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放置された空き家が倒壊の危険性をはらんでいたり、不審者の侵入を招いたりと、さまざまな問題を引き起こすことは広く知られるようになりました。
しかし、空き家の放置がもたらす深刻な影響は、それだけにとどまりません。衛生面の悪化や景観の悪化、固定資産税の負担など、見過ごせない問題が山積みなのです。
そこで本記事では、実家の空き家を放置する問題点を詳しく解説するとともに、賢明な空き家の活用方法や手放し方についても紹介します。
訳アリ物件専門のワケガイ編集部について
「ワケガイ」のコラムは、相続した空き家、共有持分、再建築不可物件、借地・底地など、いわゆる“訳あり不動産”にお悩みの方が、売却・処分・活用の判断を正しく行えるようにすることを目的に運営しています。私たちは運営会社・株式会社ネクスウィルが訳あり不動産の買取実務で培った一次情報にもとづいた記事づくりを徹底しています。
編集ポリシー・コンテンツ制作方針の詳細実家の空き家を放置することによる問題点

実家の空き家を放置すると、老朽化や防犯、衛生、景観、税負担などのリスクが大きくなります。
実家の空き家を放置することによる問題点は、以下のとおりです。
- 老朽化による建物の倒壊リスク
- 不審者の侵入や犯罪の温床になる
- 衛生面での悪影響
- 景観や地域イメージの悪化
- 固定資産税等の負担
それぞれ個別にみていきましょう。
老朽化による建物の倒壊リスク
空き家を放置してしまうと、建物の劣化が進行し、最悪の場合は倒壊してしまうリスクがあります。
定期的なメンテナンスができていない建物は、屋根の破損や壁のひび割れ、柱の腐食など、次第に傷みが広がっていきます。
特に古い木造住宅の場合、シロアリ被害で構造材の強度が失われ、台風などの強風や大雪で倒壊する危険性が高いのです。万が一、倒壊して隣家を損壊したり、通行人がケガをしたりした場合、所有者の責任が問われる可能性もあります。
不審者の侵入や犯罪の温床になる
人の空き家は、不審者にとって絶好の隠れ家になります。鍵の管理がずさんだったり、窓ガラスが割れていたりすると、簡単に侵入されてしまいます。
侵入した不審者によって放火されたり、泥棒の逃げ道に使われたりするなど、犯罪を誘発する温床となるおそれがあります。
また、昼夜を問わず不審者が出入りすることで、近隣住民に不安を与え、治安の悪化を招くリスクもあるのです。
関連記事:所有している空き家に他人が住んでしまったらどうする? 不法占拠者の対処法と空き家の活用方法を解説
衛生面での悪影響
人が住まなくなった空き家は、ゴミの不法投棄の標的になりやすいのが懸念事項です。
家の前や庭、ポストなどにゴミを捨てられ、次第に放置ゴミが増えていきます。
放置ゴミからは悪臭が漂い、ハエなどの害虫が発生して近隣にも悪影響を及ぼします。また、雨漏りなどで建物内部が傷むと、カビが繁殖して不衛生な環境になるでしょう。野良猫やタヌキ、ハクビシンなどの野生動物が住み着くこともあり、獣害被害が広がる原因にもなりかねません。
景観や地域イメージの悪化
シャッターが閉まったままの無人の空き家が地域に点在すると、地域全体の景観を大きく損ねます。
雑草が伸び放題の庭や、朽ちた門扉、壊れた窓ガラスなどは、まるで廃墟のようで、スラム化を想起させます。
空き家の多い地域は、活気がなく、荒廃しているイメージを持たれ、地域の評判を落とす要因になります。ひいては地価の下落にもつながり、地域経済にもマイナスの影響を与えかねません。
固定資産税等の負担

2023年12月の法改正により、「特定空家等」だけでなく、その前段階にあたる「管理不全空家等」も、自治体から勧告を受けると固定資産税等の住宅用地特例の対象外となります。
空き家を放置していても、固定資産税や都市計画税は発生し続けます。
住宅が建っている土地には住宅用地特例が適用され、固定資産税の課税標準が軽減されます。ただし、空き家を適切に管理せず、管理不全空家等や特定空家等として自治体から勧告を受けると、この特例の対象外となるため注意が必要です。
また、空き家を使用していなくても、所有している限り土地や家屋に対する税負担は続きます。活用する予定がない場合は、毎年の税負担も踏まえて今後の対応を検討しましょう。
(参考:国土交通省「固定資産税等の住宅用地特例に係る空き家対策上の措置」)
実家の空き家を有効活用するアイデア

実家の空き家は、立地や地域の需要に応じて賃貸、事業、別荘、土地活用などの方法を検討しましょう。
実家の空き家を有効活用するアイデアは、以下のとおりです。
- リフォームして賃貸物件にする
- 地域特性に合わせた事業用物件として活用する
- 実家をセカンドハウスとして利用する
- 市民農園や体験農場など農地として再生する
- 建物を解体し、跡地を有効活用する
次項より、個別にみていきましょう。
リフォームして賃貸物件にする
田舎の実家を活用する方法として、一定の賃貸需要が見込める地域なら、リフォームして貸し出す方法があります。
空き家のまま所有を続けるよりも、家賃収入を得られれば固定資産税や修繕費などの負担を補いやすくなるためです。
ただし、田舎では都市部より入居希望者が限られる地域もあります。リフォーム費用をかけても入居者が決まらなければ、投じた費用を回収できません。そのため、工事を始める前に周辺の家賃相場や賃貸物件の空室状況を確認し、想定する家賃で改修費を回収できるか検討することが大切です。
駅や生活施設に近い場所のほか、移住者が増えている地域や企業の事業所がある地域では、戸建て賃貸の需要が見込めることがあります。一方で、賃貸需要がほとんどない地域では、無理に改修せず売却と比較したほうが負担を抑えられる場合があります。
田舎の実家を賃貸として活用するときは、建物の状態だけで判断せず、地域の需要と改修費を合わせて確認しましょう。収支が成立する見込みがある場合に選ぶことで、空き家を長期的な収益につなげやすくなります。
地域特性に合わせた事業用物件として活用する
田舎の実家は、地域の特徴と需要が合えば、店舗や宿泊施設などの事業用物件として活用できます。
住宅としての賃貸需要が弱い地域でも、観光客や事業者を対象にすることで別の需要を取り込める可能性があるためです。
観光地や温泉地に近い実家なら、古民家カフェや宿泊施設への転用が考えられます。自然環境に恵まれた地域では、体験施設やアウトドア事業の拠点として利用する方法もあります。道路から出入りしやすく一定の敷地面積がある土地なら、倉庫や資材置き場として活用するのもよいでしょう。
ただし、田舎の土地でビジネスを始めれば収益が出るとは限りません。観光客数や周辺人口、交通量などを確認し、利用者が見込める事業か判断する必要があります。用途変更や営業許可が必要になることもあるため、事業内容に応じた法令確認も欠かせません。
田舎の実家を事業用に活用する場合は、建物ありきで用途を決めるのではなく、地域にどのような需要があるかを先に確認することが重要です。地域特性と事業内容が合えば、住宅として使われなくなった実家にも新たな利用価値を持たせられます。
実家をセカンドハウスとして利用する
今後も自分や家族が利用する予定があるなら、田舎の実家をセカンドハウスや別荘として活用する方法があります。
売却すると将来使えなくなるため、帰省や休日の滞在先として利用する予定がある場合は、所有を続ける意味があります。
実家を残しておけば、長期休暇の滞在先として使えるほか、定年後の住まいや二拠点生活の拠点として利用可能です。家族が集まる場所として残したい場合にも適しています。新たに別荘を購入する場合と比べ、すでに所有している建物を利用できる点もメリットです。
一方で、利用頻度が低くても固定資産税や火災保険料は発生します。庭木の手入れや換気、建物の修繕も必要になるため、年に数回しか使わない場合は維持費との比較が必要です。遠方に住んでいる場合は、現地で管理を依頼する費用も考えておきましょう。
田舎の実家をセカンドハウスとして活用するかどうかは、将来自分や家族が実際に使う予定があるかで判断することが大切です。利用する見込みがほとんどない場合は、売却や賃貸も含めて比較すると、長期間使わない空き家を抱える事態を避けやすくなります。
市民農園や体験農場など農地として再生する
実家の庭や畑を、市民農園や体験農場として活用するのも一案です。
都市部では、家庭菜園を楽しみたい人も多いので、区画を分けて貸し出せば、一定の収入を得られるでしょう。
また、地域の子どもたちに農作業体験の場を提供したり、食育イベントを開催したりと、地域貢献にもつなげられます。休耕地になってしまった農地を再生させることで、景観の保全や環境保護にも役立ちます。
農地として活用する場合は、固定資産税が安くなる特例措置を受けられるのもメリットといえるでしょう。
建物を解体し、跡地を有効活用する
建物の老朽化が進んでいる田舎の実家は、無理に建物を残さず、解体して土地として活用する方法があります。
大規模な修繕が必要な建物では、改修費が高額になりやすく、土地だけにしたほうが利用方法を広げられる場合があります。
更地にした土地は、地域の需要に応じて駐車場や資材置き場として利用可能です。広い土地で日当たりなどの条件が合えば、別の事業用途を検討できるケースもあります。隣接地の所有者が土地の拡張を希望している場合は、売却につながるかもしれません。
ただし、田舎では土地の利用需要そのものが少ない地域もあります。建物を解体したあとに利用者が見つからなければ、解体費を負担したうえで土地だけを所有し続けることになります。住宅を解体すると固定資産税の住宅用地特例が適用されなくなる可能性もあるため、解体前の確認が必要です。
田舎の実家を解体して活用するときは、先に土地の需要と解体後の使い道を確認しましょう。具体的な利用方法や売却先の見込みを確認してから解体することで、費用だけが発生するリスクを抑えられます。
実家の空き家を手放す選択肢
実家の空き家を手放す選択肢は、以下のとおりです。
- 買取再販業者への売却する
- リフォームして中古住宅として売却する
- 解体して更地にし、土地を売却する
- 寄付や譲渡による手放す
ここでは、実家の空き家を手放す方法について、具体的にみていきましょう。
買取再販業者への売却する
田舎の実家が仲介では売れない場合、空き家や築古物件を扱う買取業者へ売却する方法があります。
一般の買主が見つかりにくい物件でも、再販や土地活用を前提とする業者であれば、そのまま買い取れる可能性もあります。
田舎の実家は、建物の老朽化だけでなく、駅から遠いことや周辺人口が少ないことを理由に売却が長期化する場合があります。仲介では買主が現れるまで所有を続ける必要があり、その間も固定資産税や管理費が発生します。早く手放したい場合は、仲介だけに限定せず買取も比較するとよいでしょう。
買取では、所有者がリフォームや解体を行わずに売却できるケースがあります。室内に残置物がある場合や相続したまま管理できていない空き家でも、対応できる業者があります。一方で、買取価格は一般の仲介による売却価格より低くなる傾向があるため、価格と売却までの期間を比較することが重要です。
田舎の実家を活用する予定がなく、仲介でも売れない状態が続いているなら、買取は現実的な選択肢の一つです。維持費を払いながら長期間所有する場合の負担も含めて比較し、自分に合った手放し方を検討しましょう。
関連記事:空き家を高額売却する方法とは?残置物がある場合でも売却するためのポイント
関連記事:田舎の空き家は売却可能?押さえておくべきポイントを徹底解説
リフォームして中古住宅として売却する
自分である程度リフォームを行った上で、中古住宅として売却する方法もあります。
買取再販業者に売却するよりも、高い価格で売却できる可能性があります。
ただし、リフォームには多くの費用と時間、手間がかかります。リフォーム費用があまりにもかさむようであれば、売却価格とのバランスを考える必要があるでしょう。物件の売却益に対しては、所得税や住民税がかかりますが、税制優遇措置を活用することで、税負担を軽減できる場合もあります。
解体して更地にし、土地を売却する
建物の老朽化が著しく、リフォームするよりも解体する方が得策と判断される場合は、更地にした上で土地を売却するのも選択肢の1つです。
更地の方が、建物付きの土地よりも買主が見つかりやすいというメリットがあります。
ただし、解体費用が数百万円規模でかかるので、販売価格から解体費用を差し引いても、十分な売却益が見込めるかどうかを事前に確認しておく必要があります。また、更地にすると固定資産税の優遇措置が受けられなくなり、税負担が増える点にも注意が必要です。
寄付や譲渡による手放す
どうしても売却先が見つからない場合は、寄付や譲渡という方法もあります。
家屋を地元自治体やNPO法人に寄付することで、所有権を手放すことができます。
寄付先が建物を有効活用してくれれば、地域貢献にもつながります。また、親族や知人に無償または格安で譲渡するという方法もあります。譲渡先が見つかれば、解体費用をかけずに所有権を手放せるというメリットがあります。
ただし、相続税の課税対象となる場合もあるので、税理士などの専門家に相談しながら進めることが大切です。
「ワケガイ」なら空き家になった実家も短期で買取可能!

ワケガイは、共有持分や再建築不可の土地、ゴミ屋敷や事故物件など、通常の不動産市場では売却が難しい訳あり物件の買取に特化した業者です。
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田舎の実家活用についてよくある質問
田舎の実家活用についてよくある質問は、以下のとおりです。
- 田舎の実家はどうしたらいい?
- 田舎の空き家を有効活用するにはどうしたらいい?
それでは、それぞれの質問とその回答を紹介します。
田舎の実家はどうしたらいい?
まずは登記事項証明書で名義や抵当権の有無を確認し、相続が済んでいなければ遺産分割協議と相続登記を先に進めます。そのうえで、売却、賃貸、解体して土地として活用するといった選択肢を、維持費や立地、建物の状態と照らして比較します。仲介での売却が難しければ、自治体の空き家バンクへの登録や、訳あり物件を専門に扱う買取業者への相談が現実的です。判断を先送りするほど負担が増えるため、早めに方針を決定することが大切です。
田舎の空き家を有効活用するにはどうしたらいい?
観光地に近ければ宿泊施設や体験型の施設として、自然環境を生かせるならキャンプ場や農業体験の拠点としての活用例があります。自治体が移住体験住宅やサテライトオフィスとして借り上げる制度を設けている地域もあり、行政と組む形が現実的です。まずは地域の観光動向や移住施策を調べ、需要の裏付けを確認したうえで、改修費と想定収入のバランスを検討することが大切です。
まとめ
実家の空き家を放置することは、建物の倒壊リスクや犯罪の温床化、衛生面の悪化、景観の悪化など、さまざまな問題を引き起こします。
さらに、固定資産税の負担も無視できません。空き家問題は、個人の問題にとどまらず、地域社会全体に影響を及ぼす深刻な課題なのです。
しかし、空き家の有効活用や適切な手放し方を選択することで、これらの問題を未然に防ぐことができます。
賃貸や事業用途への活用、セカンドハウスとしての利用など、選択肢は多岐にわたります。売却や寄付・譲渡という手法も検討に値するでしょう。
大切なのは、早めに行動を起こすこと。実家の空き家問題で悩んだら、不動産の専門家に相談することをおすすめします。
運営団体 2019年1月29日設立。訳あり不動産の買取を行う不動産会社。相続やペアローンによる共有持分、空き家、再建築不可物件、借地、底地など、権利関係が複雑な不動産を買い取り、法的知識や専門知識を以って、再度市場に流通させている。 訳あり不動産の買取サービス「ワケガイ」、空き家、訳あり不動産CtoCプラットフォーム「空き家のURI・KAI」を展開。 経済界(2022年)、日刊ゲンダイ(2022年)、TBSラジオ「BOOST!」(2023年)、夕刊フジ(2023年)などで訳あり不動産について解説している。2024年度ベストベンチャー100選出。 これまでの買取の経験をもとに、訳あり不動産の解説をする著書『拝啓 売りたいのに家が売れません』(代表取締役 丸岡・著)を2024年5月2日に出版。 |











