃貸が難しい場合は、建物を解体し、土地として売却・活用する方法があります。
ただし、建物を取り壊すと住宅用地の特例が適用されなくなるため、解体費用だけでなく、その後の税負担も確認したうえで判断することが大切です。
土地を自治体や法人などへ寄付する方法もありますが、相手方が受け入れなければ寄付は成立しません。そのため、希望する相手へ事前に受入条件を確認する必要があります。
相続や相続人への遺贈によって取得した土地については、「相続土地国庫帰属制度」を利用できる場合があります。ただし、建物が残っている土地は申請できないため、実家が建っている状態でそのまま国へ引き取ってもらう制度ではありません。利用する場合は原則として建物を取り壊したうえで、土地が制度上の要件を満たすか確認する必要があります。
申請時には土地1筆につき1万4,000円の審査手数料がかかり、承認された場合には別途、国有地としての管理に必要な負担金を納付します。
「ワケガイ」なら訳あり物件も短期で買取可能!

当社(株式会社ネクスウィル)は、訳あり物件専門の買取サービス「ワケガイ」を提供しています。
一般的な不動産会社では売却が難しいとされる物件も、豊富な実績をもとに適正な価格で買取を行っています。
誰も継がない実家を売却しようとしても、築年数の古さや権利関係の問題から、なかなか買い手が見つからないことがあります。
また、相続人同士の意見が合わなかったり、管理ができず放置してしまったりするケースも少なくありません。
ワケガイでは、こうした問題を抱えた物件の買取をスピーディーに対応し、最短1日で売却を完了させることも可能です。相続したものの管理が難しい実家や、売却に時間をかけられない方は、お気軽に無料査定をご活用ください。
相続した実家の処分でお困りなら、まずは空き家の簡易査定ができるので以下より試してください。

誰も継がない実家についてよくある質問
誰も継がない実家についてよくある質問は、以下のとおりです。
- 実家を継ぐ人がいない場合どうなる?
- 実家を継がないのは罪悪感ありますか?
それでは、それぞれの質問とその回答を紹介します。
実家を継ぐ人がいない場合どうなる?
実家に住む人がいなくても、相続人がいる限り、実家の所有関係を整理する必要があります。遺産分割によって取得する人を決めたうえで、売却や賃貸、解体など今後の扱いを検討しましょう。相続放棄をする場合は、実家だけを選んで放棄することはできず、預貯金などほかの相続財産も原則として受け継げません。相続する権利のある人が全員相続放棄するなどして相続人がいなくなった場合は、家庭裁判所によって相続財産清算人が選任され、財産の清算手続が行われることがあります。
実家を継がないのは罪悪感ありますか?
実家を継がないことに対してどう感じるかは人によって異なります。ただ、住む予定がない家を無理に維持し続けることだけが、家族や故人を大切にする方法ではありません。空き家を維持すれば、固定資産税や修繕費、定期的な管理の負担が続きます。売却して資産として活用する、写真や思い出の品だけを残すなど、実家を所有し続ける以外にも家族の記憶を残す方法はあります。経済的な負担と家族の気持ちの両方を整理したうえで、納得できる方法を検討するとよいでしょう。
まとめ
誰も継がない実家を放置すると、固定資産税や管理費がかかるだけでなく、老朽化による資産価値の低下や近隣トラブルの原因にもなります。
さらに、適切な管理が行われていない場合、「特定空き家」に指定されて税負担が増える可能性もあります。これらのリスクを考慮すると、「とりあえず放置しておく」という選択肢は決して得策とはいえません。
所有し続ける場合は、定期的なメンテナンスを行い、近隣住民への影響を最小限に抑えることが求められます。
また、売却や賃貸、解体といった選択肢も含め、早めに最適な対応策を検討することが必要です。実家の管理に不安がある場合は、専門家に相談し、状況に応じた対応を進めましょう。
運営団体 2019年1月29日設立。訳あり不動産の買取を行う不動産会社。相続やペアローンによる共有持分、空き家、再建築不可物件、借地、底地など、権利関係が複雑な不動産を買い取り、法的知識や専門知識を以って、再度市場に流通させている。 訳あり不動産の買取サービス「ワケガイ」、空き家、訳あり不動産CtoCプラットフォーム「空き家のURI・KAI」を展開。 経済界(2022年)、日刊ゲンダイ(2022年)、TBSラジオ「BOOST!」(2023年)、夕刊フジ(2023年)などで訳あり不動産について解説している。2024年度ベストベンチャー100選出。 これまでの買取の経験をもとに、訳あり不動産の解説をする著書『拝啓 売りたいのに家が売れません』(代表取締役 丸岡・著)を2024年5月2日に出版。 |












