空き家の解体費用はいくら?構造別の相場感やコストを抑える方法を解説

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「空き家を解体したいが、費用がどのくらいかかるのか分からない」「見積もりが高くて払えない!相場を知りたい!」と悩む方は多くいらっしゃいます。

空き家の解体工事費は、付帯工事や廃材処分なども含めて数十万円から数百万円かかることがあります。

費用相場や安くするコツ、補助金を把握しないまま進めると、想定以上の出費になったり、解体費用が払えず放置し、維持費や固定資産税の負担が続いていきます。空き家の解体費用は、建物の構造や立地条件、依頼方法によって大きく異なるためです。

本記事では空き家不動産の専門家であるワケガイ編集部が、費用相場や内訳、高くなるケース、費用を抑える方法について解説します。

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空き家の解体費用は構造別に坪3〜8万円が相場

空き家の解体費用の構造別相場感

空き家の解体費用は、建物の構造によって大きく変わります。

一般的な費用相場は、木造で坪3〜5万円、鉄骨造で坪4〜6万円、RC造で坪6〜8万円前後です。

構造によって差が出る理由は、建物の壊しやすさや、搬出する建材の量・重さが違うからです。 木造は比較的解体しやすい一方で、鉄骨造は切断作業が必要になり、RC造はコンクリートの破砕や鉄筋の分別まで発生するため、費用が上がりやすくなります。

庭木や塀の撤去、残置物の処分、立地条件などによって総額は変わることもよくあります。

木造の解体費用相場

木造の解体費用相場

木造住宅の解体費用は、坪3〜5万円前後がひとつの目安です。

30坪の一戸建てなら、90万〜150万円程度が本体工事の相場感になります。

木造解体費用の見積書

国税庁の「地域別・構造別の工事費用表」でも、木造住宅は鉄骨造やRC造に比べて工事費の基準額が低く設定されており、建物そのもののコストが比較的抑えられる構造であることが分かります。

解体でも同様に、建材が軽く、施工工程が比較的シンプルなため、構造別では安い部類に入ります。ただし、これは建物本体だけの目安です。庭木やブロック塀の撤去、残置物の処分、前面道路が狭い立地などがあると、総額はさらに上がります。

例えば、残置物の処分だけでも、一軒家(戸建て)全体の場合は、 20万円〜60万円程度費用がかかります。

鉄骨造の解体費用相場

鉄骨造の解体費用相場

鉄骨造の解体費用は、坪4〜6万円前後が一般的な目安です。

30坪程度の建物なら、120万〜180万円程度になるケースが多くなります。

鉄骨解体費用の見積書

木造より高くなる理由は、鉄骨の切断や重機作業が必要になり、建材の搬出・処分費も上がりやすいからです。

前述した国税庁の資料でも、鉄骨造は木造より高い工事費基準が設定されており、解体工事でも、その差が費用に反映されやすくなります。

住宅用の軽量鉄骨なら一般住宅に近い価格帯になることがありますが、倉庫や店舗併用住宅など重量鉄骨になると、さらに高くなる点には注意しましょう。

RC造(鉄筋コンクリート)の解体費用相場

RC造(鉄筋コンクリート)の解体費用相場

RC造(鉄筋コンクリート造)の解体費用は、坪6〜8万円前後が目安です。

30坪程度の建物でも、180万〜240万円前後になることが多く、木造や鉄骨造より高額になりやすい構造です。

RC造解体費用の見積書

RC造の解体費が高くなる理由は、コンクリートを砕くだけでなく、内部に入っている鉄筋を切断・分別しながら撤去する必要があり、重機作業や廃材処分にも手間がかかります。

RC造は建物自体が重く頑丈なため、基礎部分の撤去やコンクリートガラ(がれき)の搬出費も高くなりやすいのが特徴です。

また、築年数が古いRC造では、アスベスト調査や追加工事が発生することもあります。RC造は坪単価だけでなく、追加費用まで含めて見積りを確認しておく方が安心です。

一軒家30坪・40坪・50坪の解体総額目安は?

30坪・40坪・50坪の木造・鉄骨造・RC造の解体費用目安を比較した図

50坪の家を解体する場合、建物本体の工事費は木造で150万〜250万円、鉄骨造で200万〜300万円、RC造で300万〜400万円程度が目安です。

50坪は約165㎡にあたり、一般的な30坪前後の住宅より工事規模が大きくなるため、まず構造ごとの本体工事費を確認しておくと見積りを比較できます。

ただし、金額は建物本体を解体する費用の目安です。実際の見積りには、庭木やブロック塀などの付帯工事、残置物の処分、廃材の運搬、アスベスト対応、地中埋設物の撤去などが加わる場合があります。

特に、50坪の家では「坪単価×50坪」だけを総額として考えず、本体工事と追加工事を分けて見積書を確認することが大切です。

空き家の解体費用の内訳とは?

空き家の解体費用の主な内訳を整理すると、以下のようになります。

費用項目主な内容30坪の目安40坪の目安50坪の目安安くするコツ
本体工事費建物本体の取り壊し、基礎撤去90万〜240万円120万〜320万円150万〜400万円3社以上で相見積もりを取り、構造別の相場と比較する
付帯工事費庭木・塀・物置・カーポートなどの撤去10万〜50万円前後20万〜70万円前後30万〜100万円前後不要な庭木や小型物置は事前に整理しておく
廃材処分費木くず・コンクリート・金属などの処分20万〜50万円前後30万〜70万円前後40万〜100万円前後残置物を自分で処分し、建物廃材と分ける
諸経費届出、養生、近隣対応など10万〜30万円前後10万〜40万円前後20万〜50万円前後見積書の「一式」表記を確認し、不要な上乗せがないか比較する

いわゆる「坪単価」や「㎡(平米)単価」として提示されるのは、「本体工事費」になります。

空き家の解体費用は、本体工事費のほかに、庭木や塀の撤去費、廃材処分費、諸経費などが分かれて計上されます。

坪単価だけで解体費用を想定していると、コスト高と感じてしまいます。それぞれの費用について、見積もりのチェックポイントや安くするコツについても解説します。

本体工事費(建物の取り壊し)

本体工事費とは

本体工事費とは、建物そのものを解体する費用であり、解体費用の中心になる部分です。

木造なら坪3〜5万円、鉄骨造なら坪4〜6万円といった相場は、基本的にこの本体工事費を指します。

建物の構造だけでなく、前面道路が狭く重機が入らない、隣家との距離が近く手壊し作業が必要といった条件があると、本体工事費は上がりやすくなります。

見積書では「建物解体一式」とだけ書かれていることもありますが、基礎撤去まで含まれているか、追加費用の条件は何かを確認しておくと、後から費用が膨らみにくくなります。

付帯工事費(庭木・塀・カーポート等)

付帯工事費とは、建物本体以外の撤去費用です。

空き家の解体では、この部分が想定以上に高くなることがあります。

撤去対象費用の目安見積りのチェックポイント安くするコツ
庭木・雑草数万円〜伐採・抜根・処分まで含まれているか自分で処分できる草木は事前に整理する
ブロック塀数万円〜数十万円一部撤去か全撤去か確認する必要な範囲だけ撤去する
カーポート数万円〜解体・搬出費が含まれているか不要なものは事前に撤去相談する
物置・倉庫数万円〜中の荷物処分が別料金か確認する荷物を空にしておく
井戸・浄化槽数十万円前後埋戻し・撤去方法まで含まれているか解体前に現地調査で確認してもらう

なお、見積り段階で細かく確認されていないと、現地調査後に「塀の撤去は別料金」「井戸埋戻しが必要」と追加費用が発生することもあります。

見積書を見るときは、建物以外に何が残っているか、それが費用に含まれているかを確認しておくと、総額のズレを防ぎやすくなります。

廃材処分費・運搬費

廃材処分費・運搬費とは、解体で出た木材やコンクリート、金属などを現場から運び出し、適切に処分するための費用です。

解体工事では必ず発生する費用で、本体工事費とは別に計上されることがあります。

費用が上がりやすいのは、RC造でコンクリートが多い場合や、残置物が大量に残っている場合です。

建物廃材とは別に処分費が上乗せされることもあります。

見積書では「廃材処分一式」とまとめて書かれていることもありますが、残置物の処分が含まれているのか、建物廃材だけなのかを確認しておくと、後から費用のズレが出にくくなります。

諸経費(届出・近隣挨拶・養生)

諸経費とは、解体工事を安全かつ円滑に進めるための付随費用です。

具体的には、届出、近隣挨拶、養生などです。

解体工事では、騒音・振動・粉じんが発生するため、養生シートの設置や近隣対応が必要になります。住宅密集地では養生範囲が広くなり、その分費用が上がることもあります。

また、古い建物の解体では、法律に基づく届出や現場管理が必要になるため、「建物を壊すだけ」の費用では終わりません。

見積書では「諸経費 一式」「現場管理費 一式」と書かれることもありますが、養生費が含まれているのか、別計上なのかまで確認しておくと比較しやすくなります。

空き家の解体費用は誰が払う?

空き家の解体費用は誰が払うのか

空き家の解体費用は、ケースによって負担する人が変わります。

ケースポイント
空き家の所有者原則として所有者が負担する。相続した空き家の場合は、相続人が支払う。
借地に建っている場合建物の所有者が負担するのが一般的
売却時売主か買主は、売り方や契約条件によって決まる。

空き家の解体費用は、基本的に所有者が負担しますが、借地や売却時などは考え方が変わることがあります。

相続した空き家では、「相続人の誰が払うのか」「売却時に解体費はどう扱うのか」で迷うこともあるため、ケース別に整理しておきましょう。

基本は空き家の所有者

空き家の解体費用は、基本的に建物の所有者が負担します。

相続した空き家では、まず現在の所有者や共有者を確認したうえで、解体工事を進めます。

建物が共有名義になっている場合、建物全体の解体は共有物の形状や効用を大きく変える行為にあたるため、原則として共有者全員の同意が必要です。費用を誰がどの割合で負担するかについても、工事を契約する前に共有者間で決めておく必要があります。

相続後も亡くなった人の名義が残っている場合は、相続関係や現在の権利者を確認してから、解体の契約や費用負担について話し合うことが大切です。

借地に立っている場合は建物の所有者

借地上の空き家では、建物の解体費を誰が負担するかについて、借地契約の更地返還や原状回復に関する条項を確認する必要があります。

土地が地主の所有だからといって、地主が建物の解体費まで負担するとは限りません。

一方、普通借地権では、借地権の存続期間が満了して契約が更新されない場合、一定の要件を満たすと借地権者から地主に建物の買取りを請求できる制度があります。建物買取請求権が認められる状況であれば、建物を取り壊さずに借地関係を終了できる可能性があります。

解体を依頼する前に、借地契約の終了理由、更地返還の定め、建物買取請求権の適用可否を確認しておくことが大切です。

空き家の売却時は売り方による?

空き家を売却する場合、解体費用を誰が負担するかは、どの売り方を選ぶかによって変わります。

必ずしも売主が先に解体するとは限らず、建物付きのまま売却して買主が解体するケースもあります。

先に解体すると解体費用がかかるうえ、住宅用地の特例が外れて固定資産税が上がることがあります。

また、相続した空き家には、一定の要件を満たすと譲渡所得から最高3,000万円を控除できる特例があります。2024年1月1日以後の譲渡で、対象となる家屋と敷地を相続または遺贈によって取得した相続人が3人以上いる場合は、1人あたりの控除上限が2,000万円です。特例は2027年12月31日までの譲渡が対象となります。

2024年1月1日以後の譲渡では、売却時点で建物が残っていても、譲渡した年の翌年2月15日までに一定の耐震基準を満たすか、建物を取り壊すなどの要件を満たせば特例を利用できる場合があります。売却前に解体するか、建物付きのまま売却するかは、特例の適用要件と解体費用、売却条件を確認したうえで決める必要があります。

空き家の解体費用の見積り手順

解体費用は見積もりを依頼するだけでは、正確な金額がわからないことを示した図解

正確な解体費用を知るには、現地調査をしてもらったうえで、工事に必要な項目を見積もりに入れてもらう必要があります。

空き家の解体費用の見積り手順は、以下の流れで進みます。

  • 手順①:解体業者へ見積りを依頼する
  • 手順②:現地調査で建物の状況を確認してもらう
  • 手順③:見積書の内容や追加費用を確認する

解体費用は、建物の大きさだけで決まるものではありません。立地条件や残置物の有無、付帯工事の内容によって金額が変わるため、見積りの流れを理解したうえで進めることが必要です。

ここからは、見積りから契約までの基本的な手順を順番に見ていきます。

手順①:解体業者へ見積りを依頼する(3社以上の相見積もり推奨)

解体業者へ以下の内容を伝え、見積りを依頼しましょう。

依頼時に伝える内容具体例
建物の基本情報所在地、構造、延床面積
現地の状況前面道路、隣家との距離
建物以外の情報庭木、塀、カーポート、残置物の有無

費用を安く抑えるためにも、必ず3社以上で相見積もりを取ることが大切です。依頼時には、建物の所在地や構造、延床面積、残置物の有無などを伝え、登記簿謄本や固定資産税の課税明細があると、話が進みやすくなります。

解体業者には現地調査をしてもらい、追加料金なしの正確な見積もりを取り、比較しましょう。

相見積もりがあると、値下げ交渉もしやすくなります。

手順②:現地調査で建物の状況を確認してもらう

解体費用は、現地調査をして初めて正式な見積りが出ます。

建物の大きさだけでは、正確な費用は分からないためです。

業者は現地で、建物本体だけでなく、解体工事に影響する条件を確認します。

「道路が狭くて重機が入らない」「庭木が多い」「ブロック塀の撤去が必要」といった条件があると、見積り金額は上がります。

この調査で確認漏れがあると、契約後に追加費用が発生しやすくなります。建物の中だけでなく、敷地全体を見てもらうことがポイントです。

手順③:見積書の内容や追加費用を確認する

解体工事の見積書で確認する本体工事・付帯工事・廃材処分・諸経費・追加費用の条件を示した図

見積りでは総額だけでなく、何が含まれ、地中埋設物やアスベストなど何が追加費用になるかを契約前に確認します。

解体工事の見積書では、総額だけでなく「どこまでが契約金額に含まれているか」を確認することが大切です。

本体工事、基礎撤去、養生、重機の回送、廃材の運搬・処分、付帯物の撤去、整地などについて、それぞれ見積りに含まれているかを確認します。地中埋設物やアスベストなど、工事前に数量を確定できない項目については、発見された場合の追加工事や費用の決め方まで確認しておくとよいでしょう。

「解体工事一式」「諸経費一式」と記載されていること自体が追加請求につながるわけではありません。ただし、内訳が分からなければ複数社の見積りを比較しにくくなるため、何が含まれ、何が別料金になるのかを契約前に確認することが重要です。

空き家の解体費用が高くなる5つのケース

空き家の解体費用が高くなる5つのケース

空き家の解体費用が高くなりやすいケースをまとめると、以下のように大別できます。

  • ケース①:前面道路が狭く重機が入れない立地である
  • ケース②:隣家との距離が近く手壊しが必要
  • ケース③:庭木・ブロック塀・物置などの付帯撤去が多い
  • ケース④:アスベストや地中埋設物が見つかった
  • ケース⑤:残置物(家財・粗大ごみ)が大量に残っている

解体費用は、建物の構造や広さだけで決まるものではありません。立地条件や敷地の状況によっては、相場より高くなることがあります。

ここからは、解体費用が上がりやすい代表的な5つのケースを解説します。

ケース①:前面道路が狭く重機が入れない立地である

通常の解体工事は、重機で建物を壊しながら廃材を搬出します。しかし、住宅密集地や古い路地では、トラックや重機が敷地まで入れないことがあります。

前面道路が狭い空き家は、重機が入れず手作業が増えるため解体費用が高くなります。廃材を小分けに運ぶ手間と日数がかかる分、人件費もかさむためです。

古い住宅街や再建築不可物件では起こりやすいケースなので、見積り前に前面道路の幅や搬入経路を確認しておくと、費用感を把握しやすくなります。

ケース②:隣家との距離が近く手壊しが必要

隣家との距離が近い空き家も、解体費用が高くなりやすい条件です。

建物同士が密接していると、壁や屋根を人の手で少しずつ解体しなければならないことがあります。重機で隣家を傷つける恐れがあるためです。

手壊しは重機より時間がかかり、作業員の人数も必要になるため、人件費が上がります。養生範囲が広くなることもあり、諸経費にも影響します。

ケース③:庭木・ブロック塀・物置などの付帯撤去が多い

建物以外の撤去物が多い空き家は、解体費用が高くなります。

建物本体とは別に、付帯工事費がかかるためです。

古い空き家では、庭木が大きく育っていたり、使っていない物置が残っていたりすることも珍しくありません。

見積りでは建物本体に目が行きがちですが、付帯工事費が数十万円単位で上乗せされることもあるため、敷地全体の撤去対象を確認しておくことがポイントです。

ケース④:アスベストや地中埋設物が見つかった

家を解体する際は、建物の規模にかかわらず、原則として石綿(アスベスト)を含む建材が使われているか事前調査を行う必要があります。

さらに、建築物の解体部分の床面積が80㎡以上の場合は、石綿の有無にかかわらず事前調査結果の報告が必要です。50坪の家は約165㎡にあたるため、建物全体を解体する場合はこの報告対象に該当します。

石綿含有建材が見つかれば、建材の種類や使用場所に応じた除去・飛散防止・処分が必要となり、その分の費用が加算されます。金額は石綿の種類、施工面積、作業方法などで大きく変わるため、一律の金額だけで見積もることはできません。

また、工事を始めてから古い基礎、井戸、浄化槽などの地中埋設物が見つかるケースもあります。見積りを取る際は、石綿の事前調査費と除去費、地中埋設物が見つかった場合の追加費用を分けて確認しておくことが大切です。

ケース⑤:残置物(家財・粗大ごみ)が大量に残っている

残置物が多い空き家

家財や粗大ごみが大量に残っている空き家も、解体費用が高くなります。

建物廃材とは別に、片付け・分別・処分費がかかるためです。

残置物が多いと、解体前に片付け作業が必要になり、数十万円単位で費用が上がることもあります。

残置物処分は解体処分と別料金のため、見積りに含まれているのか事前に確認しておくことが必要です。 自分で処分できるものを減らしておくと、費用を抑えやすくなります。

空き家解体費用を安く抑える方法

空き家の解体方法を費用を抑える方法をまとめると、以下のように大別できます。

  • 方法①:3社以上から相見積もりを取って比較する
  • 方法②:残置物を自分で処分してから依頼する
  • 方法③:解体業者に直接依頼して中間マージンを省く
  • 方法④:閑散期(春〜夏)を狙って依頼する

解体費用は、依頼の仕方によっても差が出ます。少し工夫するだけで、数十万円単位で費用を抑えられるケースもあります。

ここからは、空き家解体費用を安く抑える代表的な4つの方法を解説します。

方法①:3社以上から相見積もりを取って比較・交渉する

解体業者への見積もり依頼

解体工事は、業者ごとに人件費・重機費・廃材処分費・利益設定が違うため、1社だけでは相場が分かりません。

数十万円単位で差が出ることもあります。

比較したい項目確認ポイント費用差の目安
総額単純に安いかどうか数万円〜数十万円差が出ることもある
内訳本体工事・付帯工事・諸経費の差「一式」表記で差が出やすい
追加費用別料金になる条件工事後に数十万円増えることもある
対応内容現地調査や説明の丁寧さトラブル回避につながる

解体費用を安く抑えるなら、3社以上から相見積もりを取る方法が基本です。 同じ建物でも、業者によって見積り金額に差が出るためです。

ただし、総額だけで決めるのは危険です。悪徳な業者は最初の見積りを安くし、後から高額な追加費用を請求してくる場合もあります。一般社団法人あんしん解体業者認定協会も動画で後出し請求の罠について解説しています。

「何が含まれていて、何が別料金か」まで比較することが、相見積もりで失敗しないポイントです。

方法②:残置物を自分で処分してから依頼する

解体工事を依頼する前に、家具や日用品など自分で処分できる残置物を減らしておくと、搬出や分別にかかる費用を抑えられる場合があります。

ただし、品目によって処分方法が異なるため、すべてを自治体の粗大ごみとして出せるわけではありません。

家具や一般的な粗大ごみは、所在地の自治体が定める方法で処分します。まだ使用できるものは、買取りや譲渡によって処分量を減らす方法もあります。

家庭用のエアコン、テレビ、冷蔵庫・冷凍庫、洗濯機・衣類乾燥機は家電リサイクル法の対象です。買い替える場合は新しい製品を購入する店舗、処分だけの場合は購入した店舗へ引取りを依頼する方法があります。購入した店舗が分からない場合は、自治体が指定する方法を確認します。自分で指定引取場所へ持ち込む方法もありますが、リサイクル料金などが必要です。

小型家電についても回収方法は自治体によって異なります。解体業者へまとめて処分を依頼する前に、自分で処分できる品目と処理方法を確認しておくとよいでしょう。

方法③:解体業者に直接依頼して中間マージンを省く

解体費用を抑えたいなら、解体業者に直接依頼する方法もあります。

紹介会社や一括見積もりサービスによっては、中間マージンが上乗せされることがあるためです。

ただし、直接依頼なら必ず安いとは限りません。廃材処分の許可や施工実績が乏しい業者を選ぶと、追加費用やトラブルにつながることもあります。

費用だけでなく、許可・実績・見積りの透明性まで確認したうえで直接依頼することがポイントです。

方法④:閑散期(春〜夏)を狙って依頼する

解体費用は、依頼する時期によって安くなることがあります。

工事が集中しにくい時期は、業者のスケジュールに余裕があり、価格交渉しやすくなるためです。

解体工事は、建て替えや不動産売却が動きやすい時期に依頼が集中する傾向があります。

工事が立て込む時期は、価格交渉がしにくく、希望日程も取りづらくなる一方で、比較的空きがある時期は、条件調整しやすいことがあります。

ただし、台風シーズンや梅雨時期は工期に影響することもあるため、「安い時期」だけで決めず、工事時期とのバランスを見て依頼することが大切です。

解体費用の捻出になる補助金やローン

空き家の解体費用は、自治体の補助金や金融機関のローンを使って負担を軽減できることがあります。

費用を用意する方法をまとめると、以下のように大別できます。

  • 自治体ごとの空き家解体補助金を活用する
  • 金融機関の空き家解体ローンを利用する

解体費用は数十万円から数百万円かかることもありますが、条件に合えば補助金で一部をまかなえるケースがあります。補助金だけでは足りない場合は、ローンを活用する方法もあります。

ここからは、解体費用の負担を軽減する代表的な方法を解説します。

自治体ごとの空き家解体補助金(上限50〜100万円が目安)

金融機関の空き家解体ローン

(出典:神戸市のすまいの総合窓口 すまいるネット「神戸市老朽空家等解体補助事業」)

空き家の解体費用を抑えたい場合は、まず自治体の空き家解体補助金を確認しましょう。

老朽化した空き家や危険空き家などを対象に、解体費用の一部を補助している自治体があります。

補助額は自治体によって異なりますが、上限50万〜100万円前後が多いです。ただし、すべての空き家が対象になるわけではなく、建物の状態や所有者の条件などに制限があります。

確認したいポイント内容
補助対象老朽化した空き家・危険空き家など
補助額上限50万〜100万円前後が目安
申請時期工事前申請が必要なことが多い
注意点予算上限があり、受付終了になることもある

補助金は、工事を始めた後では使えない制度も多いため、見積りや契約の前に自治体へ確認しておきましょう。

金融機関の空き家解体ローン

金融機関の空き家解体ローン

(出典:福岡銀行「空き家解体ローン」)

解体費用をすぐに用意できない場合は、地方銀行や信用金庫、JAなどの金融機関の空き家解体ローンを利用する方法もあります。

補助金だけで足りない場合や、売却前に先に解体費用が必要な場合に検討されることが多い方法です。

確認項目内容注意点
借入可能額解体費用全体をまかなえるか上限額が決まっている
金利固定金利・変動金利総返済額が変わる
返済期間月々の返済負担長いほど利息が増える
対象工事空き家解体に使えるか商品によって用途制限がある

ローンを使えば、自己資金が不足していても解体工事を進めやすくなります。ただし、借入になる以上、金利や返済負担まで含めて考える必要があります。

売却予定の空き家であれば、解体してから本当に売れる見込みがあるのか、売却代金で返済できるのかまで整理してから判断すると、資金計画を立てやすくなります。

空き家の解体費用にお悩みなら「ワケガイ」が買い取ります!

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当社(株式会社ネクスウィル)は、空き家や共有持分、再建築不可物件などの訳あり不動産に対応する買取サービス「ワケガイ」を提供しています。

空き家は、解体してから売却する方法だけでなく、建物が古いまま・残置物があるままでも売却できるケースがあります。立地や建物の状態によっては、解体費用をかけるより、そのまま売却した方が手元に残るお金が多くなることもあります。

ワケガイでは、空き家やゴミ屋敷、再建築不可物件など、一般的な仲介では売却しにくい不動産についても、現状のままご相談いただけます。

解体費用をかけるべきか迷ったら、まずは空き家の簡易査定ができるので以下より試してください。

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空き家の解体についてよくある質問

空き家の解体についてよくある質問は、以下のとおりです。

  • 家を解体したら固定資産税はどうなる?
  • 空き家3000万円特別控除を使うための解体時期は?
  • 二階建て一軒家の解体費用はいくらですか?

それでは、それぞれの質問とその回答を紹介します。

家を解体したら固定資産税はどうなる?

住宅が建っている土地には住宅用地の特例があり、固定資産税の課税標準は200㎡以下の小規模住宅用地で6分の1、200㎡を超える一般住宅用地で3分の1に軽減されます。建物を解体して住宅用地に該当しなくなると、この特例が適用されなくなるため、土地の固定資産税が上がる場合があります。ただし、課税標準が6分の1から外れることと、実際の税額がそのまま6倍になることは同じではありません。負担調整措置などもあるため、実際の税額は土地ごとに異なります。

空き家3000万円特別控除を使うための解体時期は?

相続した空き家では、一定の要件を満たすと譲渡所得から最高3,000万円を控除できます。ただし、2024年1月1日以後の譲渡で、対象家屋と敷地を相続または遺贈によって取得した相続人が3人以上いる場合は、1人あたり最高2,000万円です。特例は2027年12月31日までの譲渡が対象となります。2024年1月1日以後の譲渡では、売却前に必ず建物を解体しなければならないわけではありません。建物を残したまま売却し、譲渡した年の翌年2月15日までに買主が建物を取り壊した場合でも、ほかの要件を満たせば特例を利用できる場合があります。

二階建て一軒家の解体費用はいくらですか?

二階建てという理由だけで解体費用が決まるわけではありません。延床面積、建物の構造、前面道路の広さ、重機を搬入できるか、付帯物や残置物がどの程度あるかによって総額が変わります。延床50坪を目安にすると、本体工事費は木造で150万〜250万円、鉄骨造で200万〜300万円、RC造で300万〜400万円程度がひとつの目安です。二階建てでは養生や作業方法によって費用が変わる場合もあるため、階数だけで判断せず、現地調査後の見積りを確認することが大切です。

まとめ:解体費用だけで決めず、空き家全体の処分方法を整理しましょう

空き家の解体は、建物を取り壊す費用だけでなく、付帯工事や追加費用まで含めて考える必要があります。見積り金額だけを見て判断すると、解体後に「売却しづらい」「想定より費用がかかった」といったケースもあります。

更地にして売却した方がよい場合もあれば、解体せず現状のまま売却した方が負担を抑えられる場合もあります。大切なのは、解体すること自体を目的にするのではなく、その空き家にとってどの方法が合っているかを整理することです。

まずは解体費用の見積りを確認し、売却や活用も含めて比較したうえで、自分に合った方法を判断しましょう。

この記事の監修者

監修者プロフィール写真

丸岡 智幸 (宅地建物取引士)

訳あり不動産の買取を専門にする会社の代表取締役。
相続やペアローンによる共有持分、空き家、再建築不可物件、借地、底地など、権利関係が複雑な不動産の買取を専門としている。
訳あり不動産の買取サービス「ワケガイ」、空き家、訳あり不動産CtoCプラットフォーム「空き家のURI・KAI」を運営。
買取の経験をもとに、訳あり不動産の解説をする著書『拝啓 売りたいのに家が売れません』を2024年5月2日に出版。

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