相続物件

空き家を相続してしまったらどうすればいい?「その3」 空き家の維持費はどれくらいかかるの?

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使用しない空き家を相続してしまった場合、所有しているだけでも維持費がかかります。

空き家の維持費はどれくらいかかるのでしょうか。

具体的に確認していきましょう。

■税金

・固定資産税

空き家の税金で必ずかかるのは、固定資産税です。

固定資産税は所有する不動産がある市区町村が固定資産税評価額を定め、この評価額に税率1.4%をかけて算定します。

また、家が建っている土地の固定資産税については、住宅用地の特例として、200㎡以下の土地は固定資産税評価額の1/6に、200㎡を超える部分は1/3となります。

 

・都市計画税

都市計画法により、市街化区域に指定されているエリアにある土地や建物について都市計画税がかかります。

自治体ごとに異なりますが、一般的な税率は固定資産税評価額に対して0.3%をかけて算定します。

都市計画税についても、住宅用地の特例があります。

200㎡以下の土地は固定資産税評価額の1/3に、200㎡を超える部分は2/3となります。

 

 

■保険料

・火災、地震保険料

誰も住んでない空き家なのに、保険をかける必要があるの?と思われるかもしれませんが、誰もいないからこそ、管理が行き届かず、火災で隣家に燃え移ってしまったり、台風で屋根が飛ばされて他人に怪我をさせてしまうというリスクがあり、損害賠償を請求されてしまうこともあります。

そのような事態に備えるため、火災保険や地震保険の加入が必要となります。

目安としては、火災保険が年間10万円前後、地震保険が年間3万円〜5万円程度となります。

 

■光熱費

空き家なので、電気も水道も使わないのでは?と思うかもしれませんが、定期的に修繕や掃除などを行なって管理していくためには電気、水道の契約をしておく必要があります。掃除をするだけであれば、ガスの契約は不要です。

たまに使うことを想定すると、基本料金で2,000円から3,000円程度見ておけば十分です。

 

■修繕費用

建物の劣化により、修繕をするケースも出てくると思います。

具体的には、外壁の塗装、屋根の張り替え、割れた窓ガラスの交換、雑草の処理などが必要となります。

 

■その他にかかる可能性がある費用

・遠方の場合は交通費や宿泊費

空き家が自宅から遠い場所にある場合は、掃除などで現地へ行くために交通費や宿泊費がかかってきます。

 

・管理会社への管理料

空き家が遠い場合、地場の管理会社に管理を委託する場合もあります。

その場合は、管理料が発生することになります。

1ヶ月で5,000円から1万円ほどが相場となります。

 

・空き家対策特別措置法によるペナルティ

平成27年に施工された「空き家対策特別措置法」によると、管理状態の悪い空き家に対して、「特定空き家」に指定することで固定資産税の軽減措置が受けられなくなる措置を講じることができるようになりました。

その場合は単純に固定資産税が6倍になってしまうということになります。

 

■空き家の維持費シミュレーション

では、具体的に空き家の維持費をシミュレーションしてみましょう。

今回は、100㎡の土地の固定資産税評価額が1,000万円、建物が500万円としてシミュレーションします。

土地

固定資産税 1,000万円×1/6×1.4%=2.3万円

都市計画税 1,000万円×1/3×0.3%=1万円

建物

固定資産税 500万円×1.4%=7万円

都市計画税 500万円×0.3%=1.5万円

合計 11.8万円

光熱費

1万円〜3万円

火災、地震保険料

約15万円

修繕、管理費

3万円〜5万円

 

これらを合計すると、空き家の維持費は年間30万円から35万円ほどになります。

 

 

■維持できなくなった空き家はどうすればいい?

・現況のまま売却する

建物は時間が経てば劣化します。人が住んでいない家は通常よりも劣化しやすく、換気がされないためカビが繁殖しやすく、木を腐らせてしまう原因になります。

そうなるとさらに売却しにくくなりますので、早めに売却することがオススメです。

 

・更地にして売却する

建物が老朽化しており、そのままでは売れない場合、解体して更地の状態で売却する方法もあります。建物がない更地の方が土地の形状がわかりやすく、イメージもよいので売却がしやすくなります。

 

・賃貸にする

自分が住まないのであれば、人に貸してみてもいいでしょう。

家賃収入を得られるため、固定資産税などの維持費をまかなうことができます。

■まとめ

空き家の維持だけでも年間30万円から35万円ほどかかることがわかりました。

費用だけではなく、維持管理していくだけでもかなりの労力も必要となります。

将来的に空き家を活用する計画がないのであれば、早いうちに空き家の活用をするか、売却してしまうことも視野に検討されてはいかがでしょうか?

老朽化が進めば、建て替えや解体が必要な時期もくるでしょう。

維持費だけでなく、大きな費用がかかる前にどのような活用方法があるのか、そもそも売却することが可能なのか、無料相談からプロに相談されてみてはいかがでしょうか。

 

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